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【データで振り返る20-21女子ツアー】「1ラウンド13バーディ」「プレーオフ15回」新記録あれこれ

女子ツアー2020-21シーズンのさまざまなデータを振り返る「ツアーマニアSP」。今回は、ツアーで生まれた新記録をクローズアップ。

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara

稲見萌寧、史上2人目の
「平均ストローク60台」まで0.06打及ばず

最終戦リコーカップを残して平均ストローク「69.99」をマークしていた稲見萌寧。リコーカップをトータル7アンダー以上で終えることができれば2019年の申ジエに次ぐ史上2人目、日本人選手では初の60台となるはずだったが、結果はイーブンパーで、60台にはわずかに届かなかった。だが、パーセーブ率ではただ一人90%超えを達成。2014年のアン・ソンジュ、2016年のイ・ボミ、2019年の申ジエに続く史上4人目、日本人では初となった。

<2020-21シーズンの平均ストロークと歴代平均ストロークトップ5>

<2020-21シーズンのパーセーブ率と歴代パーセーブ率トップ5>

プレーオフも歴代最多

これまで1シーズンのプレーオフ回数は91年の14回が最高だったが、20-21シーズンは15回と最多回数を更新。しかも同一選手が何度もプレーオフを戦うという展開。それだけ実力が伯仲していた証しだろう。韓国のペ・ソンウは稲見萌寧と渋野日向子に計3度もプレーオフで敗れ、ツアー3勝目にあと一歩届かなかった。

勝率100%は3人

渋野日向子(23)
2戦2勝

●21 スタンレーレディス(2位/木村彩子、ペ・ソンウ、@佐藤心結)
●21 三菱電機レディス(2位/ペ・ソンウ)

古江彩佳(21)
3戦3勝

●20 東海クラシック(2位/東浩子)
●20 伊藤園レディス(2位/酒井美紀)
●21 富士通レディース(2位/勝みなみ)

稲見萌寧(22)
3戦3勝

●20 スタンレーレディス(2位/淺井咲希、ぺ・ソンウ)
●21 明治安田生命(2位/永井花奈)
●21 スタジオアリス(2位/小祝さくら)

ツアー新記録! 驚異の「13バーディ」

初日の競技が悪天候のため中止となった5月の中京テレビ・ブリヂストンで大記録が生まれた。稲見萌寧が9番から15番までの7連続を含む13バーディのツアー新記録を打ち立てた。これまでの記録は19年の申ジエや蛭田みな美ら6人が記録していた11個が最高。男子ツアーでも石川遼や倉本昌弘が持つ12個が最多。稲見は女子ツアーだけでなく、日本一バーディを取った選手となった。

「2位回数」最多の西郷真央
連続アンダーパー記録更新中

昨年までの連続アンダーパ―記録は14試合だったが、稲見萌寧が今年初戦のダイキンオーキッドから15試合連続で記録を更新。さらに、西郷真央が6月のサントリーレディスから最終戦リコーカップまで23試合連続アンダーパーをマークして記録を更新中。西郷は未勝利ながら2位が最多の7回で、賞金ランクも4位とシーズン4勝を挙げた西村優菜をも上回る活躍をみせた。

<20-21シーズン2位回数トップ5>

史上最高の年間獲得賞金
1億円プレーヤーが14人!

年間獲得賞金歴代トップとなる2億5000万円以上を稼いだ稲見萌寧に加え、古江彩佳、小祝さくらの賞金ランクトップ3が2億円超え。さらに賞金ランク14位の渡邉彩香までが1億円プレーヤーに。そのため3000万円以上稼いだのにシード権のボーダーラインに届かなかった選手も。

<歴代シーズン獲得賞金トップ5>

週刊ゴルフダイジェスト2022年1月4日号より

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