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【渋野日向子のスウィング改造 #1】どんなに振っても曲がらない! “振れる”スウィングを手に入れた

世間を騒がせたスウィング改造から10カ月。「スタンレーレディス」で2年ぶりの優勝を果たした渋野は、翌週の「TOTO」で7位タイ、3週間後の「三菱電機レディス」で再び優勝。来季の米女子ツアー出場をかけたQシリーズでも目標の20位に滑り込み、賛否あったスウィング改造の成功を結果で示してみせた。では、具体的にどこが変わったのか。我々も参考にして良いのか。プロコーチの阿河徹に解説してもらった。

PHOTO/Kazuo Iwamura THANKS/川崎ゴルフ練習場

解説/阿河 徹

あがとおる。大学在学中にアメリカへ留学、米国理論を学ぶ。帰国後、金田久美子や塩見好輝など、多くのツアープロを指導

●CONTENTS●
>>#1 渋野日向子のスウィング改造変遷史

>>#2 超シンプル軌道で再現性アップ
>>#3 ダウンで「引く」からヘッドが走る

1年かけて振っても曲がらない
スウィングを手に入れた

フラット軌道で小さなトップ。2021年の開幕戦で披露した新スウィングには、各方面から賛否の声が上がった。

そんな声に対し、3月のアクサレディスでは「米ツアーで戦うためには、もっと安定性、再現性が欲しい。いろいろ意見があると思いますが、最後までやり切りたい」と、この改造を完遂する姿勢を見せた渋野。実際に4月の数値を見ると、飛距離は落ちたものの、フェアウェイキープ率は前年比で10%以上アップしており、4月末のHSBC女子選手権では、なんと92.8%をマークしている。とはいえ、飛距離という強みを生かせないという声も上がるなか、なぜここまで安定性にこだわったのだろうか。

プロコーチの阿河徹は次のように分析する。「私は渋野選手が飛距離ダウンを一時的に受け入れたにすぎないと考えます。なぜなら改造後、振れば振るほど曲がらないスウィングになったからです。以前の彼女は、少し軌道が波打つ印象を受けましたが、今はまるで『一筆書き』。だからこそ振れるのだと思います。長い目で見ていたからこそ、やり切りたいと言ったのではないでしょうか」

実際に「楽天スーパーレディース」では281ヤードを叩き出している。そして10月には1年11カ月ぶりの優勝を果たし、米QTで20位、念願のツアーカードを獲得。世界を見据えたスウィング改造が実を結びつつある。

では具体的にどこが変わった?
>>#2 超シンプル軌道で再現性アップ
>>#3 ダウンで「引く」からヘッドが走る

週刊ゴルフダイジェスト2022年1月4日号より

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