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【GDギア殿堂2022 ドライバー部門】<前編>識者5人が徹底討論! 選考のポイントは「いまでも使いたいと思えるか」

新しいテクノロジーがどんどん投入され「さらに飛ぶ」と謳う新商品が続々と登場するドライバー。チタン製のヘッドが普及して四半世紀が経ったいま“殿堂入り”として歴史に名を刻むドライバーの条件とは。5人の識者による徹底討論でその実像を探る!

TEXT/Kosuke Suzaki PHOTO/Hiroaki Arihara

クラブデザイナー・松吉宗之(左)
大手クラブメーカーを退社後、自らクラブメーカー「JUCIE」を立ち上げ、設計を行う
プロゴルファー・関浩太郎(中)
クラフトマンでありコーチとしても活躍。「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰
ギアライター・高梨祥明(右)
ゴルフ専門誌の副編集長を経てギアライターに転身。多くの「名器」を取材してきた

クラブデザイナー・松尾好員

住友ゴム(現ダンロップ)でクラブ設計開発に携わり、現在は「ジャイロスポーツ」を主宰

クラブアナリスト・マーク金井

ゴルフ誌編集者、フリーライターを経てゴルフスタジオ「アナライズ」を立ち上げる

過去の名器も明日のゴルフでは……

ドライバーの“殿堂入り”を決めるのは、アイアンやウェッジとは違った難しさがある。今回集まった賢人たちは、時代性という点で大いに頭を痛めた。

「ドライバーはルール規制の影響も大きいですし、他のクラブと違って“飛び”という大きな一本の軸がある。そしてその“飛び”自体が一応は進化し続けているものですから、過去を振り返って『アレ飛んだよね!』というだけでそのクラブをすんなり殿堂入りさせられない難しさがありますよね」(高梨)

そう話す高梨氏は、“殿堂入り”の条件として「いまでも使いたいと思えること」は重要なのではないかと考える。その点は関プロも同意見だ。

「たとえばチタンヘッドの流れを作ったキャロウェイの『グレートビッグバーサ』は、本当に名器だったと思います。僕がアメリカのミニツアーに出ていた当時、使用率は確実に90%を超えていました。でもいま、明日のゴルフに持って行こうとは思えませんからね」(関)

松尾氏や松吉氏は、クラブデザイナーの立場から「他メーカーの後発モデルに影響を与えた革新性」の重要性を説くが、“殿堂入り”という観点ではそこにとらわれすぎるのは危険だ。事実、過去のアイアンやウェッジの“殿堂入り” モデルに関しては「いまでも使いたい」と思えることは重要な要因となった。

その点から賢人たちは、“殿堂入り”に値するのは最低でも10年以内くらいに発売された比較的新しいモデルに限定されるだろうと話す。

【5人の識者が挙げた殿堂入り候補】

高梨祥明
●キャロウェイ・C4 ●ミズノ・300S ●テーラーメイド・SLDR ●テーラーメイド・グローレ(初代) ●タイトリスト・TSi3
関浩太郎
●キャロウェイ・グレートビッグバーサ ●テーラーメイド・M2(2代目) ●ピン・G410 ●テーラーメイド・ステルス
松吉宗之
●テーラーメイド・エアロバーナー ●テーラーメイド・M2(2代目) ●コブラ・ZLアンコール ●ピン・G410
松尾好員
●キャロウェイ・グレートビッグバーサ ●キャロウェイ・ERCⅡ ●プロギア・TR Duo ●テーラーメイド・r7 quad ●ダンロップ・ザ・ゼクシオ
マーク金井
●テーラーメイド・R510TP ●キャロウェイ・FT-Tour ●テーラーメイド・グローレ(初代) ●ピン・G410

賢人たちは意外にも「バランス」を重要視

実はこれは08年の反発規制施行後、ヘッドサイズや慣性モーメントなどについても技術的に「上限」に達することが可能になったタイミングとほぼ一致する。これまで「最大値」を目指して開発されてきたドライバーが、ルール制限のなかでどうやってクラブを作るかにシフトしたのがこのころなのだ。

「『グレートビッグバーサ』以降、ドライバーの開発はとにかくヘッドの大型化と、そのための肉薄化で精いっぱいで、それが460㏄に達したら今度は慣性モーメント最大を目指すというように、ルール内の最大値を目指すことがほぼすべてだった。それが上限に達したことで、10年ほど前からやっと本当の飛びを追求するフェーズに入ったんだと思います」(松吉)

このころ爆発的な人気を誇ったモデルとして金井氏や高梨氏が“殿堂入り”の候補に挙げたのが『グローレ(初代)』だ。

「アマチュア向けのやさしいモデルなのに、シニアや女子を中心にプロでも使用者が多かった。本当にバランスがよくて『もうこれでいいでしょ』っていう感じで本当によくまとまったクラブでしたね」(高梨)

初代『グローレ』のバランスのよさは、ほかの賢人たちもそろって称賛する。2012年発売のモデルだが、いまでも使っているアマチュアは多い。

「バランスという点では、マイナーですがコブラの『ZLアンコール』がほぼ完ぺきでした。メチャクチャ飛ぶというわけではないんですが、とにかく真っすぐ行く。これを少しアマチュア向けにやさしい方向に振ったのがピンの『G410』、少しアスリート向けに振ったのが『M2(2代目)』。『エアロバーナー』というちょっと独特なやり方で絶妙なバランスを生んだクラブもありました」(松吉)

『G410』や『M2(2代目)』は、関プロも抜群のバランスだったと絶賛。とくに『G410』は、どんなに振っても曲がらないからどんどん振れて、その結果飛んだと関プロ。

「一発の劇的な飛びがあるクラブって、やっぱりどこかバランスが崩れていてクラブとしての完成度に疑問が残るんです。だから僕は『ERC2』なんかは絶賛できない。その点『G410』や『M2(2代目)』は、曲がらないから振れるし、その結果スウィングまでよくしてくれるようなクラブです」(関)

こういった点はほかの賢人たちも賛同し、一発の爆発的な飛びを求めたものよりも、トータルバランスのよさを備えたクラブこそが“殿堂入り”の条件ではないかと考える。

プロ・アマ双方から支持されたことも重要

ここで高梨氏が投げかけた「ゼクシオって、どうでしょうね?」という声に、賢人たちはとまどいを示した。

「シリーズとしては確実に“殿堂入り”級なんですけど1本って言われると困る。個人的には5代目の『ザ・ゼクシオ』は白眉だと思いますが、この1本が“殿堂入り”かと言われたら、入れられない気がします」(高梨)

マーク金井氏も『ザ・ゼクシオ』を高く評価する一方で、前出のクラブのような絶妙なバランスであったり革新的なテクノロジーがあったわけではない点の割り引きは否めないと話す。

「ただし“殿堂入り”の条件に、“売れた”ということは外せないと僕は思いますね。やはり商品として多くのゴルファーに支持されてこそのゴルフクラブですから、ここは大事」(金井)

ここは全会一致のポイント。松尾氏も、革新的なだけではダメで「プロ・アマ問わず多くのゴルファーに支持されたこと」の重要性を説く。プロにしか扱えないクラブ、アマチュア向けの特殊性が突出したクラブは“殿堂入り”にはふさわしくない。

一方で『M2』や『グローレ』などはプロ・アマ双方に支持され、タイトリストにもそういったクラブは多数あった。

「そう考えると『TSi3』は、USツアーでの使用率がものすごく高かった。アマチュアでも使えましたし、すごくバランスのいいクラブだったんだなと思います」(高梨氏)

テクノロジーに目が行くかと思われたこの議論で意外にも「現代性」、「プロ・アマからの支持」、そして「バランスのよさ」という点が重要な選考基準としてあぶり出されてきた。

5人が導いた殿堂入りの基準
【1】“いま”使える現代性

かつて革新的であっただけではダメ。いまでも使おうと思える「現代性」を備えていることが重要
【2】飛んで扱いやすいバランスのよさ

一発の飛びだけを求めた特殊なものではなく、扱いやすく、安定して飛ばせるバランスが大事
【3】多くのゴルファーに支持されたこと

話題性・先進性だけでなく、プロ・アマ問わず多くのゴルファーから支持されたクラブであること

いよいよ2022年の殿堂入りモデルが決定!

  • ギアの進化に多大なる影響を与え、かつ今なお使いたいと思わせる名器クラブを表彰する「月刊GDギア殿堂」。ドライバー部門は、5人の識者による白熱した議論を経て、ついに2022年の殿堂入りクラブ4モデルが決定した。 TEXT/Kosuke Suzaki PHOTO/Hiroaki Arihara クラブデザイナー・松吉宗之(左)大手クラブメーカーを退社後、自らクラブメーカー「JUCIE」を立ち上げ、設計を行うプロゴルファー・関浩太郎(中)クラフトマンでありコーチとしても活躍。「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰ギアライター・高梨祥明(右)ゴルフ専門誌の副編集長を経てギアライターに転身。多くの「名器」を取材してきた クラブデザイナー・松尾好員住友ゴム(現ダンロップ)でクラブ設計開発に携わり、現在は「ジャイロスポーツ」を主宰 クラブアナリスト・マーク金井ゴルフ誌編集者、フリーライターを経てゴルフスタジオ「アナライズ」を立ち上げる 前編はこちら 今のクラブに多大なる影響を与えた記憶に残る名器 賢人会議の結果、“殿堂入り”の条件には現代性や幅広いゴルファーからの支持が必要だとされた。しかし振り返れば、そういった条件からは外れるものの、時代を引っ張った革新的で魅力的なクラブも多数存在する。たとえば、いまカーボンフェースの『ステルス』(テーラーメイド)が話題となっているが、実はカーボンといえばキャロウェイこそが牽引してきたジャンルだと高梨氏は話す。「キャロウェイは『フュージョンテクノロジー』としてさまざまなコンポジットヘッドを世に送り出してきましたし、『C4』というフェースまでフルカーボンのクラブも販売しました。打球音などの問題で売れませんでしたが、完全に時代を先取りしていましたよね」(高梨)その点ではプロギアの『TR Duo』もカーボンクラウンをたわませるという新発想を打ち出した革新的なクラブだった。 また、ヘッドの「余剰重量」という概念を生んだものキャロウェイだった。『ホークアイ』は、当時ヘッドの大型化が進みすぎ、『ビゲストビッグバーサ』(300㏄)の大きさが受け入れられなかった反動で250㏄に戻したモデル。「大きく作れる技術で小さく作る」ことで重量が余り、それをウェイトビスにした。「重心位置を工夫するという概念の走りですよね。『r7quad』で一般化した可変ウェイトの原点を作った画期的なクラブだったと思います」(高梨) この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 「バランス」という点で松吉氏は、単なる優等生ではなく、強い個性を持ったなかで独特のバランスを生み出した『エアロバーナー』が強く記憶に残っていると話す。「ものすごく重心距離が長くてつかまらないヘッドに、左に向けて構えたくなる顔つきを与えてバランスをとった特異なクラブ。テーラーメイドが“クラブをどう構えさせるか”に腐心した結果生まれた隠れた名器だと思っています」(松吉)そして先ほども話題に挙がった『ゼクシオ』シリーズ。「歴代で失敗したクラブは1つもない」(松吉)というだけあって、セールス面で大成功を続けている国内モデルの巨人と言っていい。とくに5代目『ザ・ゼクシオ』の完成度の高さは全賢人の意見が一致するところだ。シリーズ全体では、ハード寄り、やさしさ寄りとモデルごとに揺らぎがあるものの、近年はユーザー層の高齢化に合わせてやさしさ重視に舵が切られているなかで、松吉氏は最新の『ゼクシオエックス(2代目)』に注目する。シリーズ初のカチャカチャ機能を搭載し、高次元のバランスと拡張性を兼ね備えた名器候補だ。 ステルスが話題だけど…カーボンの原点はやっぱりキャロウェイ 『ERCフュージョン』や『FT』シリーズなどで早くからカーボンに注目してきたキャロウェイ。02年にはすでにフェースまでカーボンの『C4』を発売しており、ある意味では「生まれるのが早すぎた名器」と言えるのかもしれない。 キャロウェイ「C4」キャロウェイ「E・R・C FUSION」(左)2002年発売のフルカーボンドライバー『C4』。圧倒的な曲がらなさを誇ったが、セールス的には成功しなかった/(右)『ERCフュージョン』はフェースはチタン、ボディはカーボンと『ステルス』の逆 可変ウェイトの原点はコレ「余剰重量」という発想を生んだ「ホークアイ」 ヘッドの大型化競争のなかで『ビゲストビッグバーサ』の300㏄が「大きすぎる」と不評だったことから250㏄で作られた『ホークアイ』は、小型化したぶん余剰重量が生じ、それをウェイトビスとして重心位置の調節に生かした画期的なモデルだった。 キャロウェイ「ホークアイ」テーラーメイド「r7 quad」(左)ウェイトビスの位置がスタンダードモデル(ヒール側)と「プロシリーズ」(ソール中央)で異なる/(右)余剰重量の配分という発想が、『r7quad』の可変ウェイトを生んだ 松吉さんイチオシの隠れた名器“構え”へのこだわりが生んだ「エアロバーナー」 突出して重心距離が長く本来ならばつかまりが悪いはずだが、ヘッドとネックの位置関係や顔つきでハンドダウン気味に構えたくなる工夫がなされており、独特のつかまりのよさを備えていた。「クラブをどう構えさせるか」という工夫の産物。 テーラーメイド「エアロバーナー」 43.6㎜という非常に長い重心距離ながら打ってみるとつかまりがよく、独特のバランスを備える 重心距離43.6㎜重心高さ34.4㎜重心深度34.4㎜ヘッド左右MOI4079g・㎠フェース角0度ライ角58.5度 左を向いて構えたくなる顔つき ややオフセットに見えるフェースとネックの接合部が秀逸だったと松吉氏。「ハンドダウンに構えたくなる顔」がライ角以上のつかまりを生み、大慣性モーメントのデメリットを消した シリーズとしては殿堂級XXIOのベストは5代目最新の「エックス」も名器 「革新的な技術はない」(金井)けれども「歴代で失敗作は1つもない」(松吉)というアベレージゴルファーの救世主とも言える人気シリーズだが、モデルごとに難・易の振れがあった。そんななか5代目の『ザ・ゼクシオ』の完成度は非常に高かった ダンロップ「ザ・ゼクシオ」 4代目はハードすぎ、以後はやさしすぎるモデルが多いなか絶妙のバランスだったのが2008年発売の5代目。『ザ・ゼクシオ』と名付けられただけあって歴代屈指の名器だと高評価 殿堂入りはこの4本!決め手は“バランスのよさ” ここまで挙がったさまざまな条件を考慮し、賢人たちが選出した“殿堂入り”ドライバーは以下の4モデルとなった。テーラーメイド『グローレ(初代)』(2012年)、同じくテーラーメイドから『M2(2代目)』(2017年)、ピンの『G410シリーズ』(2019年)、タイトリスト『TSi3』(2020年)だ。 すべてのモデルに共通するのはプロ・アマ問わず幅広く使われたことだが、その代表格といえるのが『グローレ』だろう。「上がりやすくてつかまりがいいので女子プロに人気だったのはわかりますが、シニアとはいえ男子プロが使いはじめたので驚きました。しかもプロが嫌いそうな白ヘッド。白いヘッドは前年の『R11』からですが、広く認知させたのはこのクラブだったと思います」(高梨)それまでつかまる・上がるはアマチュア向けのお助け機能だと思われていたが、バランスよくまとまったクラブならそれがどんなゴルファーにも有効だとプロ・アマ双方に認知させたクラブと言っていいだろう。『グローレ』よりもアスリートに寄ったところでバランスよく仕上がっていたのが『M2』や『TSi3』だ。これは『グローレ』と反対にアマチュアも使えるプロ向けのクラブの代表格といえるだろう。『M2』はタイガー・ウッズやローリー・マキロイが使い、『TSi3』もジョーダン・スピースらが愛用するが、これをアマチュアが難なく使えるというのは特筆すべきバランスのよさだ。「機能的なバランスのよさと形状のよさが両立されているので、ツアープレーヤーに支持され、アマチュアでもスペック次第でいい結果が出せました。性能的に突出した点がないところがむしろトータルバランスのよさにつながっています」(松吉)『G410』はシリーズ3モデル全般で高いバランスを備えており、発売から3年を経た現在でも人気が高い。「重心距離が長く慣性モーメントが大きいクラブですが、重心深度やフェース位置、シャフトやグリップまで含めたトータルバランスが秀逸で、扱いにくさがない。実はこのクラブのせいで、以後『大慣性モーメント・長重心距離がよい』と業界全体でムーブメントが起こるほどでした。『G410』の成功に引っ張られて失敗したクラブもあると思います」(松吉)あまりの完成度の高さゆえに後継の『G425』はさらに慣性モーメントを大きくする方向で改良を図ったが、結果的に扱いにくくなってしまったとマーク金井氏も言うほどだ。その点では『TSi3』はそこに引っ張られずに慣性モーメントをほどほどに抑えバランスよくまとまったと言える。「実は慣性モーメントは、4400g・㎠前後から実打上の効果があまり変わらなくなるんです。おそらく今後の名器は、この辺の数値に収斂(しゅうれん)してくると思います。技術的には機能を保ったままの小型化も可能ですし、カーボンなど素材の工夫もさらに進むはず。その意味ではドライバーの進化はこれからが本番だと私は思っています」(松吉)今回選出された“殿堂入り”クラブたちは現段階では間違いなく名器だが、刷新されて過去のものとなってしまう日も近いのかもしれない。 ギア殿堂2022ドライバー部門4モデル テーラーメイドグローレ(初代)[2012年] プロ・アマ共通の「やさしさ」を持つ アマチュア向けクラブだがプロも使えるバランスで、「上がる・つかまる」がプロにとってもメリットがあることを知らしめた名器。黒以外の色のヘッドの普及にも貢献した テーラーメイドM2(2代目)[2017年] アマが使えるプロモデル アスリート向けだがアマチュアにも使えるバランスを備えており、スペックさえ間違わなければアマチュアがPGAプレーヤーと同じクラブが使える喜びがあった ピンG410シリーズ [2019年] 曲がらないからどこまでも振れる 重心距離が長く慣性モーメントが大きいためミスヒットに強く曲がらないが、それらがもたらすデメリットを隠す工夫がちりばめられておりクラブ全体のバランスが秀逸 重心距離42.4㎜重心高さ38.9㎜重心深度43.0㎜ヘッド左右MOI4889g・㎠フェース角オープン1.5度ライ角59.5度 タイトリストTSi3[2020年] PGAで圧倒的に支持されたトータル性能 プロにとって試合で必要な操作性を備えつつ、アマチュアにも扱えるクラブ。PGA ツアーで圧倒的な使用率を誇ったのは、バランスのよさの証明といえる 月刊ゴルフダイジェスト2022年7月号より

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  • 最近では1年でニュードライバーが発売されることも珍しくなく、2~3年もするとすぐに「旧モデル」となってしまう。では、実際に3年前のモデルと最新のモデルとで、そこまで違いはあるのか? 3年前のクラブはまだまだ活躍できそうなのか。同カテゴリーの新旧モデルを打ち比べて徹底比較した。 PHOTO/Masuo Yasuda THANKS/明治ゴルフセンター、ゴルフパートナー明治ゴルフセンター八千代店 試打・解説/横田英治 プロ、アマ問わず、わかりやすいレッスンが人気。ギアに詳しく試打企画でもおなじみ。女子プロの岸部桃子を指導中。自らが主宰するゴルファーが集まる総合サロン「クラブハウス」が6月に千葉県にオープン 最新ドライバーは7~9万円はする。当然、毎年買い替えられる人は少ないが、自分のクラブはいつまで現役で使えるのか? そんな疑問から3年前と最新のモデルを比較してみた。どう変化しているのか? 横田英治プロは、「メーカーによって変化の差は異なります。大きく進化したものもあれば、マイナーチェンジ程度のものまでさまざま。正直にいえば、3年前でもアマチュアなら十分でしょう。ただ振りが遅くなってタイミングが合わないなど、違和感があるようなら最新に替えるという選択肢も考えるべきです」 トラックマンで弾道データも計測 弾道計測器「トラックマン」を使い、ヘッドスピード43m/s想定で試打。レンジボール設定でスピン量や打ち出し、ボール初速などをチェックしつつ、横田プロによるインプレッションとともに比較試打を行った キャロウェイ ローグSTマックスはスピン量が適正化 「新製品が発表されたとき、あまり変わり映えがしないと思われたローグSTですが、今では高く評価されています。それはちゃんと正常な進化を遂げているからです。その変化のなかでいちばん感じたのは『スピン量の適正化』です。10年以上前からドライバー開発におけるテーマのひとつが“低スピン化”でした。ですが、スピン量は少なければいいわけではありません。適正なスピン量があるのです。そこに注目したのが最新モデルです。試打してみるとローグSTマックスは、3年前のモデルよりスピン量が若干増えています。スピン量が減りすぎると打ち手の操作が必要になりますが、ベストなスピン量になることでよりやさしくなり、イメージ通りのボールが打てました。一方で3年前のエピックフラッシュスターは一発の飛びも含め、飛距離性能の高さがあります。またローグSTマックスLSは思い切り低スピン化されており、シリーズ内で差別化が明確になっています」 ローグST マックス(2022年)vs エピック フラッシュ スター(2019年) ●ローグST マックス(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量307g/ロフト角10.5度/ベンタス5(S)/7万8210円~【スピン量2423rpm】●エピック フラッシュ スター(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量293g/ロフト10.5度/スピーダーエボリューション(S)/中古2万7980円~【スピン量2328rpm】 「最初に感じたのは打感の変化です。スターは弾き感が強く、球離れが早いです。初速で飛ばす、という印象です。マックスはボールが吸いつく感じで球離れが遅め。打感が軟らかく、フェースに乗った感じでスピン量が適正化されています」(横田・以下同) ローグST マックスLS(2022年)vs エピック フラッシュ サブゼロ(2019年) ●ローグST マックス LS(左)……ヘッド体積455㏄/長さ45.5インチ/重量308g/ロフト角9.0度/テンセイ55(S)/8万6900円~【スピン量2177rpm】●エピック フラッシュ サブゼロ(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.25インチ/重量310g/ロフト角10.5度/ツアーAD SZ(S)/中古2万7980円~【スピン量2298rpm】 「最新のLSはロフト9度でしたが、スピン量1900rpm台も出ていたので明らかに低スピンです。どちらもヘッドは重めでややディープフェースですから上級者が叩けるクラブ。サブゼロは女子プロの使用率が高かった人気モデルで強弾道が魅力です」 テーラーメイド M6の完成度は高い。ステルスは初速がアップ 2月に発売した最新モデル「ステルス」。カーボンフェース搭載という、新たなステージを作り出し話題を集めたが、横田プロは、「クルマでいうならフルモデルチェンジですから注目は高かったです。3年前のモデルはM5とM6ですが、試打すると改めてトータルバランスのよさを感じました。Mシリーズの最後のモデルですから、まさに成熟した仕上がりです。とくにアベレージ向きのM6は完成度が高いです。一方、最新のステルスですが、構えたときの印象が変わっています。ステルスはディープフェースなのでヘッドがやや小ぶりに見えます。ヘッドスピードは42~43m/sはあるといいです。総じてボール初速が上がるのは、カーボンフェースの効果といえるでしょう。低めの打音は上級者好みだと思います」 ステルス(2022年) ステルスHD(2022年)vs M6(2019年) ●ステルス(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量302g/ロフト角10.5度/テンセイレッドTM50(S)/8万6900円~【ボール初速65.7m/s】●ステルスHD(中)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量300g/ロフト角10.5度/テンセイレッドTM50(S)/8万6900円~【ボール初速65.5m/s】●M6(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量299g/ロフト角10.5度/フブキTM5(S)/中古2万3980円~【ボール初速65.5m/s】 「M6は弾道の高さ、スピン量など、イメージ通りの球が打てます。まだまだ使えます。ステルスとHDは初速の速さが際立ちました。一瞬、球を見失うくらい、ボールが強く飛び出します。ステルスはこれからが楽しみなモデルといえます」 ステルス プラス(2022年)vs M5(2019年) ●ステルス プラス(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量312g/ロフト角10.5度/テンセイシルバーTM50(S)/9万200円~【ボール初速66.1m/s】●M5(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量308g/ロフト角10.5度/クロカゲTM5(S)/中古2万3980円~【ボール初速64.3m/s】 「M5はややつかまりづらいですが、そこがいいです。球筋を自在に操作できます。ステルスプラスは低スピンで強く叩いてもスピンが増えず、球筋が安定します。調整ウェイトもあり、より弾道を作っていきやすいです」 タイトリスト 打感が大きく変化した タイトリストはフェース素材を変更。航空宇宙分野の素材「ATI425チタン」を搭載した。「最新のTSiシリーズは打感が大きく変わりました。最新はフェースに吸いつくような気持ちのいい打感です。構えた印象では最新のほうがバランスはいいです。ほどよくつかまる『2』は、どちらもアマチュアにおすすめです」 TSi3(2020年)vs TS3(2018年) ●TSi3(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量301g/ロフト角10.0度/TSP110 50(S)/8万2500円~●TS3(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.25インチ/重量312g/ロフト角10.5度/ツアーAD 60(S)/中古2万4980円~ 「どちらも弾道調整機能付きモデルですが、ヘッドスピード45m/s以上はほしいです。強振してもスピンが増えないので思い切り叩けます。最新のTSiシリーズは、打感が気持ちいいので球筋をコントロールしやすいです」 TSi2(2020年)vs TS2(2018年) ●TSi2(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量301g/ロフト角10.0度/TSP110 50(S)/8万2500円~●TS2(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量304g/ロフト角10.5度/スピーダー519エボリューション(S)/中古2万4980円~ 「打感の違いもそうですが、こちらはヘッド形状が変わっています。最新のTSi2は少しシャローバックになったことで、よりやさしくなっています。深重心でミスヒットに強く、球もより上がりやすくなっています」 ピン 比較的差が小さかった 大慣性モーメント(MOI)が魅力のピンはどうか。「410も425も1年しか違いませんので性能差は比較的少ないです。ただ425はピン史上最大のMOIですからG410のほうが操作性は高いです。410は今も使っている選手がいますから現役でしょう」 G425 マックス(2020年)vs G410 プラス(2019年) ●G425 マックス(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量298g/ロフト角10.5度/アルタJ CBスレート(S)/7万7000円~【ネック軸周りMOI 10280g・㎠】●G410 プラス(右)……ヘッド体積455㏄/長さ45.75インチ/重量293g/ロフト角10.5度/アルタJ CBレッド(S)/中古3万2980円~【ネック軸周りMOI 9527g・㎠】 「どちらもすごく飛ぶわけじゃないですが、とにかく曲がらないです。直進性の高さはアマチュアにもいいはずです。操作性を重視するなら3年前のG410のほうがおすすめです。425は打感が少し軟らかめになっています」 ゼクシオ 「11」はパワーがなくても振り切れる 最後は国産メーカーの雄、ダンロップ「ゼクシオ」を比較。「ゼクシオ11と12を試打すると振りやすさに大きな変化を感じました。これはスウィングウェイトにも表れていますが、最新のほうが全体にしっかりした印象です。ヘッドスピードが35m/s以下に落ちた人は、3年前のモデルのほうが振りやすいはずです。逆に振り切れるならヘッドが重い最新モデルのほうが飛びます」 ゼクシオ12(2021年)vs ゼクシオ11(2019年) ●ゼクシオ12(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量282g/ロフト角10.5度/MP1200(S)/8万8000円~【スウィングウェイトD4.0】●ゼクシオ11(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.75インチ/重量280g/ロフト角10.5度/MP1100(S)/中古3万1980円~【スウィングウェイトD3.3】 「3年前に比べ、最新はヘッドが少し重くなっています。スウィングウェイトにも出ていますが、振りやすさで考えれば11が合う人も。ヘッドスピードが38m/s以上なら12が合いますし、飛距離も出ます」 ゼクシオX(2021年)vs ゼクシオX(2019年) ●ゼクシオX(左)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量300g/ロフト角10.5度/ミヤザキAX-2(S)/8万8000円【スウィングウェイトD2.7】●ゼクシオX(右)……ヘッド体積460㏄/長さ45.5インチ/重量299g/ロフト角10.5度/ミヤザキAX-1(S)/中古4万1980円~【スウィングウェイトD1.2】 「ヘッドデータを見ると最新のXはヘッドが4.4g重くなっています。重心もやや浅めの設定です。ボール初速を上げたい表れですが、最新はカチャカチャ付きでリシャフトできますので、アレンジの幅が広がります」 3年前のモデルだとメーカー在庫がない場合もあり、ゴルフパートナー明治ゴルフセンター八千代店にて中古クラブを借りて試打した。ゴルフ場併設の同ショップでは、実際に試打ができるので便利だ。使用クラブを持っていけば、新古品と買い替えも可能で、お得に新しいモデルを手に入れることもできる。 週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より こちらもチェック!
  • 反発係数の規制後も、ドライバーはメーカーのたゆまぬ研究開発により進化を続け、「飛距離アップ」を実現してきたが、もはやこれ以上伸びしろがあるのか、と思わせるほど、各社のヘッドは完成度が高まっている。果たしてこれ以上の“進化”はありうるのか。クラブ開発の今後の可能性を探ってみた。 TEXT/Kosuke Suzuki ILLUST/Takeshi Shoji ●CONTENTS●#1 慣性モーメントでは飛距離は伸びない#2 トランポリンのジャンプにヒントあり#3 「ヘッドの剛性」がカギを握る 解説/松尾好員 多くの名手のクラブを設計してきたクラブデザイナー。ジャイロスポーツ主宰 慣性モーメントでは飛距離は伸びない 常に「飛距離」という絶対的な命題をテーマに開発が進められるドライバー。ボールの飛距離を決定づける「ボール初速」「打ち出し角」「バックスピン量」の3つの要素のうち、飛距離の絶対値を向上させるには、「ボール初速」の向上が不可欠だ。そのためチタンヘッドの普及以降、初速アップこそが飛距離アップの肝となっていた。しかし実際は、ここ20年ほどのドライバーの進化は、ルールとの闘いとなっていた。フェースの反発係数が「0.822(許容範囲含め0.830)」に規制され、ヘッドスピードに対するボール初速にルール上の制限がかけられたのだ。これとともにヘッド体積は460㏄、クラブ長さは48インチ、そして慣性モーメントが5900g・㎠に上限が定められたことは、ドライバーの進化に大きな変化をもたらした。これは08年から施行されることになるが、ツアーでは03年から前倒しで採用され、それ以降は初速が制限されるなかでさまざまな工夫が行われていく。クラブ設計家の松尾好員氏によれば、この時代、何が飛びにつながるのかを各社がそれぞれの思いで探りながら、開発方向が多方面に広がったという。「規制前の2000年前後は、フェースの反発を上げるためのヘッドの大型化やフェースの高反発化が主流でしたが、反発規制が始まると、低スピンを求めた低重心設計をはじめ、最適な弾道を得やすい重心位置の工夫が進み、そのためにカーボン素材やタングステンなどのウェイトを使ったドライバーが増えていきました。同時に大慣性モーメント設計でミスヒットしても曲がりにくく飛距離ロスが小さいクラブ、調節機能を搭載して、プレーヤー個々にアジャストすることで最適弾道を得ようとするものなど、ヘッド形状と合わせてさまざまな設計がなされるようになりました」(松尾)つまり、最適重心で高弾道・低スピンを求めつつ、大慣性モーメントで安定的な飛距離を得ることがテーマとなったのだ。 <ドライバーの進化の歴史>大MOI&最適重心についに限界が来た? 飛距離を伸ばすには高初速が不可欠 しかし反発規制から約20年を経た今年、大慣性モーメント化が主流となっていたドライバーの進化に新たな潮流が見えつつある。それは「初速回帰」だ。今年発売されたテーラーメイドの「ステルス」とキャロウェイの「ローグST」の両シリーズが、ともにボール初速に着目。「高初速」を売りにすることに舵を切ってきたのだ。 現状この2モデルが初速争いをリード中? (左)キャロウェイ ローグSTシリーズフェース奥に内蔵されたAI設計のフレームがヘッド剛性を高め、たわみを最適化して高初速を生む(右)テーラーメイド ステルスシリーズフェースに軽いカーボンを採用し、重いヘッド後方部分がボールを押すインパクトが高初速を実現 「近年は、弾道の安定を求めてヘッドの大慣性モーメント化がひとつのブームになりました。しかし、ヘッドが大慣性モーメント化しても必ずしも球が飛ぶわけではない。むしろヘッドのネック軸周りの慣性モーメントも大きくなって球をつかまえにくいデメリットもあり、絶対的な飛距離という点では大慣性モーメントはあまり有効ではないことがわかりました。その結果、基本中の基本、ボールの飛びの3要素のなかでいちばん飛距離と直結するボール初速アップへ焦点が定まった、ということでしょう」(松尾)たしかに大慣性モーメントは、飛距離の安定化のための機能であり、絶対的な飛距離アップに直結する要因ではない。最適重心による高弾道・低スピン化もあくまで初速性能のなかで効率的に飛距離を出すための工夫だ。このところのヘッドの進化によってそれらの要因がほぼ限界に達してしまったことが、初速回帰を促したということなのか。 初速アップの試みは「ギリギリ」狙いだった反発規制後も「高初速」を謳うドライバーはあったが、それらはヘッドの精度アップなどにより「反発規制ギリギリ」を目指し、ルール内のマージンを減らすことで高初速を目指すものだった PGA選手にとっても初速は最注目データ データ計測が一般化しているPGAツアーでは初速アップは最注目要素。ローリー・マキロイは初速84m/s超でキャリー330ヤード! >>でも、反発規制がある限り初速アップにも限界があるのでは? 月刊ゴルフダイジェスト2022年6月号より
  • プロのクラブセッティングを見ると、最新モデルに交じって年季の入ったクラブが入っていることも。長く使われているということは、それだけいいクラブという証拠。そこで今回は、プロが手放せないモデルを中古ショップで探し出し、名器たる理由を探ってみた。まずはドライバーから! THANKS/ゴルフパートナー 試打・解説/後藤悠斗 雑巾王子こと武市悦宏プロの一番弟子。多くのクラブを試打するが、自身のクラブは替えられないという「こだわり派」。広尾ゴルフインパクトでレッスンを行う ドライバーは2017年が当たり年 PGAツアー選手のなかにも、最新モデルではなく旧モデルを使用する選手もいるが、なかには2017年のモデルを愛用する選手も。4年前のモデルをあえて使用するということは、よほどの名器に違いない。どんなモデルかチェックしてみた。 テーラーメイド「M1 460」(2017) 中古価格●9900円~ トッププロが使用し一世を風靡した 初代『M1』よりも重心深度が浅くなり、また芯の位置が低いので、有効打点距離が長くなり低スピンになりやすい 【使用プロ】ケビン・チャッペル調子のよかった17年に使用していたのがこのモデル。その後、他メーカーも使用したが、今年、このクラブに戻した。 【後藤's インプレッション】フェースアングルがストレートで構えやすい「『M3』以降、オープンフェースがきつくなり、いわゆる“逃げ顔”になったので、このモデルのほうがスクエアに構えやすい。またスピン量も少なく、叩いても吹けずにつかまるモデルで、上級者ならいまも現役で使えますね」 ピンゴルフ「G400」(2017) 中古価格●2万4200円~ 大慣性モーメントでミスに強い 前作『G』に比べ、ヘッド体積は小さくなったが、重心距離は長く、重心深度は深くなり、ミスヒットへの寛容性を高めた 【使用プロ】ハリス・イングリッシュ17年全米オープン前に『G400』にスイッチ。それ以降は一貫してこのモデルを使用し、21年には2勝を挙げた。 【後藤's インプレッション】アッパーに振るイメージが湧きやすい「ピンのなかでは小ぶりなヘッドですが、構えるとクラウン部の突起のおかげで後ろに長いシャローバックに見える。そのため、アッパー軌道をイメージしやすい。オープンフェースの“逃げ顔”なので、怖がらずに叩ける」 ピンゴルフ「G400 LST」(2017) 中古価格●2万878円~ 17年国内賞金王&賞金女王が使用 発売された17年の国内男女の賞金ランク1位の宮里優作と鈴木愛が使用していたことで話題になった。ヘッド体積は445ccと小ぶりでやや締まった印象だが、打ち出し角と直進性が高く、スピン量は少ないという「飛びの3要素」の2つで優位性があり使用者が多かった 【使用プロ】スコッティ・シェフラー大学最後のNCAAディビジョンIから使用。プロ入り後も手放さず、300ヤードを超す豪快なショットを繰り出す。 ピンゴルフ「G400ストレッチ」(2017) 中古価格●1万7600円~ G400シリーズはミニドライバーも人気 やや前方に配置されたソールウェートにより、低スピンで強弾道。193ccのコンパクトヘッドながら13度というロフト角で高い飛距離性能を誇る。直進性の高さはドライバーの『G400』シリーズと同様でミスにも強い。FWとしてだけでなくミニドライバーとしての使用も可能 【使用プロ】トニー・フィナウ3Wを多用した20年に比べ13度の「ストレッチ」を使用した21年はイーグル率が60位から19位にジャンプアップ。 こちらも将来の名器候補 キャロウェイ「マーベリック サブゼロ」(2020) 中古価格●2万7500円~ 稲見萌寧が昨年から使い続ける 「構えたときにしっくりくるから迷うことなく振り切れる。ボールのつかまり具合の良さと、操作性の高さのバランスがいい」(稲見)。プロモデルだがシャローバック形状で450ccながらも投影面積が大きく、安心感がある 週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より こちらもチェック!