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【山を動かす】「感性を鈍らせる」「時代の流れ」距離計測器の使用は是か非か、あなたはどう思う?

ゴルフにまつわるさまざまな問題に関し、読者や識者に率直な意見をぶつけてもらう連載「山を動かす」。今回のテーマは距離計測器の使用について。今年は「全米プロ」「全米女子プロ」「全米プロシニア」のメジャーでも使用が認められ、ゴルファーにとって必需品の域に入ってきた距離計測器。その“功・罪”を専門家や一般ゴルファーに聞いてみた。

●セルフで回る機会が多くなったので、アマチュアの人が距離計測器を使うのは悪くないんじゃないですか。僕自身はトラックマンなどの弾道測定器もそうですが、ゴルフのさまざまなことをデータ化するのが好きじゃないので使いません。感性がなくなる気がするんです。でも、これからはそういう方向に行くんでしょうね。距離計を使うのもいいでしょうけど、くれぐれもスロープレーにならないように、進行には注意してください。(細川和彦/プロゴルファー)

●最近では1パーティ4人全員が計測器を持っていることが少なくない。以前、スタート前のお決まりといえば、みんなのクラブをチェックしてワイワイすることだったけど、今は距離計の性能についてワイワイやっている。(50代男性・東京都)

●日本にまだ距離計がなかった93年にアメリカに行ったときに、メーカーが販促で配っていたこともあってプロのほとんどが使っていました。僕ももらいましたけど、あまり使いませんでした。今でも大きく曲げて隣のホールに行ったときには持っていきますが、それ以外は使っていません。知りたいのはピンまでの距離ではなくて、エッジまでの距離と、エッジからピンまでの距離ですからね。グリーンの形状とか硬さとか、それによって番手とか球筋を決めるわけで、単純にピンまでの距離がわかっても、あまり意味がありません。パープレー前後で回る人はそうだと思いますよ。最近のカート搭載のGPSディスプレーはグリーンエッジまで、ピンまで、奥までという表示がありますが、あれは役に立ちます。アベレージゴルファーには距離計はいいと思います。自分のキャリーとランを含めた飛距離を知らない人が多いので、計測器を使って、それがわかるようになりますから。ただ、数字ばかりでゴルフをやっていると、ゴルフ本来の楽しみ方がなくなってしまうような気もします。(水巻善典/プロゴルファー)

●プロキャディをしていますが、距離計が使える試合では選手との“ケンカ”が絶対に減ります。もちろん、距離は私も見ますが、距離計の数字がセカンドオピニオンみたいな感じになり、安心感にもつながるようです。プロの試合ではペースアップにつながっていると思います。(50代男性・神奈川県)

●距離計測器を使うのはいいことじゃないですか。アマチュアゴルファーにとっての“オモチャ”ですよ。ゴルフの楽しみがひとつ増えたということです。計測するのも時間はそれほどかからないし、スロープレーにはなりません。一般アマチュアは自分の飛距離を知っている人が少ないでしょ。7番を持つと150ヤードだと思っているとか。そういう人は計測器を使っているうちに、何かを発見できるようになるかもしれません。細かな数字を出されてもそれが打てるかどうか、というのはともかくとして、面白いプレーができるようになって、ゴルフがいい方向に行くんじゃないかと思います。(髙橋勝成/プロゴルファー)

●「残り152ヤード」などと、バシッと数字を出されても、ピタリと打つ技術なんか持っておらず、宝の持ち腐れ感たっぷり。(60代男性・千葉県)

●計測器を使ってプレーが早くなれば問題はないと思いますよ。そういう時代になってきたわけですから。でも、数字を見てゴルフをやると、何ヤードという数字に合わせてバックスウィングの大きさとか、スピードを決めてしまうようになりますよね。僕らは見た目でバックスウィングとかスピードを決めていました。それが数字ばかりになっちゃうと、距離感というのが養われなくなっちゃうと思うんです。どうして見た目でゴルフをするのが大事かというと、グリーン上とかグリーン周りとか、何ヤードとか歩数じゃなくて、やっぱり見た目じゃないですか。歩測しても、上りもあれば下りもあるし、グリーンの速さもあるんですから、単純に数字をあてはめられない。見た目でプレーするのに慣れていたほうが、もっとゴルフは上手くなれると思うんです。(海老原清治/プロゴルファー)

●競技に出場するときは誤解されないように、高低差が出ない機種を使用します。しかし、個人的には高低差がわかる機種を試合で使ってもいいと思っています。たとえば千葉夷隅CCのキャディはしっかり訓練を受けていることで知られ、距離と高低差を寸分の狂いなく言えるんですよ。そんなキャディがついたら幸運、そうじゃないときは不運、となってしまうと、公平さに欠けるのではないでしょうか。(石井米二郎/ゴルフ場運営コンサルタント)

●キャディがいて「残り〇ヤードです」と声をかけてくれているのに、それを無視してずーっと距離計を覗いている人は、はなはだ失礼だと思う。(50代男性・神奈川県)

●職場の人や友達と話していて「あの俳優、誰だっけ?」「あの番組ってなんだったっけ?」となったとき、すぐにスマホで調べる人っていますよね。答えを出すまでのプロセスが楽しいし大事なのに……。スマホで調べたことは覚えられず、どうせまたすぐに忘れる。ゴルフでも似たようなことが起きている気がします。(40代女性/東京都)

●JGA主催の試合でも予選では距離だけ表示の機種なら許可されているので使用しています。高低差が出る機種でもその機能を切っておけば、使用できますが、どうもグレーなのがイヤでね。全員インチキしないという性善説にのっとっているのですが、やる人はやるからね。実際、チェックはされないですから。車にナビをつけると道路を覚えなくなるし、携帯に電話番号を入れておくと自分の番号さえ覚えません。距離計測器は自分で距離を測る感性が鈍ると思います。セルフゴルフの面白さがなくなってしまうというか……。そのうち、風の方向、強さなどを計測して、傾斜を読む機能も備わってくるんじゃないですか。そうなると野外で本能を競うゴルフの原点が失われていって、部屋でのスクリーンゴルフに近づいていくかもしれません。クラブやボールなど用品の進化と同じく、どこかで歯止めが必要だと思いますよ。(タケ小山/プロゴルファー、テレビ解説者)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月9日号より

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