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【データで振り返る女子ツアー前半戦】19試合中、150cm台の選手が13勝! 飛距離のハンディをパットでカバー

国内女子ツアーは先日のニッポンハムレディスクラシックで前半戦の19試合が終了。前半戦の優勝者を見ると、身長150センチ台の小柄な選手が躍動。この流れは後半戦も続く?

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara

19試合中13試合で
“アンダー160”が優勝

ゴルフは背が高いほうがスウィングアークが大きくなり、飛距離が出て有利だと言われる。だが、前半戦では、19試合中、13試合で身長150cm台の選手が優勝。とりわけ6月の宮里藍サントリーレディスから先日のニッポンハムレディスクラシックまで、5戦連続で155cm以下の選手が優勝している。

資生堂レディスを制した153cmの青木瀬令奈は、「背が低いとボールが大きく見えるんです(笑)。階段を1段上がって、170㎝くらいの高さで構えてみたことがあるんですが、球が小さく感じました。背が高いほうが上から振っていけるので有利なのもわかるんですが、地面に近いほうがパットのラインがよく見えるのかな」(青木)

そこで平均パット数(パーオンホール)のランキングを調べてみると、150cmの西村優菜が1位、153センチの青木瀬令奈が2位,、157cmの勝みなみが3位と“アンダー160”が上位を独占。パット巧者の低身長女子たちが後半戦もツアーを牽引する!?

計13勝を挙げた“アンダー160”女子

資生堂レディス優勝
青木瀬令奈(29)
153センチ

●平均飛距離>>223.2Y(98位)
●平均パット数>>1.7520(2位)
得意のFW、UTを駆使して飛距離のハンディを補い、先日の資生堂レディスでツアー3勝目を挙げた

17試合出場して2勝
山下美夢有(20)
150cm

●平均飛距離>>1.7874(11位)
●平均パット数>>237.5Y(49位)
現役プロ最小の150cm。プロテスト合格後、半年で飛距離を20Y伸ばした。学生時代から小技やパットを磨き続けている

6月以降に怒濤の2勝
西村優菜(21)
150cm

●平均飛距離>>232.3Y(80位)
●平均パット数>>1.7452(1位)
山下と同じくツアー最小ながら、昨年は賞金女王を争った。今季は予選落ちがなく、トップ10入り8回という安定感も強み

アース・モンダミンカップ優勝
木村彩子(26)
155cm

●平均飛距離>>229.01Y(87位)
●平均パット数>>1.7990(17位)
プロ8年目で初優勝。フェアウェイキープ率6位の正確性とダブルボギーの少なさで大崩れすることがない安定感で戦う

明治安田生命レディス優勝
サイ・ペイイン(31)
156cm

●平均飛距離>>235.45Y(60位)
●平均パット数>>1.8382(57位)
今季2戦目で早くも優勝。その後、シーズン序盤は予選落ちも多かったが、5月を過ぎてから本来の安定感を取り戻した

11試合で5勝、勝率45%
西郷真央(20)
158cm

●平均飛距離>>245.04Y(16位)
●平均パット数>>1.7917(14位)
小柄ながらジャンボ尾崎仕込みのトレーニングの効果で飛距離も十分。パッティングまで弱点が少なく、高い総合力で戦う

リゾートトラストレディス優勝
小祝さくら(24)
158cm

体を大きく使い、身長のハンディを克服して飛距離が出せる。全米女子オープンまで142試合連続出場するなど体力もある
●平均飛距離>>245.22Y(15位)
●平均パット数>>1.8162(34位)

後半戦はこの2人にも注目!

リゾートトラストレディスで2位タイ
菅沼菜々(22)/158cm

昨季は最終日に崩れることが多かったが、ルーティンを見直したことで最終日の成績が全体2位に。前半戦で体重が2kg落ちたというが、しっかり休養して後半戦に挑む

北海道連戦中はオフ感覚でトレーニング

持病で飛行機に乗れないため今週まで3週間休養。その間、合宿を行い勢力的にオフのようなトレーニングに励んでいる

3度のトップ10入り
阿部未悠(21)/155cm

開幕当初は不調だったが、リゾートトラストで5位タイになったことが転機となる。「攻めのゴルフが持ち味。難しいけどルーキーイヤーに優勝することが目標です」(阿部)

短いオフは趣味のカメラで北海道の動物撮影

「師匠」と呼ぶ岡沢裕行カメラマンから趣味のカメラのレクチャーを受けた。インスタにも自分で撮影した画像をアップしている

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月2日号より

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