圧巻イーグル! 松山英樹が逆転でソニーオープン制覇。アジア勢最多タイのPGAツアー8勝目
<ソニーオープン・イン・ハワイ/ワイアラエCC(米ハワイ)/7044Y・パー70/1月13日~16日>
2022年の2戦目「ソニーオープン・イン・ハワイ」最終日、首位と2打差の2位からスタートした松山英樹が、スコアを7つ伸ばして首位に並び、プレーオフに進出。1ホール目でイーグルパットを沈め、逆転優勝を果たした。
首位のR・ヘンリーと1打差で迎えた最終18番、2オンも狙えるパー5。それまで3日間、ティーショットでフェアウェイウッドを使用していた松山が抜いたのは、ドライバー。ティーイングエリアの右端いっぱいにティーアップし、左コーナーのバンカーを目がけ思いっきり振り抜いていったティーショットは、300Y先のバンカーをゆうに越え、343Yのスーパードライブ。
プレッシャーのかかったヘンリーは、フェアウェイウッドでのティーショットが右に抜けバンカーへ。
松山は残り208Yのセカンドを確実にグリーン左手前にオン。16mのイーグルトライはわずかにショートしたものの、このホール、バーディ。一方のヘンリーは、残り126Yの3打目を2.5mに寄せたものの、入らずパー。優勝はプレーオフに持ち越された。
プレーオフは18番パー5。ヘンリーのティーショットは、先ほどと同じ右バンカーへ。それを見た松山は、先ほどとは違い5番ウッドを選択。コースなりの薄いドローで確実にフェアウェイをキープした。
そして圧巻だったのが、残り277Yのセカンドショット。3番ウッドを振り抜いた当たりは、逆光の中、美しいフェードボールでピン手前1mにズドン。昨年の「ZOZOチャンピオンシップ」のセカンドショットを彷彿とさせる1打でイーグルを奪取し、2022年の初勝利を飾った。
「青木(功)さんが初めてPGAツアーで勝ったところで僕がまた勝てて凄くうれしい」と語った松山。これでK・J・チョイと並びアジア勢最多タイとなるPGAツアー8勝目。この調子なら、9勝目も時間の問題だろう。
<ソニーオープン・イン・ハワイ 最終成績>
1位 松山英樹 -23
——-プレーオフ——-
2位 R・ヘンリー -23
3位T K・キズナー -19
3位T S・パワー -19
5位T M・トンプソン -18
5位T L・グローバー -18
7位T M・クーチャー -17
7位T R・ノックス -17
7位T K・ミッチェル -17
7位T A・スベンソン -17
——-
12位T 小平智 -15
42位T 中島啓太 -10
79位T 金谷拓実 -3
118位T 星野陸也 E
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