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【独占インタビュー】稲見萌寧<前編>「皮一枚くらいは大人になったかな」チームの後押しでアメリカ挑戦を決意

これまで日本ツアーに専念すると明言してきた稲見萌寧が、米女子ツアーに挑戦することを表明した。23年シーズン、試合を戦いながら、細かいスウィング改造を繰り返してきた稲見萌寧が、自分のスウィングのこと、アメリカでの目標などを語る。

PHOTO/Shinji Osawa、Getty Images、THANKS/北谷津ゴルフガーデン

稲見萌寧 いなみもね。1999年東京生まれ。20-21年シーズン、9勝を挙げ、賞金女王に輝く。東京オリンピックでは銀メダルを獲得。日本ツアー13勝。24年シーズンは米女子ツアーに挑戦する

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1年でスウィングを4回変更

――23年を振り返ってみてどうでしたか?

稲見 大変だったというのが、ふさわしい言葉かもしれませんね。

――スウィングを年に4回変えたんですね?

稲見 スウィングを変えること自体は大変ではないんですが、変えたのに成績が出ない期間が長かったのが大変でした。

――開幕から優勝争いもして、調子は良さそうに見えていましたが……。

稲見 実は開幕からショットの調子は良くなかったんです。アプローチとパットで何とかしのいでいました。6月のニチレイまで、ずっと悪かった感じです。それで、昔から知っていた(コーチの)柳橋(章徳)さんに相談して、アース・モンダミンでいろいろと変えて、少しずつ良くなっていきました。

――稲見プロはクラブも替えましたね?

稲見 そうなんです。それまで使っていたアイアンが最後の1セットになってしまって、フェースの下地の素材が見えるくらいに擦り減っていたので、新しいアイアンをずっと探していました。ミズノの新しいモデルを打たせてもらったらいい感触だったので、微調整して使い始めました。

――アイアン好きで知られていますが、アイアンを替えるときに大事にしていることは?

稲見 全部ですね。顔も音も打感も重さも。打ったときの球の飛び方とイメージが合っているかどうか。1つでも欠けていたら使えないんです。今回のミズノのモデルは、それがピッタリ合ったわけです。

アイアンに強いこだわりがある稲見は、イメージ通りの球が打てることはもちろん、構えたときの顔つき、打音、打感のどれか一つでも気に入らないと使えないという

――パターのグリップも順手に変えたと思うんですが、どんなきっかけがあったんですか?

稲見 とりあえず今は順手でいこうかなと思っています。元々は順手でしたが、クロスハンドに変えて引っかかるようになったので、軽い気持ちで順手に戻してみたら左に行かなかったので、そのまま使おうかな、と。

これまでクロスハンドのイメージだったが、左に引っかかるようになったので、順手に変えた。いいと思ったものはすぐに変えたくなるという稲見らしい選択

――ノリで何かを変えたり、試すこともあるんですね?

稲見 結構あります。柔軟にトライしてみて気付くことは多いんです。わざと大げさにやってみたり、そのときパッとひらめいたことをやってみたりとか。ちょっとしたひらめきがいい結果を生むパターンが多いんです。

――稲見プロは練習時間が多いと聞いていますが……。

稲見 以前は、何でだろう、何でだろうと考えて、いろいろとやりすぎて迷ってしまうことが多かったんですが、最近はこれだけやっておけばいいか、と割り切れるようになってきたと思います。

――練習量を減らして、腰への負担はなくなりましたか?

稲見 まだ少しありますけど、前ほどスウィングに影響がある感じではなくなったと思います。

――20-21年に9勝、22年は2勝、23年はTOTOまで優勝がなかったですが、やはり不安はありましたか?

稲見 毎年1勝という目標があるので、それがTOTOまでかかったのは長かったなって。そのぶん勝てたときは本当にホッとしました。

2019年の初優勝から12もの勝ち星を重ねてきた稲見だが、23年シーズンは棄権を挟んで4試合連続で予選落ちなど苦戦。TOTOジャパンクラシックで涙のVをつかむまで31試合かかった

アメリカ挑戦は
チームの後押しのおかげ

――アメリカに行くという決断はビックリしました……。

稲見 正直、TOTOに勝つまでは、行くつもりはなかったですね(笑)。自分1人では絶対に行かない。チームで話して、みんなが行こうよ、って後押ししてくれたのが大きい。やっぱりサポートがないと無理ですし、チームがあるからこそ行こうという感じです。

日米共催のTOTOジャパンクラシックの優勝により、米女子ツアーのシード権を獲得した

――チームは大事な存在?

稲見 プレーするのは私ですけど、1人でやっているのではなくて、例えば体のコンディションが良くないと上手くいかないし。トレーナーがいるからこそ、いいプレーができると思っています。それと、私のゴルフに対する考え方とかプレースタイルが少し男子寄りだと思うので、専門のコーチがいてくれたほうがいいんです。専門の人に聞くことで、自分で納得できるものもあるので。

――自分で一番大きく変わったと思うところは?

稲見 皮一枚くらいは大人になったかなと(笑)。性格面とかも含めて。今までは感情的になることも多かったんですが、一度自分で我慢というかのみ込んで、考えてからっていう感じになっていると思います。そこが大きく変わったかなって。上手くいかないと、何で? って周囲をシャットアウトして、1人で追い込んで解決しようとしていましたが、チームのみんなに相談するようになりました。それと、以前はすべてを求めすぎていました。もっともっと上達させてほしいとか。でも、自分の考えは自分の考えで、相手には相手の考えがあって、自分からはどれくらい求めるのか、何を求めるのかを考えるようになりました。

小さい頃からゴルフの英才教育を受けてきた稲見は、24時間の中でゴルフのことを考えていない時間のほうが短いという。それだけに、スウィングに迷いが出ると、深く考えすぎてしまっていたようだ



――話し合いの場が増えた?

稲見 そうですね。自分の今の感覚と客観的に見てもらったときの感覚、そして何が正しいのかというのを擦り合わせていくような感じですね。

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週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号より

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