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【独占インタビュー】稲見萌寧<後編>「未知の環境を楽しみたい」「英語は1年で」米ツアーへの決意

日本開催の米女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」を制し、米ツアーへの挑戦を決意した稲見萌寧。インタビューの後編では、今取り組んでいるスウィングや、アメリカでの過ごし方、戦い方について思うところを語ってもらった。

PHOTO/Shinji Osawa、Getty Images、THANKS/北谷津ゴルフガーデン

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クラブ主体のスウィングが少しわかりました

――細かいスウィング改造を繰り返していたようですが、どこを変えたんですか?

稲見 それまで上手くいかなかった原因が、体の動きを意識しすぎていたことだったので、もっとクラブを意識するように教わりました。

――インパクトバッグとひざ立ちの練習はそのため?

稲見 インパクトバッグはしっかりクラブを使わないと強く叩けないので、そのための練習です。ひざ立ちは自分で思い付いた練習法ですが、上半身と下半身を上手く分離させて動かすためにやっています。

23年の夏頃から稲見のコーチになった柳橋章徳氏。体の動きを意識しすぎていた稲見に、クラブの動きを主体にするスウィングを教えた。これで、体とクラブが連動するようになり、本来の正確なショットが戻ってきた

――クラブへの意識とは、どういうことでしょうか?

稲見 私は元々、体の動きを意識するタイプで、体の動きにクラブがついてくる感じでしたが、クラブ主体で動かして、体もしっかり動かすことを意識するようにしました。

――今実際に取り組んでいる練習は?

稲見 シーズン中からずっと変わらないですね。オフで時間があるから、ひらめいたものを試してみようかなって感じです。

――ひらめきが多い?


稲見 結構ひらめくんですよね。この動作だったら、このドリルがいいんじゃないかなっていうのが思い浮かぶんです。コーチに発案して、実際に打ってどんな効果があるかを2人で研究してっていうこともあります。コーチと半々くらいで意見を出し合ってます。

柳橋コーチが提案したのが、インパクトバッグを叩くドリル。理想的なクラブの動きを理解しやすく、その理想的なインパクトに向かって、体の動きも自然に連動するようになるという

アメリカのすべてを楽しみたいと思います

――アメリカへ行くことになって、今の目標は何ですか?

稲見 海外に行くこと自体は楽しみなんですが、試合ごとの移動距離の長さや体のコンディション作りなどを考えると不安もあります。楽しみと不安が半々くらいのイメージですね。やり始めれば慣れてくると思うので、そのなかで少しずつ目標を立てていくと思います。本当に未知の環境に飛び込む感じなので、まずは楽しむことを考えています。すべてを楽しいと思えるようになりたいですね。

――22年と比べて飛距離が少し伸びているようですが……。

稲見 クラブを使えるようになって、ボールを押せるようになったこととヘッドスピードが上がったことが大きいと思います。

クラブを使えるようになった稲見は、ヘッドスピードが少し上がり、球を押していけるようになったという。23年のドライビングディスタンスは242.21ヤード

――やっぱり飛距離は必要?

稲見 少し前までは、飛距離を求めて正確性がなくなるくらいなら要らないと思っていたんですが、今は周りがパワーゴルフになってきているので、そこに食らい付いていくには必要かなって思います。クラブを上手く使えれば、勝手に飛距離も付いてくるようになると思います。

――アイアンの精度はやっぱり維持したい?

稲見 理想ですが、パーオン率90パーセントを目指したいんです。パットで狙えるところにつけられないと意味がないので。

――アメリカでも今のプレースタイルは変えない?

稲見 そうですね。アメリカの選手は飛ばしますが、気候や地面の硬さなどで飛距離が出ている面もあると思うので、何とかなるかな、と。今から悩んでいても意味ないですし(笑)。とりあえず実力を上げることを考えればいいかなって。

――13勝もしているので、優勝争いには慣れていますよね?

稲見 緊張しなくはないですけど、私の場合、緊張すればするほど、プレッシャーがかかればかかるほど良くなるんです。体の感覚が敏感で、空間認識も高いと思うので、緊張するほど感覚が研ぎ澄まされていく感じなんです。逆に、中途半端な緊張で試合に臨むとダメなんですよね。試合に入ると、自分でいい緊張感に持っていけるんです。

逆転で優勝を決めたTOTOクラシックジャパンの18番ホールで歓喜のバンザイ。スウィングに悩み、苦しんでいたシーズンの終盤に、一番うれしいごほうびがやってきた

TOTOの最終日最終組だというのに、まるで練習ラウンドのように畑岡奈紗と談笑しながらグリーンに向かう稲見。24年シーズン、こんなシーンがアメリカで見られるかもしれない

マイ枕と美容系は持って行きます

――アメリカでゴルフ以外にやりたいことはありますか?

稲見 写真を撮るのが好きで、食べ物とか夕日とかの風景を撮るんですが、アメリカで撮った写真を日本でみんなに見せたいですね。

21年の最終戦リコーカップで自撮り中の稲見。この後、22年シーズンから古江彩佳と西村優菜がアメリカ参戦をスタート。西郷真央と稲見は24年シーズンからアメリカに挑戦する

――英語は得意?

稲見 今は全然ですけど、1年で覚えたいですね。英語が喋れるようになったらカッコいいなって。言葉に関しては、不安はなくて、楽しみという感じです。ガンガン話しかけてもらって英語を上達させたい。かなり私もフレンドリーなタイプで、わかんなくても突っ込んでいっちゃう。あとはジェスチャーで何とかなるかな、って思っています。

――食事に関しては大丈夫?

稲見 和食が好きなんですよね。体重キープとかが怖いですね。ジャンクフードも好きは好きなんですけど、お米とかの糖質が大好きで、お肉は普通って感じなので、とりあえず自炊しようかなって。最近は夜ご飯の後にフレンチトーストを作って食べてますね(笑)。

――アメリカへ絶対に持って行こうと思っているものは?

稲見 マットレスと枕などの寝具一式と美容系の道具は持って行きます。

アメリカに行っても、日本の永久シードはあきらめません、と答える稲見。日本の萌寧はアメリカのにMONEになって、日米でどれくらい勝ち星を伸ばしていくか注目が集まる

週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号より

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