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【飛んで止まるアイアン術】#2「“シャロー”と“寝る”は別物! ゆるやかにヘッドを入れるコツは“右肩の押し込み”」

今をときめく若手男子プロ5人に飛んで止まるアイアンショットを伝授してもらう本特集。先日のZOZOチャンピオンシップでも上位争いを演じた20歳の久常涼に、アイアンで大事にしているポイントを聞いてみた。

TEXT/Masato Ideshima PHOTO/ARAKISHIN THANKS/ぎふ美濃GC

久常涼
ひさつねりょう。2002年生まれ岡山県出身。大学へは進まずプロ転向。昨年はABEMAツアーで3勝を挙げる活躍

●CONTENTS●
#1 高い球の最重要ポイントは“入射角”
#2 緩やかな入射角のコツは“右肩の押し込み”
#3 頭と右足が動かなければ入射角は安定する
#4 軸ブレを防ぐ2つのコツ
#5 ミリ単位で調節!? プロのインパクト感覚
#6 チェックポイントは2つまで!

“シャロー”と“寝る”はまったくの別物です

アイアンは縦距離が命。そのためにはスピン量を安定させる必要があるが、久常涼プロはヘッドをできるだけ低い位置から入れることで、高くて、飛んで止まる球を打っている。

「ヘッドは低い位置から入れますがクラブを寝かせるわけじゃない。むしろ立てるイメージです。僕の場合は、ダウンスウィングで、右肩でクラブを押さえ込む感じですね。その動きを入れずに振るとヘッドの重さでクラブは寝てしまうので、意図的に立てる動作が必要なんです」

また、久常プロは重いものを押す動作も参考になると言う。

「手先の力だけだと押せませんよね。下半身で踏ん張ることで上半身に力が入る。これがクラブを押さえ込むときに必要です。これが僕流の立てる動きです」

ヘッドの重さでクラブは寝る方向に力が働く

体でクラブを押さえ込む意識をしなければクラブはヘッドの重さで寝るのが普通。ヘッドを低い位置から入れようと手先の動きに頼るのもクラブが寝る原因。この形ではボールを強く押すことができない


押さえ込むコツ1
ダウンスウィングで右肩をボールに向ける

ダウンスウィングで右肩を少し前に出すイメージで下ろすことでクラブを立てることができる。過剰にやりすぎると外側からクラブが入るので注意が必要

押さえ込むコツ2
かかと側に体重をかけておく

下半身に力を入れていると、ヘッドの重さに負けることなくクラブを常に立てた状態でスウィングできる。かかと側に体重をかけて引っ張り合うイメージ

押さえ込むコツ3
胸の回転を意識する

右肩を意識しても上手く右肩を出すことができない人は胸を回すことを意識するといいと久常。スウィングの基本はあくまでも回転。その中で右肩を出すのがベスト

「調子が悪くなると上から入りすぎるんです」

アマチュアがクラブが寝やすいのに対して、プロは逆に調子が悪くなると上から入りすぎる傾向がある。そうなるとスピンが多くなって距離感が合わなくなる

久常涼のアイアンスウィング
「ダウンの“ガマン”がカギ

月刊ゴルフダイジェスト2022年12月号より