昨季は「トラス」が圧倒! 今年は…? 女子ツアーの優勝パター大調査
昨季の国内女子ツアーは、9勝を挙げた稲見萌寧や、復活を遂げた若林舞衣子、堀琴音らの活躍により三角ネックの『トラス』パターが席巻。今年も『トラス』はすでに4勝しているが、それ以上に『ホワイト・ホットOG』の勢力が急拡大。今季の女子ツアーの優勝パターを調査した。
PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara 代表撮影協力/ダイキンオーキッドレディス
※データは6月23日時点のもの
「ホワイト・ホット OG」シリーズ
ここまで9勝とぶっち切り!
西郷真央
オデッセイ「ホワイト・ホット OG ロッシー」
ミッドサイズで後方が丸く膨らんだ形状の『ロッシー』。オリジナルは、3本線になっているのはトップラインのみだが、西郷は「カラーから打つときなどはイメージが出にくくなるので、最後までラインを引いてもらっています」と、真ん中の線も全面ラインに。
山下美夢有
オデッセイ「ホワイト・ホット OG 2ボールブレード」
「構えた時のフィーリングが気に入っています。以前、ブレードタイプを使っていて、この『2ボールブレード』形状は初めてですが、打ちたいストロークが安定してできています」(山下)
西村優菜
オデッセイ「ホワイト・ホット OG #7」
優勝したニチレイレディスの前週から、昨年使っていた『#7S』にヘッドを戻し、シャフトは『ストロークラボ』に。「シャフトが以前のものよりしっかりしていて、ロングパットでブレにくい」(西村)
サイ・ペイイン
オデッセイ「ホワイト・ホット OG #1WCS」
エースは『トラス』だが、優勝した週は『#1WCS』を使用。「基本的にパターがあまり得意ではなく、その週はグリーンのタッチもちょっと難しかった。フェースが軟らかいセンターシャフトは転がりが素直だった」ということで変更したという。
稲見と高橋はTB1、堀と渡邉はTB2
「トラス」は4人で4勝
稲見萌寧
テーラーメイド「トラス TB1 トラスヒール」
19年に43位だった平均パット数は『トラス TB1』に変更後、20-21年は2位、今年も18位に位置する。「構えたときにピン型に見えて、いいイメージで打てるんです」(稲見)
高橋彩華
テーラーメイド「トラス TB1 トラスヒール」
フジサンケイレディス初日、難関17番ホールでピンチを迎えたが、4mのフックラインを『トラス』で見事に沈めパーセーブ。コースレコードを出し、勢いそのままに初優勝
堀琴音
テーラーメイド「トラス TB2 トラスセンター」
21年ダイキンオーキッドから使用している『トラス TB2』。トウとヒールのウェイトは均等に15gずつにしている。「ミスヒットしても真っすぐ転がってくれます」(堀)
渡邉彩香
テーラーメイド「TPコレクション ハイドロブラスト ジュノ TB2」
ほけんの窓口レディースではプレーオフ2ホール目に約15mの長いパットをねじ込み優勝。「昨年の途中から」使い始めたという『TB2』のウェイトは20gずつとやや重め
小祝さくらは“モトサヤ”で優勝!
小祝さくら
ワールドクラフトデザイン「ツアーオンリー プロトタイプ」
今季だけで『ホワイト・ホット OG #5CS』『オデッセイ イレブン』『アイ トラックス #7』とさまざまなパターを試していた小祝。5月のほけんの窓口レディースから、昨夏、2週連続優勝を果たした際に使用していた330万円のパターに戻して結果を出した。
植竹希望
オデッセイ「トゥーロン マディソン」
優勝したKKT杯バンテリンレディスでは「浅重心で操作性が高い。今大会はパターが活躍してくれた」と話した植竹。22年開幕戦の途中からスイッチしたパターで、6ホールに及んだプレーオフに終止符を打った
上田桃子
オデッセイ「トライホット 5K ONE」
今季の初戦となった米女子ツアー、HSBC女子チャンピオンズ最終日にスイッチした『トライホット 5K ONE』。変更直後の最終ラウンドは64と爆発。「ブレードが薄いタイプですが安定感が強く感じられた」(上田)
富士フイルム・スタジオアリス優勝
週刊ゴルフダイジェスト2022年7月12日号より
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