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【ヘッドデータは嘘つかない】適度な重さとしっかり感で振りやすい! 「ゼクシオX」アイアン

多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏が最新クラブを徹底的に計測・分析する「ヘッドデータは嘘つかない」。今回はダンロップの『ゼクシオX』アイアンを取り上げる。

『ゼクシオ』のセミアスリートモデル

高強度の新フェース素材「DHA1」を採用することでフェースを薄肉化でき、たわみ量を増大させ、飛距離性能を向上させた『ゼクシオX アイアン』。

7番アイアンのクラブやヘッドを計測していこう。いつもどおり数値はすべて実測した値になる。計測クラブのシャフトはメーカー標準の『NSプロ 950GH neo DST』という軽量スチールシャフトで、クラブ長さは37.0インチと標準的だが、クラブ重量は414.7gとやや重いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体慣性モーメントが270万g・㎠とやや大きくなっている。この数値だと、ドライバーのヘッドスピードが45㎧くらいのゴルファーがタイミング良く振れるクラブだ。

ヘッドは同時発売の『ゼクシオ12』とは違い、ややプロモデル風の雰囲気を持ちながら、丸みのあるトップラインとセミグースネックでやさしさを醸し出している。そして、同社のアスリートモデルである『スリクソン ZX5』と比べると、ひと回りフェースが高いディープフェースで、アドレスではロフト角が大きめに見え、打ちやすそうに感じた。フェース長はやさしいプロモデル的で、ソール幅も広めにできている。また、『ZX5』よりもフェースのヒール側の高さが高く、そのためアドレスでアップライトに見えにくく、よりスクエア感が出ているのも特徴だろう。

Point1 クラブ重量が414.7gとやや重い
Point2 クラブ全体慣性モーメントが270万g・㎠とやや大きい
Point3 ヘッド重量が269.7gとやや重い

「12」より硬派で「ZX5」よりやさしい

実際に試打したところ、まずヘッドはプロモデルのようなオーソドックスな形状なので構えやすい。トップラインが丸いこととセミグースネックなので球をつかまえるイメージが出ている。『ZX5』に近いフェース長だが、『ZX5』よりもソール幅が広いのでやさしいイメージで振れるだろう。

試打クラブも計測クラブと同様に7番で、シャフトは『NSプロ 950GH neo DST』のSフレックス。適度な重さとしっかり感でスウィングしやすいと感じた。そして、ロフト角は『ZX5』と比べて2度ストロングの29度の設定で、フェース面は「DHA1」という硬い特殊金属なので打感も硬く、インパクト音も高い。その分、フェースが球を弾いてる感じがするので、そういう打感が好きなゴルファーにはピッタリだろう。ソールのバウンス角は4.0度と適度な感じで、ターフを取るようなダウンブロースウィングでの抜けは従来の『ゼクシオ』に比べても断然よかった。そして、ソールの抜けが安定しているため、芝の上からの弾道、飛距離も安定し、長く使えそうな良いアイアンといえる。構えた見た目は『ZX5』と違うとはいえ、その『ZX5』がライバルとなりそうなクラブだ。

左から5I(23度)、7I(29度)、9I(38度)。『ゼクシオ12』よりもストレートネックでターゲットに構えやすく、ライ角は62.2度とアップライトだが、ヒール側のフェースに高さがあるので左にいくイメージは少ない

【クラブ&ヘッドデータ実測値】

ダンロップ

ゼクシオX アイアン

松尾好員

まつおよしかず。往年の名手、S・バレステロス、I・ウーズナム、青木功、加瀬秀樹らのクラブ設計を担当。近年のクラブを知る“現代の知匠”。ジャイロスポーツ主宰

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月21日号より

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