【50歳を過ぎたら“反力”で飛ばす!】<後編>踏み込みのタイミングをつかむ練習法
地面反力を利用してラクに飛ばすためには、自分の軸足のタイプを知って、それに応じた踏み込み方をする必要があることを教えてもらった。最後は正しい動きを身につけるための練習法をご紹介!
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/高室池GC
解説/吉田直樹
よしだなおき。1978年生まれ。兵庫県出身。幼少期からアメリカで有名コーチの指導を受けた。現在、谷原秀人プロ、上井邦裕プロ、石川明日香プロのコーチを務める。兵庫県・芦屋で室内練習場「ラ・キンタ」を主宰
「ひざを曲げて腕を振る」
ラジオ体操を思い出そう
GD 軸足も踏み込み方も理解できたんですが、難しいのが腕を振り下ろすタイミング。どうしても腕が先の下りてきてしまい、手打ちのようになってしまいます。
吉田 そういう人には「ラジオ体操」をおすすめします。
GD えっ、ラジオ体操!?
吉田 そうです。ひざの屈伸に合わせて、両腕を左右に開いていくあの動き。実は、あの動きは反力打法そのものなんです。体の重心を上下させる反動で腕を振る、あれこそが地面反力を使うコツです。
GD ラジオ体操なら昔よくやったし、誰でも簡単にできる運動ですよね。
吉田 あの動きを左腕だけでやれば、ゴルフのスウィングに近づきます。反力打法は切り返しからひざを曲げて伸ばしていくタイミングが重要なのですが、ラジオ体操の要領でやればすぐにつかめると思います。
STEP 1
ひざの屈伸に合わせて両腕を振る
「腕を体の前でクロスさせて、そこからひざを曲げ伸ばしする屈伸運動に合わせて、両腕を振ります。腕を脱力しておくことがポイントです」(吉田)
STEP 2
ひざの屈伸に合わせて左腕を振る
「ラジオ体操を左腕だけで行う要領です。両足を肩幅に開き、体を前傾させます。ひざを屈伸させるスクワット運動に合わせて、左腕を振ります」
STEP 3
ひざの屈伸に合わせてボールを打つ
「左手でクラブを持ち、ひざを屈伸させるスクワット運動に合わせて、クラブを振ります。最初は素振りから。慣れてきたらボールを打ちます」
「ラジオ体操ドリル」を動画でチェック!
軸足タイプ別
踏み込みドリル
GD ラジオ体操の要領で、ひざを曲げ伸ばしすればいいのなら、地面反力が使えそうな気持ちになってきました。
吉田 そうでしょう? では最後に、軸足タイプ別の踏み込み方をマスターするためのドリルを紹介します。
GD お願いします。
吉田 この「フォースペダル」を踏んでスウィングしてください。軸足でペダルを踏むんですが、置く位置が重要です。正しい位置に置くことで、自動的に正しい方向に踏むことができます。
GD それなら、間違った動きを覚えてしまうこともありませんね。
吉田 フォースペダルは、シリコンゴム製で弾力性があるので、地面から受ける地面反力を増幅してくれます。
GD いかにも飛びそう。昔、体育の授業でやった飛び箱のロイター板みたいですね。
吉田 ペダルを踏むタイミングは、切り返した瞬間です。もし、感じがつかめなかったら、ラジオ体操を思い出せばいいですよ。
「左軸」タイプ
左つま先外側でペダルを踏む
動画でチェック!
右軸タイプ
右のつま先でペダルを踏む
動画でチェック!
両足軸タイプ
両足外側でペダルを踏む
動画でチェック!
週刊ゴルフダイジェスト2021年10月26日号より
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