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【動画あり】飛ばしのインパクトは“横から上”が正解です!【吉田直樹のシャローイングレッスン】

PHOTO/Hiroaki Arihara、Tadashi Anezaki、Blue Sky Photos
THANKS/三好CC

飛ばしの最新テクニック「シャローイング」を極めるには、これまで常識とされていた「上から下」ではなく、「横から上」に振る必要があると前回説明した。では、どうすれば「横から上」に振ることができるのか。吉田直樹コーチの指導を受け調子を上げている上井邦裕プロを交え、その極意を教えてもらおう。

吉田直樹

よしだなおき。1978年生まれ。兵庫県出身。幼少期からアメリカで有名コーチの指導を受けた。現在、谷原秀人プロ、上井邦裕プロ、石川明日香プロのコーチを務める。兵庫県・芦屋で室内練習場「ラ・キンタ」主宰

上井邦裕

かみいくにひろ。1982年生まれ。大阪府出身。05年にプロ転向し、08年に初シード獲得。2019年の秋から吉田直樹コーチとスウィング改造に取り組み、飛んで曲がらないスウィングを手に入れた。三好CC所属

<吉田直樹のシャローイングレッスンをおさらい>
【第1弾】「シャローイング」は“する”ものではなく勝手に“なる”もの

【第2弾】シャローイングを極めるには「シャットフェース」が不可欠
【第3弾】“上向きの力”を使いこなそう!

力を出すときには自然と
しゃがみ込む動きを使っている

GD 「横から上」に振るのが大事とのことですが、具体的にはどうやって振ればいいのでしょうか?

吉田 たとえば、バケツに入れた水を遠くまで飛ばそうとしたら、ちょっと腰を落として踏ん張りますよね。

GD はい。

吉田 このしゃがみ込み動作は、力を出すときの本能の動きなんですよ。ゴルフスウィングもこれと同じ。ボールを遠くまで飛ばすのだから、切り返しからしゃがみ込むのが自然なんです。

GD なるほど。

吉田 しゃがみ込んだままクラブを振るとどうなります?

GD なんだか、ダフりそう。

吉田 そうです。だから、ひざを伸ばして振るんです。すると、グリップの動きは自然と「横から上」になります。

GD ええっ、そんな単純なことなんですか!?

吉田 でも、これが本来のスウィングの動きなんですよ。

イメージは「バケツの水を遠くにバッシャ~ン!」

しゃがまないと遠くに飛ばせない

「バケツの水を遠くまで飛ばすとき、誰もが腰を沈めて踏ん張ります。そうしなければ、強い力を出せないからです。ゴルフスウィングも同じ。速く振ろうとすると、切り返しで腰を沈めて踏ん張るのが自然。すると、クラブヘッドの動きはおのずと横から上になります」(吉田)

ガニ股スウィングにして
飛んで曲がらなくなった

今回のレッスンテーマをそのまま実践して、飛んで曲がらないスウィングを手に入れたのが、上井邦裕プロだ。

上井 ボクはフェースローテーションが大きくて、フェースを返すタイミングによって、球が散ることがあったんです。

GD それでスウィング改造したんですね。

上井 フェースローテーションを小さくするために、まずシャットフェースにしました。トップでフェースが上を向いているのはこのためです。

GD なるほど。

上井 次に修正したのは、切り返しです。以前は体の回転で切り返していましたが、両足をグッと踏み込んで、しゃがみ込む動きを入れました。

GD けっこうガニ股ですね。

上井 完全にガニ股! でも、これが効果バツグンで、手とクラブが自然に下がって、シャローな軌道になるんですよ。これで、フェースを返す意識ゼロで球をつかまえられるスウィングになりました。

GD 2つを並べてみると、大きく変わっていますね。

上井 これまで“点”だったインパクトのイメージが“線”に変わりましたね。

切り返しから腰をグッと落とし
軌道をシャローにする

「スウィングでもっとも変えたのは、切り返しから腰を落とす動きを取り入れたことです。この動きによって、手とクラブがいっしょに下がるため、自然にインサイドからシャローに下ろすことができるんです」(上井)

現在のスウィング

ガニ股のイメージで腰を落とし、体の動きにつられて手とクラブも下がる。手を返さなくても球がつかまるようになり、左ひざも伸びるようになった

2018年のスウィング

左に体重移動しながら、右肩、右腰を前に出すように回転していた。また、手を急激に返していたため、球が散らばりやすかった

腕は「振る」のではなく
左上方向に引っ張られる

GD しゃがみ込みのメカニズムはわかったんですが、このとき腕はどう動かせばいいんでしょうか?

吉田 腕を自分で振るんじゃなくて、振られる感覚があるといいんですよね。

GD 腕が振られる?

吉田 そうです。切り返しでしゃがみ込んで、そこからひざを伸ばしていくスクワット動作によって、地面反力が発生しますが、その力を利用して腕が振られる感覚です。

GD そういうことか。

吉田 地面反力は、自分の左上方向に向かって働きます。地面反力を感じられると、左肩と左腰を左上から引っ張り上げられているような感覚になるんです。

GD 左上から引っ張り上げられる感覚ですか!

吉田 そうです。PGAツアーの選手はみんな、この左上から引っ張り上げられる感覚で、ヘッドを最大加速させているはずですよ。

ポイント 1
地面反力を利用して左サイドを回転させる

「切り返しで腰を落として踏ん張ったら、左ひざを伸ばしながらインパクト、フォローに向かいます。このとき、地面反力をうまく使えると、左上から左肩と左腰を引っ張り上げられるような感覚が生まれます」(吉田)

ポイント 2
左サイドでリードして左上方向に振っていく

「振る方向はあくまで左上。左サイドでリードできれば、左腰、左肩を左上方向に回転させることができます。切り返しから右腰、右肩が前に出ると、水平回転になってしまい、速く、正確に振ることはできません」

しゃがみ込みをマスターする
3ステップドリル

GD 横から上に振るコツをつかむための練習法はありますか?

吉田 切り返しのしゃがみ込み動作を覚えられる3段階ドリルがありますよ。

GD 横から上に振るには、しゃがみ込みができるかどうかがカギでしたね。

吉田 そうです。このとき大切なのは、しゃがみ込み動作で発生させた地面反力によって、腕が振られる感覚をつかむことです。左腕を水平まで上げて、そこからスクワット動作を入れて、左腕が振られる感覚をつかんでいきます。

GD どのくらいやればいいでしょうか?

吉田 クラブもボールも必要ないシャドースウィングなら、部屋の中でもできますから、ドリル1はできれば毎日やってほしいですね。ドリル2とドリル3は週イチのペースがおすすめです。

【ドリルのポイント】
左腕が水平の位置からしゃがみ込む

「横から上に振るスウィングは、切り返しの体のしゃがみ込みが必須です。そのため、振り方を覚えるドリルは、左腕が地面と平行になるトップがポイント。ここから体を沈み込ませて、左腕が振られる感覚をつかみます」(吉田)

ドリル 1
左手1本でしゃがみ込みシャドースウィング

「左手1本で素振りします。左腕が水平になる位置のトップから、体を沈み込ませて切り返し、左ひざを伸ばしながら一気にフィニッシュ。このとき、左腕が自然と振られる感覚をつかみます」(吉田)

ドリル 2
左手でクラブを持ってしゃがみ込み素振り

「左手1本でドライバーを持ち、ドリル1の動きで素振りします。切り返しでしっかりとしゃがみ込み動作を入れ、手元を右腰の横に下ろすのがポイント。練習場ならゴムティーを叩いてもOKです」

ドリル 3
右手も添えてしゃがみ込んで球を打つ

「最後はボールを打つドリルです。ドリル2の感覚のまま、あくまで右手は添えるだけ。左手が水平になるトップから、切り返しでしっかりとしゃがみ込んで、左手リードでボールを打ち抜きます」

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月10日号より