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飛距離アップのカギは「骨盤開き」<後編>渋野日向子も実践! 1日3分ストレッチで“開ける”体に変身!

TEXT/Tomohide Yasui PHOTO/Hiroaki Arihara
MODEL/Nanoka Hagiwara(GOLULU)

飛距離アップのためには、インパクトで骨盤を開くことが重要で、その動きを実現するには「前屈、側屈、回転」の3つが重要だと、渋野日向子の専属トレーナを務める斎藤大介氏は言う。後編では、具体的なストレッチメニューを教えてもらった。

解説/斎藤大介

柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。16年より米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20年から渋野日向子の専属トレーナーとして活動。小誌で「らくトレ、ゆるスト」連載中

>>前編はこちら

柔軟性を高めるだけで
飛距離が大幅UPの可能性も

「前屈・側屈・回転」の動きを理解したら、いよいよ“骨盤開き”メニューのスタートだ。

「飛距離アップにハードなトレーニングが必要だと思っている人がいるかもしれませんが、体が硬いことで骨盤を開いたスウィングができていない人のほうが多いです。ですから、柔軟性を高めるだけで飛距離が大幅に伸びる可能性があります」と斎藤氏は語る。

ただ、これまで述べてきたとおり「骨盤の開き」だけをマネしても、本質的な動きが伴わなければまったく意味がない。フェースが開いた状態でボールに当たり、弱々しいスライスボールが出るだけだ。見た目の形ではなく、骨格の動きに注目することで、ようやく骨盤を開いたスウィングの感覚をつかむことができる。そのキーワードが「股関節とわき腹の柔軟性にあります」と斎藤氏。

「骨盤が開けるようになるには、地味な動きをコツコツと体に染み込ませるしかありません。1日3分(週4)で構わないので継続的に体を動かしていけば、体の中に変化が生じてくるはずです。もともとアマチュアは体が硬いですから、やればやるだけ効果は大きいですし、スウィングが劇的に変化するきっかけになるはずです」

最新のスウィング理論を試してみたけど、今ひとつピンとこなかった人は、見た目をマネしただけで、スウィングの土台となる体の柔軟性が不足していたのかもしれない。日々の生活に“骨盤開き”メニューを取り入れることで体の準備が整えば、ボールを遠くに飛ばせるスウィングがきっとマスターできるはずだ。

【1日3分・週4日】3つの基本メニュー

メニュー1【前屈】
前後に足を開き股関節から折る

股関節から折り曲げる前屈はスウィングの基本姿勢だ。男性は背中が丸まってしまうケースが多いので、クラブを両手で持って背中に抱え、背筋とひざが曲がらないようにしっかり前傾姿勢を作るストレッチが有効。足を前後に開くとストレッチ効果も高まる
【3秒キープ・左右5回】

メニュー2【側屈】
クラブを掲げて左右に倒す

わき腹の柔軟性を高め、正しい側屈の動きをマスターするには、クラブを使ったストレッチがおすすめだ。体を右と左に交互に倒し、クラブが垂直になった状態をキープする。これを左右均等に行うことができれば理想的な側屈といえる
【3秒キープ・左右5回】

メニュー3【回転】
胸は動かさず腰だけクルッと回す

胸の前で両手をクロスしてクラブを支え、クラブの向きが変わらないように固定しながら腰だけを回すストレッチ。最初は小さな動きで構わない。上下を分離させて動かす感覚が身につくとスウィングが大きく変わる
【リズミカルに左右5回】

【週1回】ツイストエクササイズ

寝ながらツイスト

(1)両腕を固定し腰を左右に

床に寝転がって両手を広げ、両腕を固定した状態で腰から下だけを左右に動かすエクササイズ。両肩を床につけたまま交互にゆっくりと動かすことで、下半身だけをねじる感覚を覚え込ませる

(2)腰を固定し胸を伸ばす

ひざを曲げた姿勢で床に横向きに寝そべり、体の側面を床につけたまま両手を大きく広げて胸を伸ばすエクササイズ。腰から下は動かさず、上半身だけをねじる感覚で胸を大きく開くイメージ

立ったままツイスト

(1)90度回転ジャンプ

体を正面に向けた姿勢から、ジャンプすると同時に下半身だけを90度回転させる。次のジャンプで最初の姿勢に戻る。リズミカルに体を動かすことで、スウィングに似た体の回転の感覚がつかめる

(2)6時→12時ツイスト

自分の腕を時計の針に見立て上半身をねじり、右手が上になる6時と、左手が上になる6時を交互に繰り返す。体が硬い人は時計の針が多少斜め(5時50分や6時10分)になってもOK

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月14日号より