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本命はシェフラー。松山は? 各社の全米オープン優勝予想

140年の歴史を誇る名門ザ・カントリークラブ(マサチューセッツ州)を舞台に、16日に開幕するメジャー第3戦「全米オープン」。ブックメーカー各社のオッズとメディアの優勝予想をお届けしよう。

ベガスインサイダーのオッズはJ・ラーム、S・シェフラー、J・トーマスが同率1位で12倍。続くR・マキロイが14倍、C・モリカワとC・スミスが16倍。B・ケプカ、V・ホブラン、J・スピース、X・シャウフェレが20倍で続いている。

シーザーススポーツブックなど、他のスポーツベッティングサイトでは、シェフラーが1位、ラームが2位と順位は替わっているものの、おおむねトップ5にはこの2人とマキロイ、トーマス、モリカワの名前が並び、松山英樹は33倍から35倍で15番手前後。

CBSテレビのサイトでは、シェフラーを優勝候補ナンバー1に挙げ、2番手がラーム、3番手にマキロイと予想。 

米ゴルフダイジェストは、トーマスの全米プロに続くメジャー2連勝を予想している。「“ゴルフは上手いが勝てない”といわれてきたが、全米プロの優勝で壁を破った」というのが選考理由。

2位はシェフラーで、「立て続けに4勝を挙げグリーン周りの名手である彼が優勝候補でないはずがない」。3位はスピース。「ドライバーが完全に復調し、ここのところ難コースでトップ10を連発している」と高評価。4位モリカワについては、「ツアー屈指のショットメーカーにとって3つ目のメジャー獲得は時間の問題」。そして5位にW・ザラトリスの名前が。「ここ2年メジャーで何度も優勝争い。今度こそ勝つか?」。大穴として、13年の全米アマをこのコースで制したM・フィッツパトリック(英)を挙げている。

世界ランク1位のシェフラーか、ナンバー1奪還を目指すラームの連覇か? 日本勢は上位争いに加わるのか? あなたの予想は?

日本勢は松山英樹を筆頭に、星野陸也、出水田大二郎、小平智、香妻陣一朗、杉山知靖、中島啓太の7選手が参戦する(PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月28日号より

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  • 今季メジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」でプレーオフに進出、優勝は逃したものの、単独2位に入ったウィル・ザラトリス。彼がいま、ネクストメジャーチャンプ候補として注目されている。 故A・パーマーの母校ウェイクフォレスト大ゴルフ部のチームメイト、C・ヤングと同組でプレーした最終日、ザラトリスは最終ホールで3メートルのパーパットをねじ込み、派手なガッツポーズを繰り出した。「気が変になるほど必死で戦った」結果の2位。「3日目に崩れたことが敗因。でも2位に入れたし、自分のプレーを誇りに思う」と達成感をにじませた。昨年のマスターズで松山英樹に1打差の2位に入り脚光を浴びた25歳は、これまでメジャー8試合(プロ入り後は7回)に出場し、2位2回、トップ10入りが5回と、コースのセッティングが厳しいほど実力を発揮するタイプ。デビューから8試合で5回のトップ10入りは、E・エルス以来の快挙である。「(大舞台で戦うのが)大好き。もし好きじゃなかったら、他の職業を選択しています。よく大勢のギャラリーの前でプレーして緊張しない? と聞かれますが、テレビの向こうで何千万人が見ている、これくらい何でもないって思っています」B・ケプカが立て続けにメジャー4勝を挙げ、“メジャーキラー”と呼ばれたが、彼との共通点を挙げるとすれば『強心臓』。自他ともに認めるショットメーカーだが、課題はショートゲームとパッティング。大会前のアプローチに関するデータは全体の96位、パッティングにいたっては185位だった。しかし全米プロでのパット貢献度は10位。パットさえ決まれば、難コースでも「上位で戦う自信がある」。次なるメジャーは6月16日からの全米オープン。そして7月には全英オープンが控えている。メジャー獲りの鍵を握るパッティングがハマれば、勝機は大いにありそうだ。 全米オープンのタフなセッティングでどんなプレーを見せてくれるのか?(写真は2022年全米プロゴルフ選手権。PHOTO/Blue Sky Photos) 週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より
  • ゴルフの最先端、PGAツアーの旬なネタをお届けする「PGAツアーエキスプレス」。第11回は、2022年のマスターズを制したスコッティ・シェフラーを取り上げる。 PHOTO/Blue Sky Photos スコッティ・シェフラー1996年6月21日生まれ。アメリカ出身。今年のフェニックスオープンでツアー初優勝。その後立て続けに勝利を挙げ、悲願のマスターズも制覇した https://my-golfdigest.jp/tournament/p64342/ 前回のお話はこちら ただただゴルフが好き 世界ランク1位として乗り込んだマスターズ。2日目に首位に立つと独走し、そのまま初めてのグリーンジャケットを手にしたスコッティ・シェフラー。今年に入ってマスターズを含めすでに4勝。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだが、彼はまだ25歳。17年に全米ローアマ、19年にルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞している実力者だが、もう少し、マスターズチャンピオンについて知っておくべきだろう。WGCデル・マッチプレーで優勝を勝ち取った後、世界ランク1位になった。しかし彼は「そこまでは夢に描いていなかった」と発言した。PGAツアーで戦う以上、世界ランク1位は誰もが目標にするところであり、そこを意識しない者はいない。だが、シェフラーは世界ランクよりもゴルフ自体を楽しんでいた。「僕は負けず嫌いだ。だから、ここで戦って勝つのはある意味では目標。でも、戦うことが好きだし、プレーすること自体が大好きなんだ。優勝は“副産物”のようなものさ」(シェフラー)世界ランク1位に上り詰めると、そこから下降線をたどる選手は少なくない。例えばジェイソン・デイは2016年にマッチプレーで優勝した後、1年間ランキングトップに君臨していたが、その後成績が振るわず118位まで落ちていってしまった……。しかしこれは、シェフラーには当てはまらないような気がする。その理由は彼が「世界ランク1位を目標としていなかった」というマインドを持っているからだ。同じダラス出身のジョーダン・スピースは「すごく明るくて楽天的。ゴルフが大好きなゴルファーがたまたま世界ランク1位になっただけ」と話す。仲のいいサム・バーンズはいい意味で“おちゃらけ”と表現する。「彼は人生をあまり真剣にとらえていないのかな。あっけらかんとしている彼のような性格のほうがゴルフに向いているかもしれないね。でも、今まで出会ったなかで、彼が一番負けず嫌いなのは間違いないよ」これに対してシェフラーも同意見のようで「物事をあまり真剣に考えすぎないことが大切だと思っているからね。ちょっとおちゃらけているのかもしれない」と語る。とは言いつつ、マスターズでは「ストレスでいっぱいになってどうすればいいかわからなかった」と話した。グリーンジャケットを目の前にし、初めて味わった重圧。これからは“マスターズ王者”という重圧を常に感じながらの戦いが待っている。果たして“大のゴルフ好き”は乗り越えられるのか。今後に注目したい。 取材/コーリー・ヨシムラ(PGAツアー アジア担当ディレクター) 月刊ゴルフダイジェスト2022年6月号より こちらもチェック!
  • マスターズ最終日、もっともパトロンを沸かせたのは、ローリー・マキロイとコリン・モリカワが2人揃って18番のバンカーからチップインバーディを決めたシーンだった。 まるで地鳴りのような歓声に迎えられホールアウトしたマキロイも、「こんな歓声はじめて」と最高の笑顔で4日間を締めくくった。毎年マスターズがやってくると話題になるのが、彼のキャリアグランドスラム達成について。結果的には今回も偉業達成はお預けとなったが、最終日8アンダー「64」の猛チャージで単独2位に食い込み、「オーガスタでこういうプレーをするのが夢だった。自分史上最高のゴルフができた」と達成感をにじませた。11年前、21歳だったマキロイはサンデーバックナインに入るまで単独トップ。“ポストタイガー”の旗手にとってメジャー初制覇は手の届くところにあった。だが10番でティーショットを大きく曲げトリプルボギー。そこから坂を転げ落ちるようにスコアを落とし15位タイに甘んじた。苦い敗戦を糧に、その年の全米オープンで優勝し、他のメジャーも立て続けに獲り(4勝)、グランドスラムに王手をかけたのが8年前。だが期待されながら毎年不発に終わり、今回の2位がマスターズでの自己ベスト。「ペアリングに恵まれた」とマキロイ。モリカワとの相乗効果で「2人とも素晴らしいゴルフができて最高の気分だった。僕らはライバルだけれど毎週一緒に旅をする友人。コリンはナイスガイだし、一緒に最高のゴルフができてとても幸せ」ここのところ不調だったマキロイだが、久々に晴れ晴れとした表情で「今回は(グランドスラムまで)少し足りなかったけれど、来年もまたここに戻って挑戦を続けるよ」と決意を新たにした。ツアー20勝で永久シードを持ち2度の年間王者に輝いたマキロイに足りないのはグリーンジャケットだけだ。 4日間の平均飛距離は1位。来年こそリベンジを期待したい(PHOTO/Blue Sky Photos) 週刊ゴルフダイジェスト2022年5月3日号より こちらもチェック!
  • 若手からベテランまで、役者が揃い、今年も熱戦が予想される男子の海外メジャー。そこでPGAツアー事情に詳しい、佐藤信人、杉澤伸章、内藤雄士、進藤大典の4人がどこよりも早くメジャーの戦いを予想。第3弾は6月に開催される全米オープン! TEXT/Kenji Oba 誰もがその実力を認めるJ・トーマスだが、メジャーは2017年の全米プロのみ。全米オープンでメジャー2勝目となるか?(PHOTO/Hiroaki Arihara) 全米オープン 2022ザ・カントリークラブ/6月16日(木)~19日(日)1882年創設の全米最古のカントリークラブのひとつ。全米オープンを3度開催しているが、前回大会は34年前の1988年。過去3回すべてがプレーオフで決着した ――今年の全米オープンの会場はザ・カントリークラブ。距離も7000ヤードちょっとと、近年の全米オープンとは少し趣が変わるとの指摘もあります。佐藤 確かにここ数年はダスティン・ジョンソン、ブルックス・ケプカ、ブライソン・デシャンボー、ジョン・ラームと、重量級の飛ばし屋ばかりが勝ってきました。21年のトーリーパインズなんか、選手から出てくるのは、“とにかく長い”という言葉ばかり(笑)。内藤 その意味では名門コースがどんなセッティングにしてくるのか、それは楽しみですよね。佐藤 またグランドスラムの話になりますが、王手をかけているのがフィル・ミケルソン。長尺規制がかかって落胆した瞬間、近年では短めの約7000ヤードのザ・カントリークラブ……、もしや、なんて思ったりして(笑)。進藤 勝っていないとはいえ、全米オープンで2位6回も、ものスゴい記録なんですが……。 続きを読む 杉澤 全米オープンの優勝候補に、ここまで名前の出ていない、とっておきの選手を用意しました。ジャスティン・トーマスです!一同 おお~(歓声)。杉澤 実力は申し分ありませんよね。さらに言えば、全米オープンで優勝できず、6回も2位になった人物がミケルソンのほかにもうひとり。それが長年(17年まで)ミケルソンのキャディを務めた“ボーンズ”こと、ジム・マッケイさん。その彼が21年秋からタッグを組むのがトーマスです。ミケルソンの思いも乗せて、トーマスが勝つというのはどうでしょうか?内藤 ドラマとしては最高だけど、気になるのはパッティング。あれだけ上手かった人が、コーチを代えまくってパットで悩み続けている。コーチはお父さんのままでよかったような気もするし。その辺がそろそろ落ち着いてくれば……。佐藤 過去のデータを見ると、ここで3回行われた全米オープンは、すべてプレーオフなんですね。強引ですが、昔ながらの全米オープンに戻って、我慢を強いられる大会になるかもしれませんよ。内藤 イーブンパーでの優勝は考えにくいですが、セッティングによっては意外な選手があるかもしれませんね。佐藤 いずれにしても僕の予想は、FWキープ率の高い選手。となるとコリン・モリカワ、ビクトール・ホブラン、エイブラハム・アンサー。それとPGAツアーでは、まだ優勝経験がありませんが、13年にこのコースで行われた全米アマで優勝したマシュー・フィッツパトリックも挙げたいです。内藤 佐藤プロの言うように、最近はUSGAセッティングの全米オープンとPGAセッティングの全米プロとでは、そんなに差がなくなりました。しかし今回のコースを考えると、ラフが深く、グリーンは硬い、昔ながらの全米オープンになる可能性はあるのかなと。そうなると、やはりここでも安定度の高いモリカワということになるのでしょうか。彼は名門カリフォルニア大学バークレー校で、勉強だけをしていても受賞するのが難しい学業優秀賞も受賞しています。進藤 メジャーで勝つ選手は、例外なく頭がいいですからね。佐藤 21年の全英オープンでは前週のスコットランドオープンが自身初のリンクス体験。そこで得た情報から、フェスキュー芝対応で7~9Iをラウンド前にハーフキャビティに替え、それで優勝しています。その翌々週は東京五輪。リンクスとはまったく正反対の霞ヶ関CCで、最初は出遅れましたが、銅メダルをかけたプレーオフに進出しています。この対応力は、まさに頭のよさの表れでしょう。杉澤 実は彼が優勝した全英オープンで、練習ラウンドにハーフついたんですが、他の選手と明らかに違うんです。ボールを打つことよりも、キャディとの会話に時間をかけているように感じました。戦略を練っているのでしょう。「へえ、そこを見るんだ」「そんなところを狙うんだ」とか、新たな発見がありましたね。ちょうどサッカーの試合を見ていて、「そんなところにパスコースがあるのか!」といった感じで、勉強になったし、面白かったことを思い出します。現場での情報収集力に分析力、そこから戦略を組み立て、また失敗したら修正する力は、並外れていると思います。全米オープンでも優勝候補のひとりでしょうね。進藤 東京五輪のプレーオフでは、他の選手をまったく見ない集中力の高め方、自分をコントロールする力の強さに驚かされました。それも頭のよさであり、強さの秘密のような気がします。モリカワのキャディは、ライアン・ムーアのキャディを長く務めた“JJ”ことヤコバックさん。若いモリカワを上手くリードしているうえに、ムーアとの経験から、飛ばない選手の攻め方を知り尽くしていますよね。内藤 モリカワと同じ安定度があり、曲がらない選手となるとパトリック・カントレー。PGAツアーがもっと盛り上がるという視点から、21年年間王者のメジャー初優勝にも期待したいところだよね。進藤 そんなことはお構いなしに、デシャンボーが驚異の飛距離で、難コースをねじ伏せるかもしれませんよ(笑)。杉澤 確かに(笑)。 佐藤信人 高校卒業後米国に渡り、ネバタ州立大ゴルフ部で活躍。帰国後プロテストを受験して合格。02年日本ツアー選手権などメジャー3勝、通算9勝。18年からJGTOの広報理事を務める 杉澤伸章 横田真一の専属キャディとしてキャリアをスタートさせ、02年から丸山茂樹の専属キャディとして渡米。現在は若手育成やゴルフ人口増加のために講演会やテレビ解説など多方面で活躍中 内藤雄士 日本大学ゴルフ部在籍中に米国ゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。丸山茂樹のコーチとして海外も経験。現在も多くのプロをサポートしながら、ツアー中継の解説などメディアでも活躍 進藤大典 東北福祉大学では宮里優作や岩田寛と同期。宮里、谷原秀人の専属キャディとして活躍した後、13年からは松山英樹の専属キャディとして国内外を転戦。現在はメディアでも活躍する 週刊ゴルフダイジェスト2022年1月11・18日合併号より