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PGAツアー側のミスもガルシアへの裁定は覆らず「このツアーから早くおさらばしたい」

審判の裁定は絶対とはいえ、これはちょっと違うような……。先の「ウェルズファーゴ選手権」初日、10番ホールでセルヒオ・ガルシアが起こした事件のことである。

事件とは、ガルシアが「このツアーから早くおさらばしたい。ここから出るのをもう待てない。数週間後には、もう君たちとやり合う必要がなくなるんだ」という“ぼやき”がマイクに拾われたこと。英国メディアはこれを、「LIVゴルフ招待シリーズへの参戦を検討」と報じ、一躍注目を浴びることとなった。

ことの発端は、ウェルズファーゴ選手権初日の10番パー5で、PGAツアーのルール委員が誤った裁定を下し、それに怒ったガルシアが口走ったこと。ルール裁定の誤りは、ツアー側も認めている。PGAツアーが公表した裁定の説明によれば、赤杭のペナルティーエリアに打ち込んだガルシアが現場近くに来た瞬間、ルール委員が時間計測を始めたのだが、ボールはクリークを挟んで反対側にあるというTVクルーの指摘があり、実際にボールを捜し始めたのはその後。少なくともその時点で計測を中断させる必要があったが、ガルシアがボールを見つけたときには3分を超え、結果、罰打が科せられた。

ガルシアが怒るのも無理はない。この説明があったにもかかわらず「ルールに従ってガルシアのスコアが変わることはない」という声明が発表されたのだ。

初日こそ「67」でラウンドしたガルシアだったが、2日目以降は振るわず、結局21位タイ。裁定が覆ることがないのは致し方ないが、謝罪することなく、あくまで“エラー”ということで押し切っていることには違和感がある。にもかかわらず、「LIVゴルフ」発言の問題ばかりが取りざたされるのは、さすがにちょっとかわいそう?

メジャーでガルシアの雄姿が見られるのは全米プロが最後になる?(PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月31日号より

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  • アメリカで5月17日に出版されたフィル・ミケルソン非公認の伝記で、彼がギャンブルで4000万ドル超(約52億円)を失ったという衝撃の事実が明かされた。 PHOTO/Blue Sky Photos アレン・シプナックの著書「フィル:ゴルフ界で最もカラフルなスーパースターの咆哮」(非公認の伝記)は、発売前から大きな話題に。とりわけ著者が事前に自身のウェブサイトで内容の抜粋を掲載し、ギャンブルで想像を絶する額をミケルソンが失ったと綴った点に注目が集まった。16年にミケルソンはギャンブラーのビリー・ウォルターズがインサイダー取引で有罪になった事件で関連性を指摘され、米国政府当局者により財政監査を受けたが、調査の過程で10年から14年の間に4000万ドル以上を失っていたことを当局者が断定したという。以前からミケルソンのギャンブル好きは有名で、一晩で20万ドルを失った噂がまことしやかにささやかれているほか、練習ラウンドの最中でも選手やときにギャラリーと「これを入れれば何百ドル」など、すべてを賭けにしなくては気が済まない性分だったが、それにしてもまさかこれほど多額の金銭をギャンブルに注ぎ込んでいたとは……。昨年の全米プロの優勝で生涯獲得賞金は9400万ドル(約122億円)を突破。フォーブス誌によると、賞金以外の契約金などでミケルソンが得た収入は7億5000万ドル(1000億円弱)を超えると推定されているのに、タイガーと人気を二分するゴルフ界の超大物が、いま金欠に陥っている。ちなみに伝記の著者シプナックは、サウジ政府とPGAツアーをミケルソンが痛烈に批判したことを報じた人物である。それによりミケルソンはスポンサーを失い、ゴルフから離れたが、シプナックは著書が発売され懐が潤うことに。自らがまいた種とはいえミケルソンが気の毒に思えてくる。 週刊ゴルフダイジェスト2022年5月31日号より こちらもチェック!
  • サウジアラビアのオイルマネーを背景にグレッグ・ノーマン率いる新ゴルフリーグの始動が迫り、ゴルフ界は慌ただしさを増している。 ベテラン勢はPGAツアーに未練はない? リブゴルフ・インベストメントは、「LIVゴルフ招待シリーズ」と銘打った大会を今年8試合開催する。初戦は6月9日開幕。全米オープンの前週にロンドンで幕を開ける予定だ。PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナーは「他リーグに出場した選手は即PGAツアーのメンバーシップ剥奪」と断言しており、男子ゴルフ最高峰のメジャー出場を蹴ってまで新シリーズに参戦する選手は限られると推測され、「ノーマンの構想は暗礁に乗り上げた」と報道された。しかし、ここにきてLIVゴルフ招待シリーズに出場が見込まれる選手の具体的な名前が続々と報じられている。元世界ランク1位のL・ウエストウッドが新リーグへの出場意思を表明すると、やはり元世界ナンバー1でメジャー2勝のM・カイマーもそれに続き、R・ガリガス、R・ブランドも申請を行った。正式発表はまだだが、ケビン・ナやマスターズ2勝のB・ワトソン、さらにS・ガルシアの名前も挙がっている。ノーマンに賛同するP・ミケルソンも所属するマネジメント会社が参加意思を表明していたが、つい先日、PGAツアーはLIVゴルフ招待シリーズへの出場許可申請をすべて却下。仮にこの裁定を無視して出場した場合、PGAツアーから何らかの処分が下されることは間違いない。特にミケルソンは新リーグを巡る騒動で暴言を吐き、スポンサーが次々と撤退。その後、謝罪とともに休養の意向を示して以降は公の場に姿を現していないため、さまざまな憶測が飛び交っている。世界ランクトップ100中19人、トップ50の6人が参加すると噂される新リーグ。予選落ちなしで1試合賞金総額2500万ドル(約32億円)を出場48名が競い合うのだから、たとえPGAツアーから“出禁”を食らっても、魅力的な数字であることは確かだ。 週刊ゴルフダイジェスト2022年5月31日号より こちらもチェック!
  • 群雄割拠の「黄金世代」の中でも、屈指のスウィンガーとして注目されている植竹希望。「90年代後半のガルシアのスウィング、好きなんです!」と語る植竹のダウンスウィングは、まさにガルシアそのもの。男子プロ顔負けの力強いスウィングはどのようにして作られたのか。詳しく話を聞いてみた。 PHOTO/Kazuo Iwamura THANKS/船橋カントリークラブ 植竹希望 2017年にプロ入りした98年生まれの黄金世代。 「一人のコーチの考え方に縛られることなく、多くの人の意見を参考にしたい」と、専属コーチをつけず、独学でスウィングを研究する ●CONTENTS●>>#1 独学で磨いた強力スウィング>>#2 このドリルで開眼した!>>#3 体を「3分割」して考える ガルシアとラームのいいとこどり!? 小さなトップに深いタメ、まるでセルヒオ・ガルシアとジョン・ラームみたい!?「よく『ガルシアとラームを足して2で割ったスウィング』と言われます。私は国内外の男子プロのスウィング動画を見るのが好きで、ガルシアやラームのスウィングは特によく見ます」なるほど、“あのカタチ”を取り入れているということ?「よく言われますが、そうではありません。インパクト前後、特に左右の足の間でのヘッド軌道だったり、上半身と下半身の捻転バランスを見ていますね」ガルシアやラーム、タイガーにD・ジョンソン、F・モリナリまでさまざまだが、その日の調子によって、『今日はどの選手でいこう』と、採用するイメージが変わるそう。「でも、一番多いのはガルシアとラームのミックスですね」世界的なショットメーカーである2人のスペイン人風味、たしかにしっかり出ています! 強烈なタメでインから下りる ダウンのタメはガルシア並! スペインを代表する“神の子”ことガルシアは、強烈にタメを利かせた柔らかいスウィングが特徴だが、ハーフウェイダウンでのカタチがそっくり コンパクトなトップでフラットな軌道 ラームを彷彿とさせる締まったトップ 小さなトップにフラットな軌道、ローテーションの少ないヘッドの使い方は、まるでラーム。体幹のパワーがあってこそのスウィングともいえる >>植竹を開眼に導いた「たった1つのドリル」とは?>>ポイントは「体を3分割」。圧巻のスウィング動画も! 週刊ゴルフダイジェスト2022年1月25日号より こちらもチェック!