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「聞いたら驚くような大物も…」サウジの「スーパーゴルフリーグ」すでに契約済みの17人とは?

サウジアラビアのオイルマネーを背景にグレッグ・ノーマンが主導する「スーパーゴルフリーグ」。参加不参加をめぐってゴルフ界が揺れているが、現状はどうなっているのか?

2月15日にPGAツアーのシード選手、クレイマー・ヒコック(29)がポッドキャストの番組に出演し「すでに17選手が新リーグにサインアップしている。名前は明かせないが、聞いたら驚くような大物も含まれている」と爆弾発言。3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」開催時に名前が公開されるという。

本人の明言はないが、目玉のひとりとして見られているのが、PGAツアーを公然と批判するP・ミケルソンだ。先ごろインタビューで「ツアーが放映権を握っていることで選手の肖像権が侵害され、不利益を被っている」と主張。サウジには懸念すべき人権問題が存在するが、「それをわかったうえで新リーグを支持するのはPGAツアーを再構築するチャンスだから」と持論も展開した(その後謝罪)。この発言には「これまでに8億ドル(900億円)も稼いでいるのに何が不満?」「利己的」とプロたちからも批判が噴出したが、この問題は別として新リーグに魅力を感じている選手も。

元世界ランク1位のA・スコットは年間12〜14試合で予選落ちはなく、10大会が米国内で開催されるうえ、莫大な契約金が支払われるとあって、「ほとんどのゴルファーにとって非常に魅力的だと思う」と肯定的。「44歳で引退して家族と過ごす」という目標を掲げる36歳のJ・コクラックは新リーグと交渉中であることを認め、「引退までにできるだけ稼ぎたい」と参加に前向きだ。

すでにL・ウエストウッドはサインしたと言われており、新リーグとの向き合い方は年代によって差がある。レガシー(歴史)重視の若手に対しベテランはより現実的に実(金)を取る傾向があるようだ。

新リーグに参加したら即ツアー資格停止。それでも莫大なオイルマネーは魅力的だ。

新リーグに移籍する「ビッグネーム」とは果たして……(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月15日号より

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