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【いつでも80台で回りたい!】#3 「ティーショットをミスしたら“全力でボギー”モードに切り替えよう」

「いつでも80台」を実現するにはどうすればいいのか。ここでは1打目や2打目をミスしたあとの対処法や考え方について、2人のトップアマに話を聞いた。

TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Takanori Miki、Hiroyuki Okazawa THANKS/嵐山CC、八王子CC

●CONTENTS●
#1 攻め方よりも“逃げ方”を学ぼう
#2 マネジメントの肝は“コースを俯瞰”
#3 ミスしたら「ボギーモード」に切り替える
#4 “低い球”を覚えるとスコアがまとまる
#5 セカンドショットの番手選びの注意点

ティーショットをミスしたら…
「ボギーモード」に切り替えよう

髙橋雅也さん(51歳・HC0)

たかはしまさや。今年の日本アマにも出場したトップアマ。日本ミッドアマを2度(08年、14年)制覇している

ゴルフにミスはつきもの。大事なのはミスをしたあと、どうそのホールを乗り越えていくかだ。例えば、ティーショットをミスした場合。前出の髙橋雅也さんはこう語る。

「ティーショットをミスするとどうしても取り返したくなりますが、これではダボ一直線。思考を“ボギーモード”に切り替えて、どうやったらボギーで上がれるかを考える。そう考えたら、無理をしないことがマストなんですよね」


たとえばこんな状況
いつも無理して狙っていませんか?

【状況1】林の中からの2打目

ティーショットを曲げてしまったときによく出くわす状況。ピンが見えていたら狙いたくなるが、距離通りの番手で打つと、高確率で上の枝に当たってしまう。すぐに“ボギースイッチ”をオンにして、考え方を切り替えよう

【状況2】アゴが気になるフェアウェイバンカー

フェアウェイバンカーもまた、取り返そうという思考になりやすい。とくに、残り距離通りの番手で打つと、アゴをクリアできるか微妙な状況では、少しでもトップすると大ケガに。「ミスをしたときのことを考えると、安全に出すのが得策です」(髙橋さん)

Point 1確実にフェアウェイから3打目を打てるクラブ選択を

ボギーで上がるためには、3打目で確実にグリーンオンさせることが重要。無理してギリギリを狙って成功する可能性もあるが、ミスして傷口を広げてしまう可能性のほうが高い。どうすればフェアウェイのいいポジションから3打目を打てるかを最優先に考えよう。各番手の出球の高さを練習時に把握しておくことも重要だ

【Point 2】安全を確保しながら、最もグリーンに近づける番手をチョイス

安全に行きすぎても、3打目の残り距離が長くなり、グリーンをとらえるのが難しくなる。確実にフェアウェイに出すことが可能で、かつその中でできるだけグリーンに近づく番手を選択するようにしよう

【ここがキモ!】
3打目は死ぬ気で乗せる!

フェアウェイに出せたら、3打目は死ぬ気でグリーンに乗せる。ここはもう技術ではなく気持ち。グリーンセンターを狙って、気合いで振る

セカンドをミスしたら…
「パーを狙うとダボもある」

和田博さん(60歳・HC0)

わだひろし。日本アマ、日本ミッドアマ、日本シニアのアマチュアタイトルをすべて獲得した日本を代表するトップアマ

それでは、ティーショットが上手くいったあと、2打目をミスしてしまった場合はどう考えるか。アマチュアタイトル3冠の和田博さんは「一度ミスしているんだから、1打“ごめんなさい”して、罰打を払う、そこからの勝負です」と話す。

「ピンが見えると、とにかくそこを狙いたくなる。ミスしていればなおさらです。ただ、そこで考えてほしいのは、“この場面、何が最悪”か。それは多くの場合『グリーンに乗らないこと』が最悪になる。だとしたら、ピンを狙うことが危険ということもわかってくると思います。そもそもミスをしているのに、欲張ってパーを狙いにいくとダボになってしまう。覚悟を決めてボギーでいいと思えば、パーが来る可能性も十分あるんですよ」

たとえばこんな状況
挽回しようときっちりピンに寄せようとすると……

【状況1】ピンまで距離のあるバンカーショット

サブグリーン近くのバンカーなど、ピンまで距離のあるバンカーにはまってしまうと、ピンまでしっかりと距離感を出すのは至難の業。寄せてパーを獲ってやろうと果敢に攻めると大ケガにつながる可能性も

【状況2】グリーン奥からのアプローチ

奥のピンに突っ込んでオーバーしてしまった場合、エッジからピンまでが近く、しかも下り傾斜という難しいアプローチが残ることが多い。ロブを打とうとしてダルマ落としになったり、緩んでザックリしたりして、グリーンにさえ届かない、というのが一番避けたい状況

【Point 1】絶対避けたいミスをはっきりさせる

その状況において、「最悪」のケースを見極めることが重要。上の2つの状況では、グリーンに乗らないことが最悪。まずはそれを避けることを最優先に考える

【Point 2】長いパットが残るのは“想定内”

難しいアプローチが残ったときに、パーを狙いに行くと、大きなミスにつながるリスクが高まる。ボギーでいいと思えば、「2パット圏内」にボールを置ければ十分。ある程度長いパットが残ることを想定して打てば、プレッシャーも低減できる

【ここがキモ!】
普段やらないことはやらない!

「私のモットーは“できることをやる”。距離があるバンカーでも、クラブを替えることはしませんし、アプローチもできるだけシンプルにやる。練習していないことをしても絶対に成功しませんからね」

月刊ゴルフダイジェスト2022年10月号より