気候や天候の影響でラウンドが減りがちな冬だが、だからこそ、上達のチャンスでもある。トップアマたちがやっている、冬の練習法を参考にしよう!

TEXT／Daisei Sugawara　PHOTO／Tadashi Anezaki、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、Takanori Miki、ARAKISHIN　THANKS／ゴルフ5カントリーサニーフィールド、ノースジャンボGC

●CONTENTS●
#1 「10円玉練習」でミート率アップ
#2 「ティーアップ練習」でスピン量を最適化
#3 「5ステップ10分素振り」でHSアップ
#4 「1日5分クラブを握る」だけで本番力アップ
#5 「ラウンド中はとことん歩く」でゴルフ体力アップ

冬は地道に課題に
取り組めるのがメリット

北海道では冬にラウンドができない。ただし、それが上達にとってマイナスかというと、答えは「否」。ここにいる3人のトップアマがその証明だ。

「冬はラウンドデータを見直して、ウィークポイントをつぶす練習に充てています」と言うのは、日本ミッドアマ常連の宮本太郎さん（40歳・HC+1）。なまじラウンドすると、スコアが気になって大胆なスウィング修正は行いづらい。

田中大樹さん（40歳・HC0）は、ヘッドスピードアップを冬場の課題にしてきた。「3年くらい前から、冬にヘッドスピードアップに取り組んだら、今が一番飛ぶようになりました」という。

高橋周平さん（41最・HC+0.2）は、夏場に徐々に増えてしまったスピン量を適正値に「戻す」のが冬場の課題。「ひとつのことに集中して練習できるのが冬の利点です」とのことだ。

冬は課題を絞って取り組もう

①ヘッドスピードアップ
飛ばしの3要素（ヘッド速度、スピン量、打ち出し角）のうち、ヘッドスピードだけは速ければ速いだけ有利。「ラウンドしないからこそ、曲がるのを恐れず『振る』練習ができる」と田中さん。冬の最大の利点だ。

②スピン量を減らす
「ラウンドが続くとボールに当てたい意識が強くなり、軌道が鋭角になりやすい」と高橋さん。するとスピン量が増えて飛距離が落ちるので、冬場に軌道をゆるやかに戻すことで飛距離を維持している。

③ミート率アップ
飛距離アップで意外と軽視されがちなのが「芯」でヒットすること。同じヘッドスピードでも芯とそれ以外では20Y以上飛距離が変わることもある。宮本さんの「ショットの精度を上げる」練習は実に的を射ている

宮本太郎さん（40歳／HC+1）の場合

日本ミッド常連の北海道を代表するトップアマ。「全くラウンドできないので、ある意味いい機会と思ってます」とポジティブ思考!

10円玉の上に
ボールを置いて打つ

初・中級者は曲がり（＝左右の打点ブレ）が気になるが、上級者が気にするのは「上下」の打点位置。打点が上下にずれると、スピン量が劇的に変化するので、ドライバーでは飛距離が落ち、アイアンでは思い通りの距離が出にくくなる。そこで、宮本さんが冬の練習で使っているのが「10円玉」だ。

「10円玉の上にボールを置いて打つだけなんですが、体が突っ込んだりしてヘッドが鋭角に入ると10円玉も一緒に飛んでいってしまう。10円玉は飛ばさずに、ボールだけを打てるようになると、上下の打点が揃っているということ。自然とスウィングプレーンが安定してドライバーのミート率アップにもつながるんです」

ただし、いきなり外の練習場でやると10円玉がどこかに飛んでいってしまう可能性があるので、セパレートされたインドアの練習場でやるのがオススメだ。

使用するのはロングアイアン

10円玉の上にボールを置き、10円玉は飛ばさずに、なおかつトップさせずに打つ。使うのはロングアイアン。ショートアイアンはそもそも軌道が鋭角になるので、10円玉を飛ばさずに打つのは難しい

Point 1
スコアラインの下から2～3本目で打つ意識

アイアンはヘッド自体の「芯」より下側で打つことでスピン量が安定する。目安としてはスコアラインの下から2～3本目。ボールの赤道にこの部分を当てる意識を持つと、10円玉を飛ばさずに打てる

Point 2
軌道は円弧をイメージ

上からヘッドを入れすぎると10円玉も一緒に打ってしまうので、なるべくシャローな軌道を意識して打つ。インパクトゾーンでヘッドがゆるやかなアークを描くイメージだと軌道はシャローになる

CHECK 1
切り返し時に軸が傾いていないか

切り返し直後に軸が右に倒れるとヘッドが下から入りやすく、逆に左に倒れるとヘッドが上から入りやすくなる。入射角が安定しない人は軸が傾いていないかを意識しよう

CHECK 2
ヘッドが外から下りていないか

10円玉の代わりに
薄いプラスチックのまな板でもOK!

いきなり10円玉はハードルが高いので、「100均」で手に入る、薄いプラスチックのまな板で代用するのがおすすめ。まな板にヘッドが強く当たる感覚があるのは、10円玉が飛ぶのと同じ

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  【トップアマの冬練】#2「ティーアップ練習」でスピン量を減らす

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  【トップアマの冬練】#3「5ステップ10分素振り」でヘッドスピードアップ

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  【トップアマの冬練】#4「1日5分クラブを握る」だけで本番力アップ

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月刊ゴルフダイジェスト2025年3月号より