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スウェイ・軸ブレが解消! 「股にボールを挟む」ドリルの効用と正しいやり方

「わきにタオルを挟んで打つ」「股にボールを挟んで打つ」。昔からある古典的な練習法だが、世界のトッププロたちも実践している鉄板ドリル。まずは股にボールを挟むドリルの効果と正しいやり方を、改めて紐解いてみよう。

TEXT/Kenji Takahashi PHOTO/Hiroaki Arihara、Hiroyuki Okazawa THANKS/ゴルフ倶楽部 成田ハイツリー、井山ゴルフ練習場

解説/阿河 徹

男女プロのコーチを務めてきた経験をもとに、延べ2万人以上のアマチュアを指導。「これらドリルはアマにこそ勧めたい」と、教え役を買って出てくれた

“股ボール”を始めて半年 山村康博さん

HC15、平均スコア85前後。阿河にこのドリルを教わって以来、練習場へは必ずボールを持参するように。「体のキレも良くなったように感じます。回転しやすい!」

●CONTENTS●
#1 「股にボール」「わきにタオル」がオススメな理由
#2 「股にボールを挟む」ドリルでスウェイ解消
#3 「わきにタオルを挟む」ドリルで手打ち解消
#4 追加ドリル「右片手打ち」の効用とは?

“移動”から“回転”へ
動きの質が変わった

まずは股にボールを挟むドリルから。アマチュアの山村康博さんは、阿河コーチの指導のもと、このドリルを半年前から始めたとか。

阿河 以前は始動で腰を右にスライドさせながら上げていましたが、それだとトップが小さいから、腕を曲げることで無理やり“助走距離”を作っていました。ボールを挟むことで内ももに意識が向き、スウェイではなく回転タイプになりつつありますね。

山村 よくなったでしょ!

阿河 スライドはだいぶ減りました。あとは切り返しで軸が右へ傾かなくなれば完璧ですが、これはテークバック側のスウェイが直れば自然と修正されます。これまでインパクトにかけて右に傾いていた分、振り遅れがちでした。カチ上げるように振ってインパクトで球を押せなかったぶん、球も飛ばなかったでしょ?

股にボールをはさみスリークオーターの振り幅で打つ。このドリルを始めて以来、インパクトの感触が変わってきたという山村さん。効果は確実に出てきているぞ。


Before
右に腰が流れ軸が傾き振り遅れていた

テークバックで骨盤ごと下半身が大きく右へスライド。回転自体は足りず、トップを手で作っている。やや振り遅れ気味だ

テークバックで腰が右へ流れて、上半身が左へ傾いた状態でトップを迎えるため、切り返しでは反動で上体が右に傾く。「左右に動きすぎるせいで典型的な“カチ上げ系”のスウィングになっていました」(阿河)

After
内ももに意識が向きお尻がターン

スリークオーターくらいの振り幅で股ボールをやって約半年。写真を見てもわかるように回転量が増し、「明らかにインパクトの感触が強くなってきた」と山村さん

大切なのは、脚の間にボールがある感覚を覚えることで内太ももに意識が向くこと。「不思議とこれだけで回転重視のスウィングが身に付きます。慣れないうちは地面に正拳突きする形で手も動かすと良いです」(阿河)

軟らかく滑りにくいボールが◎

「安いボールは軟らかいものが多く、最適ですよ」。阿河は100円ショップなどで売っている滑りにくいタイプのボールを勧める。

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月21日号