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【ギア選びのウソホント】Vol.75「ボールにおける“ディンプル”の重要性」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

競技ゴルフにおいて、ラウンド中に替えられないのがボールです。ボールには重さが45.93g以下、直径が42.67ミリ以上というルールがあります。これは物理の法則を考えればわかるのですが、軽いより重い、大きいより小さいほうが飛ぶからです。

以前は直径42.67ミリで米国生まれのラージボールと、41.15ミリで英国生まれのスモールボールがありました。クラブの進化による飛び過ぎを抑えるために、R&Aは1974年の全英オープンからスモールボールの使用をローカルルールで禁止し、そして90年にラージボールに統一しました。さて、ほぼ同時期の89年に生まれたのが冒頭の「ワンボールルール」です。その大きな理由は“ディンプル”にあると聞きます。

80年代後半、米国ではアゲンストとフォローで違うディンプル形状のボールを使用しているプロがいて、その選手が賞金王争いに絡んだことがありました。ディンプルは打球の高低に直結するので、アゲンストのときは低い球が出るディンプル形状のボール、フォローのときは高い球が出るボール、と使い分けていたそうです。これは不公平だということになり、ホールアウトまでは同一球を使用することが定められたと言われています。
(つづく)

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月22日号より