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【ゴルフせんとや生まれけむ】大西ライオン<前編>“田んぼCC”でゴルフと出合う

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、お笑い芸人の大西ライオン氏。

実は僕、自慢するわけじゃありませんが、こう見えても2年ほど前にUSGTF(全米ゴルフ教師連盟)から資格をいただいているんです。プロ顔負けのゴルフ自慢の芸人はたくさんいますけど、ゴルフの資格を持っている人は僕だけじゃないでしょうか……ってこれすっかり自慢になっていますね(笑)。

僕がゴルフを始めたのは30歳ぐらいのときで、そんなに若い頃からやっていたというわけじゃないんです。当時、僕によく食事をおごってくれていた会社の社長さんから、あるとき「大西くん、明日ゴルフに行くから君も来い」って、いきなり誘われたんですよ。

僕は大阪でも田舎の子でしたから小学生の頃は父親のクラブとボールを勝手に持ち出して、田んぼの稲を刈った後にティーアップしてボールを打って遊んでいました。いわゆる田んぼカントリークラブってヤツですね(笑)。でも、ちゃんとゴルフをやったことはなかったので「さすがにコースに出るのは無理です」と、一度は丁重にお断りしたんです。なのに、その社長さんは「そうか、打ったことがあるのなら大丈夫だな」と軽く言うんですよ。で、僕もその気になってしまって(笑)、いきなりのコースデビューということになったんです。今考えると、ゴルフをなめているとしか思えないですよね。それでも結局119という初心者としては上々のスコアで上がることができたんです。

すると「ライオンがゴルフを始めたらしいぞ」という話が吉本(興業)の仲間に広まって、2回目のラウンドはFUJIWARAの原西(孝幸)さんが声をかけてくれて。そのときは、140くらい叩いちゃいました。そのとき「このままでは先輩に迷惑をかけてしまう。まずいぞ」と思ってレッスンに通うことにしたんですが、ここからですね、僕がゴルフにハマったのは。

球を打つのがとにかく楽しくて、当時は仕事がヒマだったこともあって(笑)、もうめちゃくちゃ通っていました。たぶん1週間に10日は通っていたんじゃないですかね(笑)。もともと僕は何でも1人で黙々とやるのが好きな性格なんですよ。

それだけ練習すればさすがに当然うまくなりますよね。レッスンを始めてから1、2カ月で100を切ると、そこからすぐに80台が出て、半年ぐらいで70台が出ましたから自分でも信じられないくらいの上達ぶりでした。

スコアをグングン伸ばしていた間、僕が先生から言われて延々とやっていたのは腕と腕の間に大きめのゴムボールを挟んで落とさないようにして、時計でいえば3時から9時までのハーフショットを練習することでした。正直、途中でイヤになるほど繰り返しましたが、どうしてもうまくなりたかったので、とにかく先生のことを信じて言われた通りにやっていました。僕が急激にうまくなったのはその練習のおかげだと思うんですよ。「信じる者は救われる」とも言いますし。なかなか上達しないと悩んでいる読者の皆さんも騙されたと思ってやってみてください。効果絶大ですよ。試行錯誤してきた僕が保証します(笑)。

後編へつづく


大西ライオン

おおにしらいおん。79 年生まれ。大阪府豊能郡出身。ミュージカル「ライオン・キング」の「心配ないさー」のギャグで知られるピン芸人。ゴルフはベストスコア73 の腕前で、USGTF(全米ゴルフ教師連盟)公認資格を持つ

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月29日号より