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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.289「山下美夢有さんのハートの強さ」

PHOTO/Hiroyuki Okazawa

>>前回のお話はこちら

  • PHOTO/Tadashi Anezaki >>前回のお話はこちら バンカーが苦手というアマチュアの人はけっこう多いですが、この苦手意識はちょっとしたイメージの違いを直すことで克服できるので、それを紹介します。 よく、バンカーショットは「エクスプロージョンで砂を爆発させる」と言われますが、この爆発の出し方が重要です。 バンカーが苦手な人は、爆発とい……

アメリカの女子ツアーで山下美夢有さんが優勝しましたね。6打差のトップでスタートした最終日に6バーディ、2ボギーの66で回り9打差の完勝ですからね、圧巻の勝ち方でした。
 
彼女が昨年全英女子で優勝したロイヤルポースコールで開催された全英シニアに僕は出たんですけど、その時にね、最終ホールで「10」を叩いたんですよ、バンカーに入れて。「あのバンカー入れへんかな」と思って心配してたらやっぱり入ってしまい、そこで10位ぐらいから一気に1ホールで40何位まで順位
を下げて、結局、1つのバンカーで 4400万円ぐらい損したことになったんです。



そういう苦い記憶の残るコースで優勝したから言うわけではないけど、山下さんの米ツアーでの戦いぶりは注目して見ておったんです。
 
今年の5月のことなんですが、彼女がたまたまうちの練習場に取材かなんかで来たときに、駐車場でちょっとしゃべったことがあったんです。
 
その前週に、これもたまたま僕が関西オープンの解説やったときに、山下さんの弟で男子のツアープロの山下勝将(まさゆき)くんが初日に2位タイで上位に来たので、ホールアウト後にYouTube放送のゲストに呼んでしゃべったんです。
 
今の若い子らしいというか、飛ばそうと思ってか、まあまあそれなりにトレーニングもして、足触ったらパンパンになってましたわ。そのときに「頑張ってんなあ」言うたんですけどね。
 
その1週間後、お姉さんと駐車場で立ち話をしたとき、「弟とこないだしゃべったよ」と言うたんですけど、「いやあ、まだまだ全然ダメなんですよ」と言うてましたわ。「お姉ちゃん、なかなかキツイな」と思うてね。今の弟ではまだまだ稼げないというんを姉はわかってるわけですよ。それで「全然ダメです」と厳しい言葉になる。でも、女子でも男子でもやっぱりハートが 一番大事やから。それを弟さんに伝えたいんやと思います。
 
プロは自分の時間をしっかり取らないといけない。練習する時間もそうやし、休む時間もそう。そういうプロ意識を持っているプロやなあと、山下美夢有さんを見ていて思います。

「山下さん、またまた優勝、おめでとうございます!」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2026年9月15日号より