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【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.32 80台を達成するための「目論見書」を作ってみる

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

みなさんゴルフに励んでいますか? こちらは先月まで80台連発だったのに、今月は90台連発です。なかなか思うようにいきませんね。敗因は距離の長く難しいコースに行ったからです。って、読みが甘かった。やはりラウンド前に下調べをしておくべきでした。というわけで今回は80台達成のための『目論見書』なるものを考案しました。ラウンドの参考にぜひ。

ラウンド前の下調べ

次はどんなコースに行くか調べるのは大事です。井上誠一などの名設計家のコースは総じて長め。有名コースは難度が売りの一つですからコースレート、スロープレーティング、口コミなどを予め見ておきましょう。実際調べたからといって、どうってことはないのですが、難しいと覚悟をして臨めば、がぜん気合が入るってものです。

さて実際にコースに来ました。そこでレギュラーティーの距離を見ましょう。有名設計家のコースでも、経営者が代わりビジターを大量に入れている場合、進行を早めるために距離を短めにしていることが多い。従来、レギュラーティーは全長6200ヤード程度でしたが、今は6100ヤード、それ以下のコースが増えています。あと池越えホールが“池わき”ホールになっていたり、バンカーがグラスバンカーだったり、コースは総じて楽に改造されています。


ラウンドの目論見書

スコアの作り方ですが、ベースをボギーペースの90と設定します。つまりボギーを基本に、いくつスコアを潜らせるかを考えます。シニア世代ならパー4のホールは350~360ヤードあたりを『パーオン可能』ホール、同様にパー3は150ヤード以下、パー5は500ヤード以下をパーオン可能と想定します。距離の長いホールは諦め、ボギーオンでいくと計算しておくこと。目論見はあくまで希望的観測です。ただパーオン可能ホールが少ない場合は、寄せワン勝負になることは心しておかないと。

パーの取り方、ダボの覚悟

パーオン可能ホールで、実際パーを取れるのは半分以下でしょう。ハーフでパーオン可能ホールが4つあって、そこでパーを2つ取れば十分だと思います。 逆にダボもハーフで1つ2つ出ることも想定しないと。トータルはまだハーフ45です。なんとしてもひとつ潜らないと。じゃ、どうやってパーを拾うか? 答えはカンタンです。

寄せワンパーが大事

何度もこのコーナーで書いていますが、我々は“寄せワンパー”をいくつ拾うかが、スコアメイクの鍵となります。それには、寄せやすい自分の得意な場所にボールを置けるかがポイントとなります。 

個人的にはズバリ20~30ヤードの距離。ライはフェアウェイ、ラフなら順目のみです。自分ならバウンス14度でロフト57度のSWで時計の針の4時から8時の振り幅で打ちます。それは結構練習しました。ボールの落としどころも大事ですが、個人的には自分で決めた振り幅を、ちゃんと打てるかが鍵です。 

寄せワンの技術は鶴舞CCのバックティー競技で学んだものです。あそこは距離が長くパーオンチャンスがとかく少ない。だから寄せワンパーを狙うしかないのです。 皆さんもライを含めて得意な距離を作り、そのゾーンだけは寄せワンパーをしっかり狙うと決めてはいかがでしょうか。

昼休みの仕切り直し 

前半のハーフを42~45ぐらいで上がってきたら調子は上々。問題は47~50ぐらいのスコアを出した時です。これは80台を狙うどころの騒ぎじゃありません。

むしろ100叩き防止作戦に変えたほうが良いかも。プラン変えの鍵は、ハーフの難易度です。たいがいのコースは、アウトとインでどちらかが長めの設定で難しくなっていることが多いです。特に16番からの上がり3ホールは難しく、ドラマチックに演出するのが設計者の腕の見せどころ。一般的にはインが難しいことが多いですが、実際は距離を見て、ラウンド経験者に聞いて確認してください。

あと、ラウンドをしていて驚くべき事実が発覚することも。叩いたハーフは実は簡単なほうだったと。ガ~ン、これはアカンです。早速80台達成はやめて、100切りを目標にラウンドしましょうか。まあ、これは冗談ですが、後半の難易度が高くても、コースの癖に慣れてくる場合もありますから、決して諦めないことですね。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2025年11月11日号より