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【キミこそ王子だ】Vol.264 和製ダスティン! 関西ジュニアチャンプの迫力スウィング。思わぬハプニングも

雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は、大阪府出身、大阪市立堀江中学校2年の小竹遼河くん。フェードを武器に、今年「関西ジュニアゴルフ選手権」で優勝した注目選手。その強さの秘訣とは……?

今回の王子候補
小竹遼河

こたけ・りょうが ●主な戦歴/2021関西ジュニアゴルフ選手権優勝 ●ベストスコア/66(宝塚クラシックGC) ●練習/2時間300球強 ●トレーニング/体幹トレーニング、ランニング2キロ


父親の影響で、5歳からゴルフを始めた小竹遼河くん。

彼の練習拠点は広い打ちっ放しではなく、わずか数ヤードのインドア練習場。両親が共働きのため、車での送迎はなく、クラブを7本くらいに絞り、行きは電車、帰りは徒歩で通っている。その地道な努力が実り、今年「関西ジュニアゴルフ選手権」で優勝。「日本ジュニアゴルフ選手権」でも8位入賞と好成績を残した。

好きな選手はダスティン・ジョンソン。自身も長身でフェードヒッターなので、注目しているそうだ。

「ダスティン・ジョンソンのスウィング、ちょっと真似して打ってみて」

武市のむちゃぶりに、即座に応えてくれた遼河くん。

「めっちゃ似てる!」

「ありがとうございます」

「今度、その打ち方で試合出てみてよ。十分戦えるよ」

「さすがにこれだと曲がるんで、無理です(笑)」

本来のスウィングで打ってもらうと、これがまたなかなかの迫力!


「なるほど! やっぱりフェースローテーションを最小限に抑えたスウィングがダスティン選手に似ているね。安定したフェードで、リズムもいい。さすが、関西ジュニアチャンプって感じ」

「ありがとうございます」

スウィング解説は次のとおりだ。

「アドレスの状態から、遼河くんらしさが出ている。まず、結構大胆なグリップ。そして、球をやや左に置き、ハンドファーストではなくシャフトを真っすぐ構える。それによって、クラブはアウトに上げやすくなり、必然的にトップの位置が高くなる。そこからフェースローテーションを抑え、左手首を掌屈(手のひら側に曲がっている状態)させた状態のままインパクト。結果、ロフトが立ちながら当たるので、飛距離が出る。さらに言うと、このスウィングは、クラブが上から入るので、若干、ヒール気味に当たるのがポイント。ど真ん中じゃないの? って思うかもしれないけど、これは全然アリ! というか利点。トウ側に当たると右にも左にも曲がるけど、ヒール側に当たる分には曲がらないからね。彼の長所のひとつだと思う」と武市は評した。

見ていて気持ちのいいスウィングなので、クラブを替えて、次々打ってもらっていると途中で、“バギッ!”

不穏な音が聞こえた。

その正体は、ユーティリティのネックが折れた音だった。これには、本人もびっくり。しばしフリーズ状態に。

「気持ちが入ってる証拠だよ」

「アドレナリンが出ました」

遼河くんは、受け答えも非常に冷静で口数もさほど多くない。一見するとおとなしいのだが、内に秘めたる闘志があるようだ。

「260人以上のジュニアに会ったけど、取材中クラブが折れるハプニングは初めて。持ってるね~」

「クラブは使えなくなり残念ですが、プラスに考えます」

大事なときに力を出せる、持ってる男、遼河くんの今後が楽しみだ。

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月28日号より