【2022女子ツアー序盤戦を振り返る】昨年開幕ダッシュの稲見萌寧&小祝さくらは未勝利。いったい何が?
開幕から2カ月を迎え、盛り上がりを見せる国内女子ツアーだが、昨年序盤戦で大活躍した稲見萌寧、小祝さくらの2人はここまで未勝利と、いまだ本調子とは言えない。いったい何があったのか。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara
2人を取り巻く環境が大きく変わった
クラブセッティングはドライバーのシャフトを替えた程度と、大幅な変更をせず新シーズンに挑んだ2人。実は環境面では両名ともに大きな変化があった。
小祝はプロ入り前から師事してきた辻村明志コーチのもとを離れ、新しいコーチと新スウィングを模索。一方の稲見も、帯同してケアなどを行うトレーナーと新しく契約を結んだものの、開幕から数試合ですぐに契約解除。「細かい感覚のところがかみ合わない」と悩みが深く、新トレーナーを探し中だという。
スタートダッシュには失敗したが、シーズンはまだ始まったばかり。昨年あれだけの強さを見せた2人の復調が待ち遠しい。
稲見萌寧
2021年 | 2022年 | |
---|---|---|
ダイキンオーキッド | 7位タイ | 10位タイ |
明治安田生命 | 優勝 | 32位タイ |
Tポイント×ENEOS | 33位タイ | 棄権 |
アクサレディス | 7位タイ | 16位タイ |
ヤマハレディース | 優勝 | 予選落ち |
富士フイルム・スタジオアリス | 優勝 | 2位タイ |
KKT杯バンテリン | 11位タイ | 予選落ち |
ドライバーのシャフトと3Wを新調して新シーズンを迎えた。多忙を極め、オフに満足に練習できなかったことも、調子が上がらない理由のひとつなのかもしれない
1Wのシャフトを「ジ・アッタス」から「スピーダーNX」に
長年愛用したシャフトを変更した稲見。飛距離は伸びているが、フェアウェイキープ率が低くなってしまっている。このあたりが改善されれば優勝争いに絡んでくるはずだ
小祝さくら
2021年 | 2022年 | |
---|---|---|
ダイキンオーキッド | 優勝 | 13位タイ |
明治安田生命 | 23位タイ | 32位タイ |
Tポイント×ENEOS | 優勝 | 10位タイ |
アクサレディス | 20位タイ | 5位タイ |
ヤマハレディース | 4位タイ | 40位タイ |
富士フイルム・スタジオアリス | 2位 | 予選落ち |
KKT杯バンテリン | 2位タイ | 5位 |
上位にも顔を見せているとはいえ、まだ本調子とは言いがたい。クラブは昨年からドライバーとウッドのシャフトを変更したが、今後新クラブの投入はあるのだろうか
1Wのシャフトを「ツアーAD PT」から「ディアマナZF」に
中調子のシャフトから中元調子のモデルに変更。フェアウェイキープ率は昨年より上がっているものの、飛距離は若干ダウン。新コーチとのスウィング調整とクラブがマッチしてくれば夏にかけて数字が上がってくるだろう
手首を返すクセを直したいと、自らYouTubeで見つけたという吉田直樹コーチに今年から師事した小祝。スウィングはまだまだ調整中というが、手ごたえは良好な様子
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月10・17日合併号
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