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【小祝さくらのゴルフ道】<前編>「パットが悪かったら大変なことになっていた」昨シーズンを振り返る

昨シーズン、最後まで賞金女王争いを演じた小祝さくら。プロ入り5年、確実に成長しつづけてきた。ちょっぴり天然、でもショットはキレる――。そんなさくらは2022年の開幕戦を、ディフェンディングチャンピオンとして、さらには賞金女王有力候補のひとりとして迎える。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki

小祝さくら
1998年4月15日生まれ、北海道北広島市出身。8歳でゴルフを始め、17年プロテスト合格。18年LPGA新人賞を獲得。20-21シーズンはツアー5勝を挙げ、最後まで賞金女王争いを演じた。ツアー通算6勝

「昨年はあっという間に1年が終わりました。思っていたよりも前半にすごくいい成績を出すことができましたが、そのぶん後半が思い通りにはいかなかった。今でも、もう少しあんなふうにできたかなというのはありますが、思い通りにいかないのがゴルフですから、そこは仕方がないですね」

小祝さくらが20-21シーズンに出場した国内の試合は「52」。20年が14試合、21年が38試合。1度も休んでいない。それでも予選落ちは5回だけだ。

「皆にも途中から調子が悪くなったのは疲れのせいじゃない? と言われましたが、全然疲れはなくて……。ただ、スウィングやゴルフ自体が悪くなっていったんです」

昨年のオフ、パットを課題として挙げていた小祝だが、「昨年はパターで頑張ってカバーできました。パターが悪かったら大変なことになっていた。それくらいショットが悪かった」という。

確かにパッティングの数値は上がっている。

「ずっと悩んでいたパットが昨年途中からいい感覚になって。ライン読みがすごくよくなったんです」

パットの転がりやライン読みを課題とし、同じ場所から3球続けて打つのではなく、1球ずつフック、スライスと違うラインの場所に動いて打つ練習などをしていた小祝。その努力が結果として出たのだろう。

小祝さくらの20-21シーズン主な成績
●獲得賞金/2億42万3583円(3位) ●平均ストローク/70.7573(3位) ●パーオン率/71.7295%(14位) ●フェアウェイキープ率/64.703%(58位) ●平均パット数(パーオンホール)/1.7874(8位) ●ドライビングディスタンス/240.99Y(19位)
トップ10入りは19回と安定感抜群の小祝だが、積極的なゴルフも持ち味。イーグル数12個で2位、バーディ数は577個で1位

しかし、得意のショットが悪くなっていったこともまた、数値に表れている。フェアウェイキープ率の悪さに関しても、「後半戦のショットの乱れです。スウィング自体、前半と全然違っていた。動画を見てチェックしてもどこを直していいかわからなくて、いろいろ頑張ってやっても上手くいかず……」。

それでも、賞金女王争いに最後までくい込んだ。

「そうですね。最終戦のリコーカップがよかったのも救いです」

>>後編へつづく

  • 昨シーズン5勝を挙げ、獲得賞金2億円超え(3位)を果たしながらも、に入りながらも「後半戦は何をやっても上手くいかなかった」と語るほどショットの不調に苦しんでいたという小祝さくら。このオフ、どんなことに取り組み、2022年はどんな目標を掲げているのか。さらに詳しく話を聞いた。 PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki ……

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月15日号より

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