【女子プロ飛ばしの秘密】山路晶「体重移動は意識しない。使うのは“地面の力”です!」
渋野日向子、勝みなみ、原英莉花らと同じ黄金世代の山路晶は、昨季のドライビングディスタンスは250.61Yで7位と次世代の飛ばし屋として注目される選手だ。そんな彼女の飛ばしのコツとは?
PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa THANKS/ダイキンオーキッドレディス、明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ
“地面の力”をフル活用
GD 飛距離について、どんなことを考えていますか?
山路 ジュニアのときから飛んでいたのですが、今でも「もっと飛ばしたい」という気持ちは強いです。単純ですけど、ゴルフ=飛距離、みたいな感覚があるんです。
GD 今年はどのくらい飛ばしたいですか?
山路 目標はキャリーで255~260Yです。そのためにフィジカルトレーニングもしてきましたし、GC4(弾道計測器)を買って弾道データもチェックしています。ヘッドスピードよりボール初速を上げる(ミート率をよくする)ことがテーマで、新しいドライバー(テーラーメイド・ステルスプラス)に替えて初速が上がりました。昨季に球筋をフェードに変えたことで、曲がり幅が少なくなったから、もっともっと飛距離を伸ばせるかなと思っています。
GD 飛ばすときの技術的なポイントはありますか?
山路 地面反力じゃないですけど、下(地面)の力を最大限に使う意識はあります。ただ、インパクトに向けてジャンプするような感じでもないんです。感覚としては、左足は真下へ押し込み、右足は蹴るようなイメージです。以前は右から左へという体重移動を使っていましたが、今は1軸のイメージで体を回しています。ただ、軸はココというような固定する意識もありません。
GD スリムな体型ですし、トップもあまり深くないですが、どうして飛ぶのでしょうか?
山路 自分でもよくわかりません。ただ、学生時代、水泳でジュニアオリンピックを目指していたので、体の柔軟性や体幹の強さは大きく影響しているかもしれません。スウィングしているときも腕を使うという感覚がまったくないんです。体幹でボールを押し込むような感覚に近いですね。
GD 飛距離のアドバンテージは大きいですか?
山路 ドライバーが飛ぶとアイアンが高弾道で打てます。そうするとグリーンでボールを止めやすくなります。これは自分にとっても大きな武器です。飛べば当然、曲がり幅は大きくなりますが、曲がるのは仕方がないこと。もっと飛ばしたい、その思いだけでゴルフは楽しめますから。
【Point 1】
体重移動は一切意識していない
以前は下半身を使って体重移動をしていましたが、今は一切していません。体幹を使ってボールを飛ばす、そのイメージだけです。実は軸もあまり考えていないんです。固定すると動きが窮屈になるからです
【Point 2】
肩と股関節の柔軟性が大事
水泳は平泳ぎがメインでしたが、メドレーまで全種目やりました。そのおかげか、体の柔軟性は今も維持できています。とくに大事なのが肩関節(肩甲骨)と股関節です。股割や肩のストレッチは毎日やっています
柔軟性の高さを見せてくれた山路。「体幹を使う水泳がゴルフの飛距離アップに生かされています」
週刊ゴルフダイジェスト2022年4月12日号より
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