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「松山さんがキャディをしてくれた」金谷拓実、マスターズに向け準備着々

今年のマスターズに出場する日本人選手は3人。ディフェンディングチャンピオンの松山英樹や世界アマチュアランク1位の中島啓太に注目が集まっているが、忘れてはいけないのがこの男。マスターズに向けてアメリカで武者修行中の金谷拓実を現地記者がレポート。

PHOTO/KJR

WGCデルマッチプレーの練習場。並みいる強豪の中でもコツコツと自分の課題に取り組んで練習する姿は。「周囲のことより自分のプレーに集中する」(金谷)を貫き通した一週間だった

強豪にもまれ勝負強さが戻ってきた

今年に入って、ハワイ、UAE、サウジアラビアと試合を重ね、その後渡米し、もう一カ月近くアメリカに滞在して、試合に出つつ、状態を上げてきた金谷拓実。日本人選手でいま一番試合をしているんじゃないでしょうか。

WGCデルマッチプレー選手権では、世界ランク上位のT・フィナウを逆転で破るなど2連勝して、決勝ラウンドへとコマを進めました。PGAツアーでなかなか結果を残すことができていませんでしたが、持ち前の勝負強さも出てきて、徐々に“金谷らしさ”をアメリカでも出せるようになってきましたね。

マッチプレーの2戦目には世界ランク上位のフィナウと対戦。終始リードを奪われていたが、15番から怒涛の追い上げで見事勝利。その翌日も勝利し、プレーオフの末、決勝ラウンドへコマを進めた

フロリダ滞在中には、松山英樹に教えてもらい、いろいろ吸収してきた様子。

「松山さんは怪我をされていたので、(キャディの)早藤さんとラウンドしたんですが、松山さんが18ホールずっとキャディしてくれて、カートを運転して、ボールも拭いてもらいました(笑)。ゴルフも教えてもらいました」

松山に「ボール位置だったり重心の位置だったり気づかないうちにズレるから、ちゃんとチェックしたほうがいい」という指摘を受けて、早速PGAストア(ゴルフショップ)に行ってスタンス&ボール位置チェックシートを購入。

(左)「風が強かったときなどに、自分が気づかないうちにボール位置や、重心の位置、構えなどが徐々にズレるから、一回一回終わったら確認している」と松山が言うのを聞いて、すぐにゴルフショップへ走った/(右)ボードには表面に、スタンスの位置、ボールの位置などが細かく描かれている。いつも同じ位置で構えるためのガイドになる。ちなみに裏は、ヘッド軌道が描かれている

今週は、サンアントニオに移動してバレロテキサスオープンに出場する予定で、そこではナショナルチームのコーチ、ガレス・ジョーンズ氏と合流するとのこと。まさに準備万端といったところです。

金谷にとって、2度目のマスターズ、その成長した姿をみせて、オーガスタで大暴れしてほしいですね。

練習中に新しいルーティンを取り入れた

練習場で時折見せていたルーティンは、剣道のようにクラブを一度担ぎ上げてから、中段まで下ろし、そこからボールにセット。これもアライメントの調整か

シャフトを使い慣れた「ジ・アッタス」に戻した

ドライバーのシャフトを「アッタスキング」から使い慣れた「ジ・アッタス」へ。慣れている分、コントロールしやすく、より安定感を求めた。ヘッドは変わらずピン「G410プラス」

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月12日号より

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