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「正直くたくた」難コンディションを制し早くも2勝目のシェフラー。勢いはどこまで?

PGAツアーの「アーノルド・パーマー招待」でスコッティ・シェフラー(25)が逆転優勝を飾った。2月に念願の初勝利を挙げてから、直近で3戦2勝のハイペース。勢いが止まらない。

時折突風が吹き、風向きが目まぐるしく変わる。ラフは深くどこまでも粘っこく、さらに硬いグリーンが待ち受け、平均ストロークが75.48に達した最終日の難コンディションで、上位選手がこらえきれずスコアを落とすなか、「72」でしのいだシェフラーがB・ホーシェルやV・ホブランに1打差をつけ優勝。

初日トップに立ちながらも3日目、4日目を「76」としたR・マキロイが「パンチドランカーみたいに打ちのめされた」と語った同大会。優勝したシェフラーも「正直くたくた。エネルギーを使い果たしたからプレーオフにならなくて本当によかった」と実感を込めた。

「とにかくコースが難しかった。最高のショットを打っても報われない。ただただ挫けず自分のプレーだけに集中した」

ルーキーイヤーに賞金王レースで5位に入った逸材だったが優勝は遠く、未勝利のまま世界ランク15位に名を連ねた。しかしフェニックスオープンで初優勝すると、覚醒したかのように1カ月もたたないうちに2勝目を挙げ、フェデックスカップのポイントランクでトップの松山英樹を抜いて1位に躍り出た。

優勝賞金は216万ドル。およそ2億4500万円を4日間で稼いだことになる。“キング”と呼ばれたA・パーマーが50年間の現役生活で獲得した賞金総額は186万ドルを少し超える2億円強程度。いくら時代は違うとはいえ、メジャー7勝、ツアー通算62勝(歴代5位)のレジェンドがコツコツ積み上げた賞金を、わずか1試合で超えてしまう現在のPGAツアーの勢いにも驚かされる。

目下絶好調のシェフラーは今シーズン、ツアーの台風の目になりそう。メジャー獲りも視界に入っている。

今季の台風の目となるか?(写真は2021年全米オープン。PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より

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