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「24時間じゃ足りない」「遊ぶと決めたら全力で」上田桃子の“オンとオフ”<前編>

上田桃子は今、とても充実しているように見える。20-21年シーズンは1勝を挙げ、賞金ランクは9位。プライベートでは「結婚」という節目を迎えた。そんな上田が今感じる「オンとオフ」とは――写真や言葉で表現してもらった。

PHOTO/Takanori Miki

アメリカ挑戦から帰国後、ここ5年くらいで、上手に休みを取ることがゴルフにもいい影響を与えることに気づいたという上田。

「アメリカに行くまではゴルフが自分の中心でしたが、まず人生が自分の中心にあり、そこに続く各部屋のなかのひとつにゴルフがあり、プライベートもあることがわかった。昨年は結婚でプライベートの部屋が充実したり、スウィングの変化を楽しむことでゴルフの部屋が充実したり、私にとって大きな部屋である家族の時間も充実していました。アメリカ挑戦でゴルフの結果は出ませんでしたが、価値観や人生観が変わる時間だったのでムダではなかったと今は本当に思えます」


今回、「オンとオフ」の上田桃子を意識して表紙などを撮影した。「プロゴルファーって、頭の中からゴルフがなくなる瞬間があまりない。それがブレーキになることもあればアクセルに変わることもある。なるべくゴルフにプラスになるようにプライベートを過ごしたいんです。たとえば旅行先で『皆、今頃練習してるんだろうな』と思えば、せっかくの時間が焦りの感情を生んでしまう。遊ぶと決めたときは全力で遊ぶようにすることを心がけてからは『オンとオフ』のスイッチの切り替えは自然とできるようになりました」

お洒落な上田。「オフ」バージョンは私服で。より柔らかな表情になる。「大丈夫ですか? 普通にしていても偉そうと言われるので(笑)」と撮影も全力で臨む。「人生に続くひとつひとつの部屋の充実が自分の幸せにつながるんです」

結婚して変わりましたか?

「何も変わらないです。実感もない(笑)。でも、女子プロって年齢とともに結婚も出産も……と焦りみたいなものが出る。その部分では少し落ち着けたと思います」

そして今現在もゴルフに対しては「飽きない」と笑う。

「ゴルフって本当にやることが多いんです。24時間じゃ足りないくらい。ショットもアプローチもパットもやらなきゃいけない、トレーニングも、メンタル的な部分も考えなくちゃいけない。やることが多すぎるから、『今日はこれ』と絞って集中してやらないと。飽きを感じるような天才肌じゃなかったからよかったのかもしれない」

桃子のオン・オフ。もう少し探っていこう。

>>後編はこちら

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月8日号より

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