ミケルソンの最年長優勝にコリンのメジャー2勝…記録づくめのPGAツアー20-21シーズンを振り返る
昨季(20-21年)のPGAツアーは数々の記録に彩られたシーズンだった。そこで今回はレコードブックを振り返る。
4大メジャーとザ・プレーヤーズ選手権がすべて2打以内の僅差で決着したのは14年ぶりのこと。そんななか、もっとも注目を集めたのはP・ミケルソンが「全米プロゴルフ選手権」で打ち立てた史上最年長メジャーV(50歳)記録。91年のアマ優勝から30年目の快挙となり、長期スパンでの勝利記録でもある。ちなみに21年は「マスターズ」を29歳で制した松山英樹はじめ、「全米オープン」のJ・ラーム、「全英オープン」のC・モリカワが20代。1934年にマスターズがメジャーに加わってから30代、40代の覇者が出なかったのは史上初である。
B・デシャンボーにはドライビングディスタンス1位以外にこんな記録も。「BMW選手権」でツアー最少スコア記録の27アンダーをマークしながらP・カントレーにプレーオフで敗れ、最少スコア敗戦記録を作った。
J・トーマスの記録は「ザ・プレーヤーズ選手権」。決勝の36ホールで大会記録タイの12アンダーを叩き出し逆転優勝を遂げたのだが、27歳でメジャーとザ・プレーヤーズ両方を制したのは、タイガーに次いで2人目の快挙である。
イム・ソンジェが作ったのはシーズン最多バーディ(イーグル含む)記録513個。これまでの最多は2000年にS・フレッシュがマークした509個だったが、それを韓国の鉄人が破った。
プレーオフでの決着が多く接戦が目立った昨シーズンは、54ホールで首位または首位タイの選手が逆転で敗れるケースが多く、特に夏場は「チャールズシュワブチャレンジ」から「ザ・ノーザントラスト」まで14試合連続逆転決着が続いた。
そして、メジャーではモリカワが8戦で2勝のスピード記録。これを上回るのはウォルター・へーゲン(6戦目)とジーン・サラゼン(4戦目)、20世紀初頭の巨匠だけだ。
週刊ゴルフダイジェスト2022年1月11・18日合併号より
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