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【マスターズ2025プレイバック】「人生で最もタフだった」ローリー・マキロイの4日間

ローリー・マキロイが悲願のマスターズ制覇を達成。感動の渦に包まれたオーガスタナショナルGCだが、松山英樹をはじめ出場した選手それぞれ、優勝を目指して持てる力を発揮して戦った。長くて短い、マスターズの1週間を振り返っていく。

PHOTO/Yoshihiro Iwamoto

優勝が決まった瞬間マキロイはひざから崩れうずくまって嗚咽した

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14番まで順調にスコアを伸ばしていったマキロイだが、15番の2打目をグリーン奥にこぼすと、返しのアプローチを止められずクリークに落としてしまいダボ。さらに17番でもダボを叩いて、その日作った貯金をすべて使い果たしてしまい、スタートダッシュに失敗。この時点で首位と7打差がついてしまった

初日は2ダボでイーブンパー、27位タイでスタート

13番でイーグルを奪い、パトロンの歓声に応えるマキロイ

前日の悪いイメージを引きずらないため、娘のポピーちゃんが寝てしまう前に急いで帰宅。気持ちを切り替えて挑んだ結果、前半は1アンダーだったが、後半に5つ伸ばして完全に勢いに乗る。上位がいまひとつスコアを伸ばし切れずにいる中で爆発力を見せて、一気に首位と2打差の3位タイまで順位を上げた

2日目に6アンダーをマークし、3位タイに浮上。予選終了時点でのトップ5入りは、2018年大会以来

15番でイーグルを奪い、ガッツポーズを見せた

1番でバーディ、2番でイーグルと最高のスタートを決めると3番、5番でもバーディ。順調にスコアを伸ばしたが、8番、10番でボギー。流れが変わったかに思われたが、13番でバーディを奪ったあと、初日にダボとした15番でイーグルを奪取。出入りの激しいゴルフだったが2日目と同じ「66」を出して単独首位に立った

3日目も6アンダーをマークし、悲願のキャリアグランドスラムへ王手

大事な1番でダブルボギー、続く2番でデシャンボーがバーディを奪ったことで首位の座を明け渡してしまう。表情にいら立ちが見えたが、3番以降は立て直してリードを広げていく。しかし13番の3打目をクリークに入れてしまいこの日2つ目のダボを喫しリードを失う。17番でバーディを奪い、再びリードを奪うも、18番でパーパットを決め切れず。ジャスティン・ローズとのプレーオフに突入した

13番、残り100Yの3打目でグリーンの手前を攻めてクリークに落としてしまう。最終日に2度ダボを叩いた選手が優勝したことはこれまでなく、同伴のデシャンボーも「泣きそうになった」とラウンド後にコメント

18番と10番で交互に行われるプレーオフ。1ホール目は直前にマキロイがチャンスを逃した18番だったため、会場でもローズ有利という雰囲気が流れた。しかしマキロイは2打目でべタピンに寄せるスーパーショットを見せてローズにプレッシャーをかけると、バーディパットを沈めて優勝をつかんだ

>>ローズ、松山、デシャンボー…それぞれのマスターズ

週刊ゴルフダイジェスト2025年5月6日号より