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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.47「ワッグルは横より“縦”がオススメ」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

試合前の勝負飯とか、試合当日の勝負パンツとか、願掛けやゲン担ぎ的なものには一切興味ない。

でもプレショットルーティンはめっちゃ大事にしている。ルーティンの意義は、集中力を高める、リラックスする、同じリズムで打つことができる、正しい体の向きで構えることができる……などいろいろある。

手順は以下のとおりだ。

●ボールの3メートル後ろで素振りを1回。
●セットアップして、縦に1~2回ワッグルする。
●打つ。

ボクはルーティンも含め、ショットがめっちゃ早い。普通の人の3分の1の時間で終わる。それゆえ、まわりの人間はボクが素振りをしている印象がまったくないらしいのだが、実は人知れず行っている。

素振りの際に確認するのは、インパクトからフォローにかけてのヘッドの動きだけ。よくトップの位置や切り返しのタイミングを念入りに確認している人がいるけど、それは賛成しかねる。重要なのは、インパクトだと思うので、そのほかのカタチはスルーでいい。

そして、目標を見ながらセットアップして、ソールをトントンと地面に軽くつける。ワッグルと言えば、ヘッドを左右に動かす横ワッグルが主流だが、ボクは上下に動かす縦ワッグルにこだわっている。理由は横にワッグルすると、肩のラインがずれやすいから。肩のラインがずれると、違和感があるので、無意識に足をバタバタして修正してしまう。すると、球の位置、スタンス幅、すべてが崩れてしまう。縦ワッグルはそれがないのがメリットだ。

僕がオススメするのは縦ワッグル。上下に動かすことで目標に対して肩のラインがずれにくく、アドレスがビシッと決められる

昔は、ボクも横ワッグルだったのだが、尊敬するアニカ・ソレンスタムが縦にワッグルしているのを見て真似してみた。そしたら、急にアドレスがビシっと決まるようになったんだよね。というわけで、みなさんにも、押してダメならなら引いてみな、ではないが、横ワッグルがダメなら縦ワッグルにしてみな、と言いたい。

ルーティンの長さについては、各自のリズムなので問わない。ただ同じ組に、そういう人がいるとイライラしてしまう。それが問題である。ボクもかつては何回も素振りをする人や、アドレスで固まっている人に遭遇すると「どんだけイメージ膨らませてるねん」って腹を立てたこともあった。でも考えようによっては、それだけ想像力が豊かって
ことでしょ。だったら、素晴らしいじゃないか! そんなふうに発想を変えてみたら、不思議とイライラせんようになった。さらに、その時間に空を見たり木を見たりしてコンディションを確かめるようにしたら、なんと、よりゴルフが楽しくなったではないか。球の行方は、インパクト音がしてからでも十分確認できるので心配いらない。

同伴競技者のルーティン時間を利用して、自分のゴルフに役立てる──みなさんも、何気な~くやってみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年11月7日号より