【飛ばしは胸椎】#3 胸を開く・閉じるで理想のトップが手に入る! 簡単ストレッチ6選
理想的なトップを作るのに重要な胸椎の回旋が十分にできないのは、胸椎周りの筋肉が凝り固まっているからだという。そこで、家でも簡単にできるストレッチメニューを教えてもらった。
TEXT/Kenji Oba PHOTO/Akira Kato、Tadashi Anezaki、Blue Sky Photos THANKS/ハイランドセンター
解説/友末稔一
コナミスポーツクラブの上大岡支店、武蔵小杉支店でパーソナルトレーナーとして活躍。内藤コーチと組んでレッスン会も行っている
●CONTENTS●
#1 アマチュアは“胸椎”が使えていない!
#2 あらゆるミスの温床“代償動作”とは?
#3 胸椎が使えるようになる簡単ストレッチ
寝ながらできる
胸椎をほぐすストレッチ
胸を回すのが重要なのはわかったが、猫背が多いアマチュアはそもそも胸椎の動きが悪いという。そこで内藤コーチと組んでアマチュア向けのレッスン会を行っているパーソナルトレーナー、友末稔一氏にも聞いてみた。
「確かに胸椎が屈曲してしまう猫背が主な原因といえますが、胸椎周りの筋肉が凝り固まっている可能性も十分にあります。胸椎を伸展させたり、回旋させる動作は日常生活にはほぼないため、意識的に動かすことは必要でしょう。日頃からストレッチを行えば、胸椎の動きは間違いなく改善されていきます。普段、自分の体にあまり目を向けていないアマチュアゴルファーであれば、少しやるだけでその効果は大きいはずです。
胸椎の可動域が広がれば、代償動作は抑えられますから無駄なケガもしなくなるでしょう。ストレッチといってもそれほど難度が高いものではありません。時間があるときにコツコツやってもらえれば、体にもスウィングにもいい結果をもたらしてくれるはずです」
STEP 1. 寝ながらストレッチ
片ひざを地面につけ大きく胸を開く
最初のステップが「寝ながらストレッチ」。床に寝転ぶことで正しい姿勢を保ったままストレッチが可能だ。曲げたひざとお尻は動かさず、顔と胸を同時に回す。胸が開いた状態で深呼吸を2回。これを左右5回ずつ行う。
片ひざを押さえ腕を回しながら大きく胸を開く
地面側にある手で90度に曲げたひざ頭を押さえながら、もう一方の腕を半円を描くように上に回していき、胸を大きく開く。伸展と回旋をミックスした胸椎ストレッチだ。これも胸が開いた状態で深呼吸を2回し、姿勢をキープ。左右5回行う。
STEP 2. 四つ這いストレッチ
四つ這いで背中を丸めて反る
猫背が強い人は胸椎を伸展させるストレッチが最適。四つ這いの姿勢から「背中を丸めて反る」流れだが、意識するのはみぞおち。みぞおちを持ち上げて背中を丸め、みぞおちを床につけるように背中を反る。姿勢をキープして深呼吸を2回。これを6回繰り返す。
四つ這いから猫が伸びをするポーズ
猫背がなかなか直らない人には「猫伸びポーズ」が効果的だ。ポイントはお尻をかかとにつけるように突き出しながら、みぞおちを床に近づけるイメージで行うこと。姿勢をキープして深呼吸2回。これも6回行う。
STEP.3 座ってストレッチ
座りながら胸を閉じて開く
背中を丸めて反るのと同じストレッチを椅子で行う。これなら仕事の空き時間でもすぐにできる。みぞおちを意識し、みぞおちから丸めて反らすが、アゴが上がると効果は薄いのでアゴを引くのがコツ。
前へならえから弓を引くポーズ
背筋を伸ばし、真っすぐ椅子に座ったら、前へならえの姿勢でスタート。片手で弓を引くように胸を開いていき、大きく胸が開いた状態で深呼吸を2回。胸の動きに合わせて顔も動いていいが、アゴが上がらないように注意。
ストレッチの前にコレ
テニスボールで胸椎周りをほぐす
ストレッチをする前に、テニスボールを使って胸椎周りの筋肉をほぐしておくとストレッチがしやすくなる。背骨を挟むように2個のボールをセットし、体をゆっくり寝かせながら体重をかけていき、筋肉を刺激する
週刊ゴルフダイジェスト2022年9月13日号より