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【ゴルフの、ほんとう】Vol.730「飛距離を伸ばすには、インパクトの“抵抗感”をつかむ2つのドリルがおすすめです」

米国人以外で初めて米女子ツアーの賞金女王となった日本女子ゴルフのレジェンド・岡本綾子が、読者からの質問に対して自身の経験をもとに答えていく。米国人以外で初めて米女子ツアーの賞金女王となった日本女子ゴルフのレジェンド・岡本綾子が、読者からの質問に対して自身の経験をもとに答えていく。

TEXT/M.Matsumoto

前回のお話はこちら


飛距離が出ないのが悩みです。飛ばすにはヘッドスピードを上げるしかないのでしょうか? 速く振ろうとすると芯に当たらないので、どうすればいいでしょうか?(女性・匿名希望・39歳・ベストスコア88) 


ベストスコア88という数字から察するに、一定の頻度で継続的にラウンドしていらっしゃる様子と練習にも精を出すそれなりの熱心さがうかがわれます。

スコアアップの手ごたえも感じ、ゴルフの面白さは増すばかり──楽しい時期かもしれませんが、飛距離が足りないという悩みを抱えている。

真っすぐ打てた場合には、もっと距離が欲しいと思い、飛べばもっと正確に飛ばしたいと望む。

ゴルファーはどこまでいっても欲深いものです(笑)。

飛距離はヘッドスピードに比例すると、理屈ではわかっていますが、ヘッドスピードをアップさせるといっても、すぐに筋力をつけることはできないし、できたとしても飛距離が伸びる保証はありません。

問題は自分の力を最大限利用できているかどうかです。

わたしがゴルフというものに触れ始めた当時のレッスン書や教則本には、ヘッドスピードはスウィングの最下点を通過するときに最大になる、と書かれたものが多かったように思います。

確かに、振り子運動では物理上は正解です。


ですが人間の体を使ったゴルフスウィングでは、実感としてそうは感じられない。

スウィング作りに取り組んでいた当時、わたしは一心不乱にクラブを振っていたある瞬間、前触れもなくヘッドスピードが最大になるのはインパクトの少し先の位置であることにハタと気づきました。

アドレスではボールは自分の体と正対していますが、実際に打つ場合、体は回転してボールは右ひざの前の位置になっている。

それがゴルフに関して、わたしが得た最初の発見だった気がします。

こうした感覚は、誰かに教わったり、コーチから伝えられるものではありません。

懸命に体を動かし続けている最中に、突然に感じるものです。

理屈じゃないことだけは確かです。

あなたは、まだ自分でヘッドが最大のスピードで力を発揮するポイントやタイミングを体感できていないのではないかしら。

それが、飛距離が足りないという悩みのもとになっているのかもしれませんね。

もし力強いインパクトを迎えた実感が得られれば、少なくとも今感じている悩みは多少解消できると思います。

わたしが推奨するのは、クッションや布団を重ねたものを用意して、クラブを振ってインパクトをドーンと打ち込む練習です。

野球部の選手たちが、固定された自動車のタイヤをバットで打ち込む打撃練習をするシーンを見たことありませんか? あれと同じ要領です。

ヘッドがぶつかった瞬間、自分の手首がどう動き、どんな抵抗があるか。手首をどのポイントで返すかタイミングを計る。

その感覚を覚え込ませる練習です。

このクッション叩きは、インパクトで強く押し込むという感覚を得る有効な練習方法といえるでしょう。

また、クラブシャフトとテーブルの脚などをゴムバンドでしばり、抵抗を感じながら腰を回転させインパクトの形を作るというのもオススメです(私が描いた下のイラストを参照してみてください)。

ただクッションや布団を叩けばいいというのではなく、ドーンと衝撃を感じる際に、スウィング全体のバランスがとれているかを感じることがポイントです。

毎日10回でも続けていれば必ず効果は上がるはずです。

ヘッドスピードを上げようとすると芯に当たらなくなるといいますが、この練習で感覚がつかめるようになれば、ショットの安定度も同じようにアップしてくると思います。

あなたの打ち込み方次第だけど、これは飛距離と方向性が自然に身につく一石二鳥の理想のドリルだと思うので、ちょっと試してみては?

「今日からコレ、試してみては?」
illustration by AYAKO OKAMOTO

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月23・30日合併号より

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