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【PGAツアーHOTLINE】Vol.9 名手ハリントンが語る「アプローチが苦手な人の共通点」とは?

ARRANGE/Mika Kawano

PGAツアーアジア担当ディレクターのコーリー・ヨシムラさんが米ツアーのホットな情報をお届けする隔週連載「PGAツアーHOT LINE」。第9回のテーマはパドレイグ・ハリントンの“アプローチ”について。

前回のお話はこちら

「左足体重で打つ」を忘れていませんか?

アイルランド出身のパドレイグ・ハリントンが全英オープンと全米プロでメジャー2連勝したのは08年のこと。彼は全盛期からわずか2年足らずでメジャー3勝を挙げ世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。ちなみに全米プロを欧州勢が制したのは実に76年ぶりの快挙でした。

当時のデータを紐解くと秀でている項目があります。それはショートゲームの優秀さを示す「ストローク・ゲインド・アラウンド・ザ・グリーン」。PGAツアー初優勝を挙げた05年からメジャーに勝ちまくった全盛期にかけ、グリーン周りのデータは常に上位で、ハリントン最大の武器がアプローチ、特にチップショットにあったといえるのです。40代になっても同部門のランキング6位( 16年)に入るほど小技のキレは衰えていません。

アマチュアがグリーン周りでおかしやすい最大のミスをこう指摘します。

「多くの人がアプローチに苦手意識を持っています。そういう人たちに共通する大きな間違いが1つあります」

共通する間違い?

「無意識に球を上げようとすることです」とハリントン。

「するとどうなるか? 体重が右足に残りすくい上げる動作が入る。胴体、重心、胸骨が右に傾くことでクラブはボールの手前の地面を叩くことになります。手が必要以上に動いてクラブに仕事をさせていないのです」

直すのには大手術が必要な気がしますよね。でもご心配なく。ハリントンは「とてもシンプルな治療法」を我々に伝授してくれています。

「スウィングを通して左足に体重をかけて打つこと。それですべて解決します」

状況によって球の位置を変えることはあってもグリーン周りでは常に左足体重で打つべし。これこそハリントンをメジャー3冠に押し上げた最大の秘訣。

「アライメントスティックを使ったオススメのドリルがあります。左足かかとの延長上にスティックを置き、それにヘッドが当たらないようにクラブを上げ、ボールを打つのです。体重が少しでも右に残るとヘッドはスティックに激突。左体重をキープしてスティックにヘッドを当てないようにしながら球を打つドリルに挑戦してください」

次回はドリルの応用編をご紹介しましょう。

ハリントンというと、ショットメーカーのイメージが強いかもしれないが、実はショートゲームで成績を挙げてきた。彼のアプローチの理論はシンプル。そのなかには我々アマチュアにも通じる上達のヒントがいっぱいあった

コーリー・ヨシムラ

PGAツアーのアジア全体のマーケティング&コミュニケーションディレクター。米ユタ州ソルトレーク出身でゴルフはHC6の腕前

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24日・31日合併号より