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【ギア選びのウソホント】Vol.92「アイアンは“飛ばす”よりも“止める”を最優先に考えよう」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

ここ数年、各メーカーから7番でロフト角が27度前後(いわゆるストロングロフト)のアイアンセットが発売され、短い番手でも飛距離が出ると重宝されています。しかし、このようなアイアンを使用する前にご自身のゴルフにおける優先順位が何なのかを考えていただきたいと思います。

こういったアイアンを使用する人に理由を聞くと「アイアンで飛距離が伸びればゴルフが簡単になるから」という回答を耳にします。果たして本当にそうでしょうか? 確かにシニア世代であれば、飛距離が出ないと越えられないハザードが増えますし、飛距離の衰えはゴルフを辞める理由にもつながりますので、一定の理解はできます。しかし、プレーの優先順位が“スコア”であるなら、「アイアンは止めるクラブ」と考えるべきです。

たとえば380Y前後の短いパー4では、手前に木などの空中ハザードがあったり、グリーン周りには必ずといっていいほどバンカーがあります。そうすると、キャリーが出づらいストロングロフトでは木を越えるショットが難しく、バンカーに入る可能性も高くなります。また、夏場はグリーンが固く締まるので、止まりにくくなります。女子プロのなかには、アイアンは8番からで、その上は球が上がりやすいUTやショートウッドでカバーする選手も出てきました。スコアを求めるならそういうセッティングも有効ですよ。

セカンドで飛距離を求めるなら高さで止めやすいユーティリティやショートウッドがオススメ

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月28日号より