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【ギア選びのウソホント】Vol.91「重心距離が球のつかまりに影響するワケ」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

今回は「重心距離」のお話をしたいと思います。重心距離は、フェース面上のスイートスポットからシャフト軸に対して垂線を引いた際の垂線の長さ。これは先週記載した「ネック軸周り慣性モーメント(MOI)」と深いつながりがあって、基本的には重心距離が長いとネック軸周りMOIが大きくなります。それは慣性モーメントの簡単な公式は「重量×距離の2乗」であり、距離が大きく関係しているからです。よって、重心距離が長くなると球はつかまりづらくなるのです。

では、その指標ですが、アイアンやウェッジであれば、ネックの長さをみるのがいいでしょう。ネックが長ければ重心距離は短く、逆にネックが短ければ重心距離は長くなります。ネックが長ければその部分の重量が重くなるからです。また、ウッド系はフェース長の長さで判断していいと思います。

さて、重心距離が長いヘッドですが、基本的にはヘッドの返りが緩やかなのでスライサーは避けたほうがいいというのは前回のとおりです。ただし、せっかく購入したクラブをどうしても使用したい場合、ロフト角・ライ角調整機能があるウッド系なら、ライ角をアップライトにすることでクラブとしてのつかまりをよくすることは可能です。試してみてはいかがでしょうか?

月刊ゴルフダイジェスト臨時増刊号『DRIVER OF ドライバー』では、最新38モデルの重心距離を掲載。参考にしてみては?

>>『DRIVER OF ドライバー』を読む

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月21日号より