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「軽いと当たり負ける」「重いほうが飛ぶ」は本当か。ドライバー重量の正しい選び方

最近、アスリートブランドのドライバーでも、270~280グラムという軽量モデルが増え、振りやすくて「飛ぶ」という噂が広がっている。果たしてこれは本当なのか。インパクトで当たり負けの心配はないのか。徹底調査を行った。

TEXT/Kosuke Suzuki THANKS/ジャパンPGA GC PHOTO/Tsukasa Kobayashi、Tomoya Nomura

ヘッド重量が185gあれば
軽さのスピードアップ効果が勝る!

解説/山代谷哲男

大阪の「ヤードスティック」にてクラブデザイナー、クラブ研究家として活躍。オリジナルクラブも作る

解説/マーク金井

東京・神田で「アナライズ」を主宰するクラブアナリスト。自らクラブ開発も行い、膨大な量のクラブを試打する

ドライバーの重さは、全体的にはひと昔前と比べてかなり軽くなってきているが、最近はシニア向け等ではない一般男性向けのモデルでも総重量270グラム程度のドライバーがめずらしくなくなってきている。

とくに今年になって、タイトリストが「TSi1」を、キャロウェイが「EPIC MAX FAST」を発売し、いわゆる外ブラの主力モデルが270グラム程度の軽量ドライバーを相次いで世に送り出してきたことで、ドライバーの重さに関する論争が一気に白熱しつつある。

軽いドライバーは速く振れるので、ヘッドスピードアップ=飛距離アップに効果があると言われるが、一方で「当たり負けして飛ばない」という説もある。

そこで、ドラコン選手のクラブなども手掛ける、クラブデザイナーの山代谷哲男さんに、近年のドライバーの軽量化傾向について聞いてみた。

「軽いクラブが増えてきたのは、技術的な進歩で、軽くても性能が落ちないヘッドを作れるようになったことが大きいと思います。ただ軽くしても、慣性モーメントが小さかったり、初速が出ないのでは意味がありませんからね。シャフトやグリップでの軽量化にも限界がありますから、ヘッドの進化が軽量化の背景にあると思います」(山代谷)

重い/軽いの基準は45インチで300g

一般的には45インチで300グラムくらいが標準とされるが、軽いモデルは270グラム台まで軽量化が進むのに対し、重いものは市販品では310グラムそこそこ。ただし同じ重さなら長いものほど振りにくくなるので注意

●軽い

●重い

飛距離なら軽量モデル
安定性なら重めがいい

山代谷さんは、軽量ドライバーは飛ばしの面で非常にメリットが大きいと話す。


「単純に、軽いものは速く振れます。ヘッドスピードが上がればボール初速が上がる。もちろんヘッドの質量も飛ばしに影響しますが、軽さの効果でHSが1㎧上がれば飛距離は約5ヤード伸びるのに対して、重量が5グラム増えた効果は1ヤード程度。差し引きすれば、軽くなって速く振れるほうが飛距離アップには貢献するんです」

しかし軽いヘッドはインパクトで当たり負けするという説もあるが、どうなのだろうか。

「昔からヘッド重量がボールの重さの4.5倍あれば当たり負けしないと言われていて、それだとヘッド重量が202グラムくらいなんですが、実際にテストしてみるともう少し軽くても大丈夫。これは故・竹林隆光さんが長尺ドライバー『ゲロンD』を作ったときに実験してわかったことだそうです。ヘッド重量が183~185グラムを切ると初速が落ちていくのですが、それ以上なら当たり負けせずに、長さと軽さのメリットが飛距離につながる。だからゲロンDは、ヘッド重量が185グラム前後だったんです」

つまり、ある程度以上のヘッド重量があれば、軽さによるスピードアップ効果が生き、当たり負けせずに飛距離がアップするというわけだ。

しかし一方で、軽いドライバーに警鐘を鳴らす声もある。クラブアナリストのマーク金井さんは、軽さによる飛距離アップ効果は認めつつも、「軽量ドライバーは上級者向け」だと話す。

「軽いクラブは速く振れるので飛距離は出ます。でもそれは軽いものを重めのものと同じように振れれば、という条件つきです。重いものというのは、動かすときに抵抗を感じて自然と体を使って振ろうとするんですが、クラブが軽いとこの抵抗を感じないのでヒョイと手で動かしてしまう。つまり手打ちになりやすいんです」

金井さんは、軽さの飛距離と重さの安定感、どちらを選ぶかの判断が大事だと話す。

「どちらがよいかではなく、どちらを選ぶか。重いものは動き出したら安定感がある。軽いものは操作性が高いですが、暴れやすいということでもあります。高級車は大きさもあって車体が重い。これは居住性だけでなく、走行中の安定感のためでもあるんです。個人的には、100前後でプレーする人は、重めで短めのほうがスコアにはつながると思います。安定感アップ効果で芯に当たりやすくなって飛距離が伸びる人もいるはずですよ」

「ウェート外し」でHSアップを図るプロも

2~3年前から女子プロを中心に、ドライバーヘッドのウェートを外すのが流行った。これは明らかに軽量化によるスピードアップを狙ったものだ

最長不倒は軽量モデル
平均で飛んだのは重いほう

重めのドライバーと軽めのドライバーをアベレージゴルファーが試打。その結果をプロに分析してもらった。

試打/九法章治さん

ゴルフ歴30年の60歳。平均スコアは90台。ドライバーの飛距離は220~230Yのスライサー

解説/福永和宏

1969年、福岡県生まれ。92年にプロ入りし、レギュラーツアーで1勝。現在シニアツアーで活躍中

軽いほうが飛距離面では有利らしいということはわかったが、普通のアマチュアにもそれは当てはまるのか。

ベストスコア89で平均90台のアマチュア・九法章治さんと、シニアツアーで活躍する福永和宏プロに、タイトリストとキャロウェイの軽量モデル・重めモデルをそれぞれ打ってもらい、九法さんの飛距離を計測した。

実際に打った結果を見ると、いちばん飛んだのは軽めの「EPIC MAX FAST」の248ヤード。しかし同じ軽めでも「少し振りづらかった」という「TSi1」は最長距離で重めの「TSi2」と同じ244ヤードと差はなく、平均飛距離を見ると重めの「TSi2」の236ヤードが1位、次いで同じく重めの「EPIC MAX LS」が232ヤードで2位となった。

ラフまでの幅に飛んだ5球のデータを取ったが、実は「EPIC MAX FAST」と「TSi1」の軽めの2本は、重めのものと比べてミスショットが多かった。

九法さんは「軽いからといって僕はとくに振りやすいとは感じず、逆に重いほうがフィニッシュまで振り切れる感じがありました」と言うが、最長不倒の1発の当たりが出たのは軽量モデルだった。

●軽量モデル

EPIC MAX FAST(270g)TSi1(271g)
1210Y211Y
2238Y244Y
3231Y223Y
4222Y219Y
5248Y203Y
平均229.8Y220.0Y

●重めモデル

EPIC MAX LS(303g)TSi2(310g)
1239Y244Y
2230Y233Y
3227Y241Y
4231Y229Y
5234Y233Y
平均232.2Y236.0Y

プロの指導で軽量モデルは
さらに飛距離が伸びた

九法さんのスウィングを見ていた福永プロはこう分析する。

「タイミングが合えば軽いほうがシャープに振れて飛んだのですが、軽いものはクラブの重さを感じにくく、タイミングを合わせづらいと感じていたのだと思います。九法さんの場合、ボール位置が左寄りなので、切り返しで間が作れないと、体がボール方向に突っ込むクセが出やすく、ミスが増えた部分もあったと思います」

この後、福永プロの指導で九法さんのボール位置を少し右寄りにしたところ、先ほどの最長不倒を超える距離が出た。やはり軽量クラブはきちんと「使いこなせる」ことが飛距離アップのカギになりそうだ。

「僕も最近クラブは軽くしていますが、昔と比べて軽量シャフトがしっかりしてきてシャフトが負けるようなことが少ないので、パワーがある人にとっても軽いモデルはメリットがあると思います。ただ、九法さんを見ても、やはり平均値をとると重めのほうが安定する人は多いはず。どちらを取るかは、ドライバーに何を求めるかによって判断すべきでしょう」(福永)

最後に福永プロに、重めクラブ、軽めクラブをうまく打ちこなすスウィングのコツを教えてもらった。

「クラブを重いなと感じると、腕を一生懸命振ろうとしがちですが、それでは重いものは扱えない。手より体を先に始動させるように意識したほうがいいでしょう。あとは、切り返しでしっかりクラブに負荷をかけること。右腰と右ひじから切り返すイメージを持ってください。軽いクラブは長い助走でクラブを加速させるように、大きくゆったり振りたい。『速く振りたい』と力むと逆効果なので、腕と胸を同調させて大きなアークで振りましょう。突っ込み防止には、胸を右に向けたまま切り返し、体の開きを防ぐのがポイントです」

重めドライバーの打ち方
「手先に頼らず体で振る」

重めのドライバーを「重い」と感じるままに腕力で振ろうとしてもダメ。とくにテークバックの始動時から体をちゃんと動かすことが大事。そして重いクラブはシャフトもしっかりしていることが多いので、右腰と右ひじから動き出すイメージで切り返すと、シャフトをうまく使える

軽めドライバーの打ち方
「体の開きを抑えて下ろす」

こちらもクラブが軽いからといって手でクラブをヒョイと上げると、手振りになってクラブが暴れてしまう。腕と体を同調させ、胸の前に手元とクラブがある状態で体を回しバックスウィングしよう。またダウンスウィングで左に突っ込むのを防ぐために、体の開きを抑えることも大事。切り返しでは、胸を右に向けたまま腕を下ろすイメージを持とう

月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より

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