【最新&人気パター総チェック】プロも愛用する定番モデルの進化版を打ち比べ!

話題のゼロトルクパターに続き、後編では、いま人気のパター6モデルをピックアップ。引き続き、堀越プロが実際に試打して、打感や転がりの違いをチェックした。
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/大宮GC


解説/堀越良和
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属
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- 最新&人気パターを堀越良和プロが徹底検証! まずは話題の「ゼロトルクパター」3モデルを試打してもらった。果たしてどんな人に合う? PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/大宮GC 解説/堀越良和 豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフ……
最新人気ブランドの
実力をチェック
今年に入り、往年の名モデル、スコッティキャメロンの「スタジオスタイル」とピンの「スコッツデール」が進化を遂げてリニューアル。プロも続々と使い始めているが、堀越プロの評価は?
「スタジオスタイルは明らかに打感が進化しました。今までのキャメロンといえば、どちらかというと“しっかり感”のある打感が定着していましたが、明らかに今作から軟らかくなりました。今回もヘッドを手に取ったときや構えたときの洗練されたビジュアルは、やはり他にはない魅力がありますし、今までのしっかりした打感に苦手意識があった人も馴染みやすいモデルになりました」
3月に発売されたピンのスコッツデールのほうはどうか?
「新しいインサートが軟らかい打感で、打っていて心地いいです。球足も“スーッと”伸びる感覚があるので、“もうひと伸び”が欲しい人にはいいでしょう」
現在、世界ランキング上位のS・シェフラーやR・マキロイなどが使う、テーラーメイドの「スパイダー」はどうだろうか。
「マレットではあるものの、ヘッドを軽く感じるのと、体積も小さいので、ボールが大きく見えて、アドレスしたときに“集中”しやすいです。スクエアに出しやすいのに、トウフローが効いているので操作性もある。汎用性の高いパターです」
最後に、プロの試合で少しずつ使用率が高くなっているオデッセイの長尺パターも打ってもらった。
「ストロークで悩みが尽きない人には長尺もおすすめです。視点が高くなることで、距離感がつかみやすく、この角型のモデルだと直線のイメージが取りやすくて、長いクラブとの相性がいいです」
スコッティキャメロン
スタジオスタイル ファストバック


●素材/マイルドスチール ●ロフト角/3.5度 ●ライ角/70度 ●総重量/550g ●長さ/33、34インチ
「ミッドマレットのヘッドが今までになかったツートーンの複合素材になったことで、より目標方向に構えやすくなり、アライメントが取りやすくなりました。長めのスラントで、トウフローを抑え、フェースバランスに近いため、真っすぐ出すストロークとの相性がいいです。打感も軟らかく、MOIも大きくなり、安定感も増しました」
スコッティキャメロン
スタジオスタイル ニューポート



●素材/マイルドスチール ●ロフト角/3.5度 ●ライ角/70度 ●総重量/598g ●長さ/33、34インチ
「構えただけでは今までとの違いがわかりにくいですが、実際に打ってみると打感の軟らかさが際立ちます。しかし、軟らかい打感のなかに従来の“ソリッド感”も残っているので、今までのニューポートユーザーにも受け入れられやすいでしょう」
ピン
スコッツデール DS72



●素材/17-4SS、PEBAXインサート ●ロフト角/3度(標準) ●ライ角/70度(標準) ●総重量/557g ●長さ/34インチ(標準)
「一見、限りなくヒール寄りにシャフトが挿さっているので、L字のように見えますが、よく見るとダブルベントになっていることでバランスが取れていて、ターゲットラインに対して構えやすく、実際に打ってみたら真っすぐ出しやすかったです」
ピン
スコッツデール B63



●素材/17-4SS、PEBAXインサート ●ロフト角/3度(標準) ●ライ角/70度(標準) ●総重量/533g ●長さ/34インチ(標準)
「おなじみの“B”型のヘッド形状は継承されつつ、ブレードが長いことによって、構えやすくなり、ヘッドの軌道も安定しやすいです。新しい素材のインサートが今までにない軟らかい打感で、どれをとっても総合的に進化を遂げています」
テーラーメイド
スパイダー ツアーX


●素材/アイオノマー、アルミニウム ●ロフト角/3度 ●ライ角/70度 ●総重量/542g ●長さ/33、34インチ
「小ぶりなマレット型で、芯に当てやすいです。構えたときにボールが大きく見えて、アライメントが取りやすく、安心感があります。一見、フェースバランスに見えますが、実はトウフローが効いているので、操作性を求めるゴルファーにもおすすめできます」
長尺パターも打ってみた
オデッセイ
Ai-ONE クルーザー #7 CS ブルームスティック


●素材/ステンレススチール、アルミニウムソールプレート、ポリカーボネート ●ロフト角/4度 ●ライ角/78度 ●総重量/788g ●長さ/45インチ
「パターで悩んでいる人は一度長尺にチャレンジするのもいいかもしれないです。長尺にすることで、今までより高い視点になり、距離感がつかみやすい。また、クラブが長くなることによって、ボールへの入射角が浅くなり、球の転がりが安定します。とくにこのモデルは角型のヘッドで直線のラインのイメージを描きやすく、長尺にチャレンジしたい人にはとてもおすすめです」
週刊ゴルフダイジェスト2025年6月17日号より