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【笑顔のレシピ】Vol.84 子供は「集中力がない」わけではない。つまらないから集中しないだけです

TEXT/SHOTANOW

メジャーチャンプ・渋野日向子を育てた青木翔が“コーチング”のこだわりを語る連載「笑顔のレシピ」。ゴルフだけでなく、仕事や育児などでも役立つヒントが満載!

「子どもは集中力がない」と言われがちですが、僕は集中力がない子はいないと思っています。

勉強が長続きしないとか、すぐに気が散ってしまうという悩みを持った親御さんは多いと思います。けれども、それは集中力がないのではなく、こちらが向いてほしいと思っている方向に集中力が向いていないだけなのです。

たとえば、宿題を数分で放り出して、マンガを1時間も読みふけっている状態。どんな家庭でもよくある話だと思います。この場合、勉強に集中していないとも言えますが、マンガに集中している状態でもあるのです。

レッスンのなかでも、選手それぞれメニューによって集中できる練習と集中できない練習があります。これはレベルや年齢に関係なく好みのようなものなので、彼らをよく観察してどんなことを面白がるのかツボを見つけるのが僕の役目。

選手がつまらないと思うことに対しては、最初から気が散った状態になるでしょう。そのとき「集中力がない」と決めつけるのではなく、本人と相性の良い取り組みを探してあげてほしいと思います。

また、年齢が低いほど集中力の持続する時間が短くなるので、集中が切れたなと思ったら休憩をはさんだり次の練習に替えたりと、変化をつけていくことも大事になります

1つのことにじっくり取り組める子もいれば、たくさんのことに興味を持ち常に新しいことを探求していく子もいます。ビジネスでいえば、職人気質か調整役気質かみたいなタイプの違いなので、どちらが正しいというわけではありません。

親やコーチからすると、勉強や基礎練習のような、やらなくてはならならいことに集中してほしいという思いが強くなりがちですが、最初からそういったことに没頭できる子はほとんどいません。

だからこそコーチは、集中力の向かう方向と時間を調整する舵取り役になる必要があるのです。

スウィングだけでなく、ものごとへの取り組み方も、人によって違って当然です(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)

青木翔

あおきしょう。1983年生まれ。福岡県出身。渋野日向子をメジャーチャンプに導き、三ヶ島かななどツアープロや、全国トップレベルのジュニアゴルファーの育成に努めている

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月6日号より

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