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【ゴルフ初物語】Vol.40 1983年、世界で初めて“ナイター”が導入された

時間を有効に使え、日中の暑い日差しを避けてプレーができるナイターゴルフだが、全ホールに照明を採用し、本格的なナイターゴルフが楽しめるコースが登場したのは1983年のことだった。

ナイターで入場者数前年比44%アップ

プロ野球では戦後間もない1948年からナイターが行われているが、ゴルフでナイターが楽しめるようになったのは1983年のこと。岐阜県の中部国際GCが全18ホールに完全ナイター設備を完成させ、5月3日から営業を開始した。それまでにも栃木県の広陵CC、群馬県の甘楽CCなどでもナイター設備は導入されていたが、いずれもアウト、インの上がり2ホールほどで、日没対策だった。全ホールの照明設備導入は、日本はおろか、世界でも初の試みだったという。営業開始前夜には中嶋常幸とクレイグ・スタドラーによる18ホールのエキシビションマッチプレーが行われた。

「目とボールの距離が合わないし、コーライグリーンがベントのように見える」と中嶋は戸惑いながらもスタドラーに2打差をつけて勝利している。

日本はおろか、世界初となる全ホール完全ナイター設備を採用した岐阜県・中部国際GC。1983年5月3日からの営業に先立ち、前夜に中嶋常幸とクレイグ・スタドラーのふたりによるエキシビションマッチが行われた

中部国際GCのナイターゴルフのグリーンフィーは昼間より1000円高かったが「夏の異常な暑さとゴルフブームがあいまって営業成績は伸び、入場者数では前年比で44%増の見込み」と当時の渡辺支配人は年末に語っている。また当初心配されていたボールのロストや害虫対策はたいして問題にはならず、かえって夜でも明るいため芝の成長がいいのか、コースコンディションは入場者数の割に大変よかったという。さらに、ターゲットは会社帰りのサラリーマンを想定していたが、日中の日焼けを気にしているためか、女性ゴルファーが多かったそうだ。

千葉県の国際空港GC(現・成田の森CC)も同年の12月に全ホール夜間照明付きで開場予定だったため、当初の会員募集広告では「わが国初の全18H夜間照明つき」としていたが、5月以降の広告からは「わが国初」という文言をなくして会員募集を続けた。

当初、千葉県の国際空港GCが「わが国初」と謳っていたが、中部国際GCが1983年5月に完全ナイター設備を導入したことで、国際空港GCは日本で2番目の導入コースとなった

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月8日号より