【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.56「マスターズを見て思った! 案外地味な戦略が大事かも」
シニアのための89ビジョン
飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。
ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら
- 飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。 ILLUST/Shinichi Hoshi >>前回のお話はこちら ずいぶんと前に私は「バンカーはフェースを開かず、“ジカ(直)打ち”をしよう」と提唱しました。この話はす……
ローリー・マキロイ選手が連覇を飾った今年のマスターズ。神技におののき、凡ミスに嘆き、という感じで、非常に面白かったですよね。そんななか、我々アマチュアにも役立ちそうなメソッドをいくつか発見。精神面から技術面までいろいろあるので参考にしてみてください。
胆力が試される
憧れのマスターズに初出場した片岡尚之選手は、半年前から下準備をして臨み、初日は8アンダーくらいを出して、予選突破をすると思ったとのこと。
しかし初日の結果は84で12オーバーの最下位タイ。現実は厳しい~。マスターズから倍返しの洗礼を受けたのです。でも2日目は奮起しバーディ5つで3オーバーでした。この開き直りは大事ですよ。
というわけで我々も、名コースに誘われたら、頑張りすぎないこと。パーをハーフで3つ狙うなんてことを考えると、大概ダボを3つ以上叩くことになりますからね。
さらに「予想と違うじゃん、ざけんなよ」となって、セルヒオ・ガルシア選手のようにクラブに八つ当たりしないこと。名コースはあなたの人間性や胆力が試されますのでご注意を。
パターの寄せ全盛
マキロイ選手をはじめ、多くの選手がパターでアプローチをしているのに驚きました。オーガスタのグリーン周りは傾斜がきつく、わずか1ヤードショートしただけで転げ落ち、30ヤードも戻されると言われています。返しのアプローチは難しいライから打たねばならず、うまく寄せ切るのは困難。だからパターで打ったほうがミスしにくいと思ったのでしょう。
これをアマチュアに置き換えると、パターで打てるところは全部パターでいい、となります。
最も注意すべきなのは距離感の出し方です。フェアウェイの芝が順目や短いときは、スピードロスをあまり考えないほうがいいです。オーガスタほどではなくとも初速の勢いはわりと持続します。逆に逆目や芝が長いときは、倍ぐらい距離をロスすると考えて打ちましょう。あとは現場で距離感を磨くしかないです。でもアプローチでチャックリやトップするよりいいと思うのです。
バンカーは出ればいい
ブライソン・デシャンボー選手は2日目、バンカーで3回も打つことに。オーガスタのグリーンは速いので、きっちり手前に落とそうと感じを出しすぎたのです。
我々の教訓は言うまでもなく、1回でバンカーから出すこと。たとえグリーンに乗らなくてもオッケー、ダボで上がってもよしとしましょう。最悪なのは向かい側のバンカーに入ること。『往復ビンタ』は精神的にへこみます。
“砂イチ”といわれるバンカーからの寄せワンは、狙ってできるものではありません。あくまで偶然のご褒美、期待しないことです。
トラブル時は真似せず
マスターズはトラブルからの脱出を見るのもひとつの楽しみですが、いずれも超人的スキルに驚くばかり。アマチュアは決して真似てはダメです。
特に枯れた松の葉の上からのショットは、地獄の展開となるので要注意です。つまり枯れた松の葉はツルツルしています。ショットすると、葉の上っ面をヘッドが滑り、ボールを打ちづらいのです。アマチュアの正解は7番アイアンなどで、ボールを松の葉ごと“スライド打ち”です。しかも出すだけで十分、欲張らないことですね。
アーメンコーナーを探せ
オーガスタに限らず日本のゴルフ場にもアーメンコーナーと呼ばれるホールが存在します。
たとえば昔メンバーだった鶴舞CCの東コース12番パー5からは、『鶴舞のアーメンコーナー』と言われています。特に難しいのは12番のパー5。ティーショットの落としどころが絞られて、左はOBで右は林、しかも奥はドッグレッグで飛ばせない。セカンド地点は、微妙な場所にバンカーが配置されて、悩みまくりです。
各ゴルフ場には何回来ても叩く苦手ホールが必ずあります。現在のホームコース扶桑CCは東の1番が超難解。どう打てばいいのか悩むのもいと楽しです。
グリーンは乗せるだけ。
オーガスタの高速グリーンはピンを狙うと、オーバーになることがしばしば。だからグリーンに乗せれば御の字です。結果、我々のゴルフと似ているわけで、やっぱりゴルフはグリーンに乗せてなんぼの世界ですね。

教える人/木村和久
「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー
週刊ゴルフダイジェスト2026年5月12・19日合併号より


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