【ゴルフせんとや生まれけむ】高島礼子<前編>「昔は“非情熱系ゴルファー”だった私ですが……」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、俳優の高島礼子氏。
本格的にコースを回るようになったのは4、5年くらい前からです。実は20歳くらいのとき、仕事関係の皆さんの影響もあって一度始めてはいたんですよ。でも、当時は自分自身がゴルフに全然興味が持てなくて……。仕事のため、ただでさえ朝が早いというのに、遊びのゴルフのためにどうして休日まで早起きしなくちゃいけないのか、それが理解できなくて、今考えると申し訳ないくらい適当にチャラチャラとやっていました(笑)。だから、その頃のことはどこのコースに行ったかとかスコアがどうだったかとか何一つ覚えていないんです。
そんな“非情熱系”ゴルファーだった私が、なぜラウンドを再開したかというと……またも周囲の影響です。友達がみんなゴルフにハマっていて、私もやらないと一緒に遊んでもらえなくなってきたんです(笑)。当初は渋々付いていく感じでしたが、プレーを重ねるうちにどんどん面白くなってきて、気がついたら自分でも信じられないくらいのゴルフ大好き人間に。若い頃はまだ仕事を始めたばかりだったので、私の心の中にゴルフを楽しもうという余裕がなかったのかもしれないですね。
ゴルフって人間関係が広がるってよく言われますよね。私も真剣にやるようになって以来「ゴルフをやっていなければ知り合うことがなかっただろうな」と思われる方たちと友達になれました。“ゴルフ人脈”とでも言うのかな、楽しい仲間がたくさんできました。そして、ニトリレディスやヨネックスレディスのプロアマにも出させていただくようになったんです。
初めてプロアマに声をかけていただいたときは、「そんな大舞台に出るなんてとんでもない!」と思ったんですけど、私の座右の銘は「挑戦」です。昔から何事にもチャレンジすることを信条にしてきましたから、お断りするのも私らしくないな、と。マネジャーに「せっかく誘っていただいたんだから出ようと思うの」と言うと「出るのはいいですけど、皆さん100は切っているらしいですよ」ってプレッシャーをかけられました(笑)。
でも「私がヘタッピなのは関係者の皆さんはちゃんとご存じのはず。それでも声をかけてくださっているんだから大丈夫なんじゃないの。堂々と胸を張って出ればいいのよ」と反論して、以来、毎回澄ました顔をして出ています(笑)。とはいえ、あまりにもひどいスコアでは誘ってくださった関係者の方に申し訳ないし、自分でも恥ずかしい。これはもう練習するしかないんです。
すると、ゴルフの神様って見ていてくれるんですよ。プロアマはだいたいチーム戦なんですが、下手な私もアプローチショットで貢献できたりして「ワー」と盛り上がってすごく楽しい。私の場合は「プロアマ出場」ですけど、こんな感じで明確な目標ができると、練習もやりがいが生まれるものですね。かつて練習を全然しなかった私が言うのも申し訳ないですが(笑)、目標設定、おすすめです。
ゴルフのおかげもあって充実した毎日が送れていて、こんなことなら若い頃にもっと真剣にやっておけばよかったなあと思う今日この頃です。

高島 礼子
たかしま・れいこ。1964年生まれ。横浜市出身。アマチュアレーサー、モデルとして活躍後、25歳で本格的に女優デビュー。数々のテレビドラマ、映画に出演。8月30日~9月21日は大阪の新歌舞伎座での舞台「かたき同志」が控える
週刊ゴルフダイジェスト2025年6月17日号より