【ゴルフせんとや生まれけむ】亀山つとむ<後編>40年近くやっているのに、初ラウンドのときとスコアが変わらない?

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き元プロ野球選手の亀山つとむ氏。
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- ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、元プロ野球選手の亀山つとむ氏。 ちょっと前の話になるのですが、やらかしてしまいました(笑)。日本プロ野球OBクラブの関西のゴルフのイベントで106点です。叩きましたねぇ。えー、普段使っているノックバットとゴルフクラブではバランスがちょっと違……
なかなか80台が出なくなったお話をしましたが、それでもときどき88とか89で回れることもあります。そういう時は、まずOBがない。あとはパットがいい。スコアメイクのカギはここなんですよ。そこさえちゃんとできれば……。実は前回もお話ししたプロ野球OB会のゴルフの際、パー3でシャンクを4発やっちゃって。これはメンタル的なショック大。ゴルフは失敗して当たり前と思っている僕でも、さすがにダメージになりました。
でも、同伴者と「亀ちゃん、入らへんなー」「すんませーん」みたいなやり取りも悪くはないというか。元プロ野球選手だろうがシャンクはする、100も叩くということで、身近な存在ととらえてもらえれば、といいふうに考えてみました(笑)。
このようなメンタル的なショックがたまにあるとはいえ、ゴルフは生涯スポーツと言われる通り、健康維持にぴったりだと思うんです。まず、早朝、体調を整えてティーイングエリアに立てている……それは体のメンテナンスがしっかりできている証しだし、仲間と指定の時間に集合しているんだから、きちんと自分を律していて仲間がいるという環境に恵まれた証しでもあるんですよね。
遅刻をせず、いい体調でティーに立てたら、それだけで二重丸。ゴルフは無理しすぎず“腹八分目”ぐらいのイメージで付き合っていくのがいいのかなと思います。
ちなみに、僕の現役時代の代名詞「遅刻」ですが、ゴルフでも昔はありました。朝方まで飲んでしまって起きられなかったとか。そんなときは、すぐ幹事に電話して「すみません!」とまず謝る。そして、後ろの組に回してもらえるようお願いする。変にウソをついたりせず、素直に謝ることが大切だと思います。ただ、野球の指導者をするようになってからは遅刻はなくなりましたね。自分を律することができているかなと思います。
ゴルフはプロの試合を見るのも好きです。男子も女子も見ますけれど、最近面白いのはやっぱり女子かな。使っているギアなんかも参考になります。スポンサー関係などで女子プロとラウンドする機会もありましたが、まあみんな上手い。身長150センチ台とかで、僕が引っかかったバンカーを優に越えたりして……。自分が双子というのもあって、岩井姉妹も注目しちゃいますね。姉妹で切磋琢磨してすごいと思います。岩井姉妹だけじゃありませんが、無理めなライからも狙う強気の姿勢……あれが世界に通用する日本の女子ゴルファーを象徴しているように思います。
そして最後に初ラウンドの話を。高校卒業後入団した阪神タイガースの納会コンペでした。ただ「腕を伸ばして振れ」とだけ言われて、それを素直に守っていたらまあまあ当たったんです。クラブもドライバーと5番アイアン、ピッチングウェッジとパターくらいしか使わないシンプルゴルフ。で、そのときのスコアは確か103だったと思います。で、それから40年近く経って106叩いているんですよ(笑)。ゴルフって面白いですねえ。

亀山 つとむ
かめやま・つとむ。1969年生まれ。鹿児島県出身。鹿屋中央高卒業後にドラフト外で阪神タイガース入団。1992年に右翼手としてレギュラーを奪取すると新庄剛志と共に“亀新フィーバー”を巻き起こす。現在は毎日放送・GAORAの野球解説者、スポーツニッポンの野球評論家を務めるほか、「履正社スポーツ専門学校」の野球コーチ、「北大阪ボーイズ」の監督も
週刊ゴルフダイジェスト2025年3月18日号より