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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.125 苦手なクラブを練習するのは嫌いな食べ物をムリに食べるのと同じ!?

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

こう暑いと、練習するのが億劫になる。しかし、11月開催の 「日本ミッドアマチュアゴルフ選手権」(※本記事執筆は2019年)に出る予定なので、一応、毎日200球は打つようにしている。内訳は、1Wが1~2球(1球打って、いい感じだったら2球目は打たない)。アプローチが3球(もともと得意なので、練習しなくても大丈夫)。3Wが20球で5Wが50球。 あとの125球はすべてアイアンだ。アイアンは5、6、9、8、9とまんべんなく打つ。

ん、7がないけど誤植か? と思いきや……大丈夫。おうてる。ボクは7Iが嫌いなので入れていない。でも、ただ抜いただけだと、距離のピッチが合わないので、ロフトがめっちゃ立っているモデルの9Iを入れている。それが7Iの代わりだ。だから、パッと見は9Iが2本という、ヘンテコなセッティングになっている。

7Iのどこが嫌いかというと、すべてである。PWに関しても、 ウェッジとアイアンの境目で、 顔つきが変わるから苦手、という人がいるけど……ボクにとってはそれが7Iなのだ。ロングアイアンでもない、ショートアイアンでもない、ロフト角といい、顔といい、なんとも中途半端な感じが好かんのだ。

初心者は7Iで練習しなさい。 なんてフレーズを聞くけど、ボク的には反対。セッティングの真ん中に位置する、7Iを打てるようになれば、もっと長いアイアンも、もっと短いウェッジも打てるようになる。という理論かもしれないけど、それって、結構スパルタよね。 7Iって意外と難しいのに。そこそこ長いから振りにくいし、そこそこロフトが立っているから球も上がらないし、最初から当たる人なんてめったにいない。だったら、もっと簡単な9Iとかで覚えたらええのにな。9Iなら短いから振りやすいし、球も上がるし、つかまるし。それで当たったら、単純に楽しいやん。

あと、苦手クラブを練習して、克服しようとする人がいるけど、ボクは苦手クラブをなくすのは、基本、無理だと思っている。「苦手を克服」vs「得意を伸ばす」は 仕事でも勉強でも議論が分かれるけど……ゴルフの場合は「得意を伸ばす」に一票を投じたい。 食べ物の好き嫌いでもそうでしょ。パクチー嫌いな人が、いっくら頑張ってパクチーを食べても好きにならないでしょ。それどころか、ますます嫌いになってしまう恐れもある。肉全般や魚全般が食べられないと、不便かもしれないけど、パクチー一品なら、食べられなくてもまったく困らない。従って、無理して食べることはないのだ。

クラブもそう。 アイアン全般が苦手だと困るけど、 ロングアイアンの1本や2本、使わなくても困らない。その分、ほかのクラブの技術を磨いて、ロングアイアンを使わなくて済む攻め方をすればいいのだ。無理して克服しようとせず、ほかで補えばいいのだ。そのほうが断然、ゴルフが楽しく、ラクにできる。時にはそんな割り切りも必要なんじゃないかな。暑いときは、クールにいこうよ!

苦手クラブを克服しようとするよりも、好きなクラブでスキルを伸ばしたほうがラウンドで役立つ


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年9月24日号より