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【ゴルフせんとや生まれけむ】長谷川滋利<後編>「楽しまないと真のパフォーマンスは発揮できないことに気づきました」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き元プロ野球選手の長谷川滋利氏。

前回のお話はこちら

今、ボクはプロゴルファーとして活動しているんですけど、アメリカはPGAツアーやシニアのPGAツアーチャンピオンズを頂点にして、各地にミニツアーみたいな大会がいっぱいあります。そのほとんどはオープン競技で、つまりプロとアマが混在している大会なんですね。ですから「俺はプロとして出場します」と言えばプロとして扱われ、賞金も貰えます。ただ、プロだとエントリーフィーもアマより高いし、遠征費も安くはありません。それに、プロゴルファーとして一度賞金を貰うとアマチュア資格を失い、またアマチュアに戻りたければ2年半待たないといけないという問題もあるので、ボク自身はすごく悩みました。でも、仲間から勧められたのもありますし、また自分でも「もっと厳しい世界をのぞいてみたい」という思いがあったので、プロ宣言しました。おかげでトム・ワトソンなど超一流選手とも交流を持つことができ、それと同時にゴルフの本質みたいなものにも触れることができたかなと思っているんですね。


例えば、ゴルフをやったおかげで、楽しまないと真のパフォーマンスは発揮できないということがわかりました。ゴルフの一流プロは、常に笑顔でプレーしていますよ。最近は野球の大谷翔平選手もよく笑顔でプレーしていますよね。でも、日本で野球をしていた頃は、ニコニコしていれば「歯を見せるな!」と言われたものでした。そういうスポーツ科学の最先端を行っているのがゴルフで、人間心理の深淵みたいなものに触れることができたのはプロゴルファーになった一番の収穫かなと思っています。

得意クラブはパターとウェッジです。今のドライバーの飛距離は290ヤード前後かな。基本的にはアイアンプレーヤーだと自分では思っています。クラブはスリクソンから全部提供を受けていて、ドライバーは松山英樹選手と同じZX5MkⅡ LSにベンタス6Xのシャフトを挿しています。アイアンはスリクソンZ-FORGED、ウェッジがクリーブランドです。

アメリカのホームコースはカリフォルニア州のミッションビエホカントリークラブ。地区で一番難しいと評判のゴルフ場で、グリーンがめっちゃ速くて、普段で11~12フィート。「リビエラより難しい」と言う人は多いですね(笑)。

ゴルフをやって良かったこと? そうですね、自分で言うのもなんだけど我慢強くなったと思います。野球をやっていたときは気が短かったですから……。むしろカリカリしているくらいでちょうどいいと思っていたんです。普通にやっていたら「やる気あるのか!」とも言われていましたから(笑)。

もう1つ、ゴルフをやったおかげで人間が謙虚になれたとも思うんです。だって今日5アンダーで回っても、次の日80叩くゲームですよ。今は80叩いても笑っていられる。ともかく、ボクは今、55歳ですが、今より少しでも上達したいんです。70歳になっても進歩できるのがゴルフだと思っているんです。

長谷川滋利

はせがわしげとし。1968年生まれ。元プロ野球投手。1990年からオリックスブルーウェーブで活躍したのち、MLBのアナハイムエンゼルス、シアトルマリナーズで主にリリーフとして活躍。2019年からは米国でプロゴルファーとして活動を開始。現在は野球解説者のほかYouTubeで「長谷川滋利ゴルフチャンネル」配信中

週刊ゴルフダイジェスト2024年6月4日号より