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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.106「ピンは抜いたほうが入る?」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

https://my-golfdigest.jp/column/p138306/
前回のお話はこちら

今年(2019年)から大幅に改正されたゴルフの新ルール。みなさんは、もう馴染みましたか? 競技ゴルファーじゃないと、あまり関係ないルールもあるけど、誰もが直面するシーンのひとつに、ピンを立てたままパッティングしてもいいというものがある。

これに関しては、各方面で「差したまま」vs「抜く」、の新旧対決が話題になっているね。いろいろな人がいろいろな方法で検証した結果、目標やストッパーの役目をするから差したほうがいいという人もいれば、ピンに当たって弾かれるので抜いたほうがいいという人もいる。で、結局どっちが正解かわからない(笑)。

でも、ボク的には完全なる「抜く派」。ロングパットは面倒だから差したままでもいいけど、ショートパットは、確実に抜きたい。うちのショートコースでピンを差したままラウンドしてみたところ、18ホール(9ホール×2)中、ピンに当たって入ったのは2回。あとは全部弾かれるという結果だったこともある。

また、ボクがSNSでやり取りしている自称日本いちマニアックなゴルフコミュニティ内でも、抜く派が優勢。みんなのコメントがあまりにもマニアック過ぎて一般向けではないので説明は割愛するが、抜く派の言い分は……ボールが順回転すればするほどピンに弾かれることが多いので抜いたほうがよい、というものだ。物理的なことは詳しくないが、実体験としてボクも同感だ。検証ラウンドの際、ええ感じに打てたなーと思ったときは決まって弾かれてしまった。一方、入った2回はちょっと強いとかプッシュしたかなと思ったときだった。

なので、パターが上手でボールが綺麗に順回転する人は抜いたほうが有利である、というのがボクの意見。その証拠にプロの試合を見ても、抜く派が多いしね。もちろん、慣れてないという理由もあると思うけど……。

でも逆を言えば、パターが苦手で転がりがイマイチな人は差したままのほうが入る可能性が増えるってこと。そう考えると、グリーンの状態があまりよろしくなく、ボールが変な転がりをするときも差したままのほうがいいかもしれない。

もっとも、どちらのケースもピンが真っすぐ差さってないとダメだけどね。ちょっとでもナナメっていると、やっぱり変なほうへ弾かれると思うのでその辺はよく見極めたい。あとは傾斜の度合いとか、パターのロフト角とか、諸条件にもよるしね。

なので、みなさんも一度自分なりに検証してみては? いろんな距離をいろんな強さで打ってみると、もしかしたらボクとは別の意見になるかもしれない。でも、それはそれで何かしらの気づきになるはずなので、ぜひともトライしてみてほしい。ただし、ルール改正の趣旨は複雑なルールを簡略化し、プレーをスピードアップさせること。抜くのか、差すのか、抜くのか、差すのか……迷いすぎてスロープレーにならないように、お気をつけくださいませ!

ピンが斜めに差さっていたり、ボールが順回転で転がっているとピンに弾かれやすい。ただ、打ち方やグリーンの状態によって弾かれやすさは変わるので、ぜひ自分で検証してほしい


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年4月16日号より