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【ゴルフせんとや生まれけむ】 真中満氏<後編>「フィッティングして届いたクラブがまさかの……」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き、元プロ野球選手の真中満氏

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僕は現役時代、左投げ左打ちでしたから右で打つという感覚がまったくなくてゴルフも最初から左でやっています。右で打とうと思ったことは一度もないですね。ヤクルト時代の同僚だった石井一久も左打ちでしたし、野球界には左が意外と多いんですよ。レフティで困るのはクラブの選択の幅が狭いところですかね。僕はクラブにはあまりこだわらないほうなので、新しいクラブが買いたいなと思ったらショップに電話して「ウェッジが欲しいんですけど、メーカーとかはお任せしますので、今どきの使いやすいヤツを2本送ってください」ってそんな感じでやっています(笑)。

そんな僕が、ある人に紹介された某ショップで新しいドライバーを買うことになって。その時はしっかりスウィングのデータをとり、フィッティングして決めたんですよ。で、早く届かないかなあと楽しみにして待っていたら、しばらくして送られてきました。ワクワクしながら箱を開けてみたら入っていたのはなぜか右用(笑)。フィッティング担当の人は僕のスウィングを散々見ていたはずなのに、どうしてこうなっちゃったのかなとその時は怒るよりも笑っちゃいましたね。


最近は古田(敦也)さんや(五十嵐)亮太とよく行きますね。古田さんはうまいです。現役時代のバッティングを思わせるステディなゴルフで、距離もよく出ますし平気で70台で回ってきます。野球界のOBの中でも上から数えたほうが早い実力者。全然かないませんよ。亮太は最近クラブを買い替えたとかで、僕と同じようにハマっていますが、スコア的にはどうかなあ。彼にはまだ負けるわけにはいかない(笑)。

僕はスタートこそ遅かったものの、始めてから今までのラウンド数はかなりなものだと思っています。でも、ホールインワンもイーグルもやったことがないですし、思い出の一打、自慢の一打というのもないんですよ。それはこれから作っていくとして、夢として一度は70台を出したい。100の壁はわりとすんなり越えましたが、80の壁は相当高い。野球でいったら打率3割の選手が3割5分を目指すようなものですから結構大変だと思いますね。

それともう1つの夢はライバルといったらおこがましいですけど、今は僕のはるか先を行っている古田さんに勝つこと。僕は今年53歳で古田さんは5歳上なので58歳。古田さんが70歳になれば僕は65歳です。その頃なら古田さんもそうは飛ばなくなっているはずだからチャンスかなと思っているんですよ。もちろん僕も衰えていくけど、少なくとも今よりは可能性が高まるかなと。

それにしても、これほどゴルフが好きになるとは昔の僕には想像もできなかったですね。たぶん毎回同じくらいのスコアだったらこんなにハマることもないと思うんです。その日によって、あるいはゴルフ場によって80台で回ったり、ヘタすると100打ったりするから楽しい。大のおっさんたちが朝から必死に起きて夢中になってやるわけですから、やっぱり面白いに決まっているんですよ。

真中満

まなか・みつる。1971年生まれ。宇都宮学園、日大を経てヤクルト入団。01年、打率3割1分2厘でリーグ優勝、日本一に貢献した。シーズン代打最多安打31本(07年)の日本記録保持者。08年に現役引退後はコーチ、2軍監督を経て15年監督就任。1年目に14年ぶりのリーグ優勝に導く。現在は解説者として活躍中。ベストスコア83

週刊ゴルフダイジェスト2023年12月26日号より